• COLUMN
特別養護老人ホームで勤務した後、ワーキングホリデー制度を利用して、滞在したオーストラリアでの経験から、訪問栄養指導に興味を持ち、「地域栄養サポート自由が丘」を立ち上げた米山久美子さん。海外と日本の栄養士の違いやこれから求められる在日外国人の栄養指導の必要性についておうかがいしました。
海外生活で学んだ訪問栄養指導の可能性 - 米山久美子

看護研修で感じた在宅訪問の可能性

オーストラリアでは、在宅訪問に興味を持つきっかけとなったある出来事がありました。メルボルンで参加した看護研修で、がん患者の疼痛コントロールを在宅で行っているという話を聞いて、管理栄養士も在宅に訪問して何かできるのではないかと考えるようになったんです。

日本に戻ってからは、フリーランスで企業向けの栄養指導や、外来の栄養指導、Webでの献立作成などを行っていました。引き続き、訪問栄養指導には興味を持っていましたので、いろんな勉強会に参加していましたところ、声をかけてもらって、2010年の3月に世田谷区の玉川総合支所の健康づくり課で、訪問栄養食事指導のモデルケースを担当することになりました。同じ年の5月には、その健康づくり課の栄養士さんの紹介で、訪問診療を行っていた木下先生と知り合い、「地域栄養サポート自由が丘」を立ち上げることになったんです。

在宅訪問栄養食事指導は、需要はあるにも関わらず、受け口がないのが問題だと考えています。最近では、ケアマネジャー以外にも医師、訪問看護師などの他職種からの問い合わせも増え、年間の訪問件数は600件を越えています。ただ、管理栄養士の仕事は、様々な形で結果が出ているにも関わらず、その結果が非常に見えづらいため、その点はとても苦労しています。

しかし、しっかりと療養者やそのご家族の希望や生活を踏まえ、一緒にゴールを目指すことで、訪問栄養食事指導の需要は今後も継続して増えていくはずだと確信しています。まだまだ制度に整備されていない未熟な部分もありますので、このままではサービス自体がなくなってしまう可能性もあると危惧していますが、そういった難しさがあるからこそ、仕事のやりがいはありますね。

管理栄養士に求められる専門性

他の職種でも栄養指導をしている場合がありますが、根拠を持って「これは食べてもいい」「これは食べない方がいい」と言えるのは管理栄養士の強みだと考えています。管理栄養士の資格がなくても、知識があれば、ある程度の栄養指導はできるかもしれませんが、その人に必要と考えられる栄養量を、食事に落とし込んでアドバイスできるのも管理栄養士だからできることです。在宅訪問のサービスには様々な職種の方が関わっていて、各々に専門の領域があります。それぞれの職種をお互いにリスペクトしながら、連携して最高のサービスに繋げられたらいいですよね。在宅訪問の栄養食事指導の現場では、幅広い能力や知識が求められますが、これだけは負けないという専門領域を持つことも、これからの管理栄養士には求められるのではないかと思います。

米山久美子さん、ありがとうございました。

前回はこちら >>海外生活で学んだ訪問栄養指導の可能性① - 米山久美子

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