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人間の腸は離乳期に発達します。授乳の量が減り、固形物を食べるようになる時期に、体内のホルモン環境が変わり腸の細胞が増えていきます。そのため、乳児の腸は未熟で、外的な刺激を受けやすい状態です。そこで、乳児に与えてはいけない食べ物や与える時に注意が必要な食べ物についてまとめました。

はちみつについて

はちみつは乳児ボツリヌス症の原因食品です。乳児ボツリヌス症は、ボツリヌス芽胞が経口摂取により乳児(1歳未満)の腸に入り、腸内で芽胞が増えて発症します。そのため、生後1歳未満の子供には使用しないで下さい(1)。

食中毒に気をつけたい食べ物

乳児にとっても気をつけたいのが食中毒です。普段何気なく作っている物でも、食中毒の原因になることがあります。気温が上がる6月~9月は特に注意が必要です。

・粉ミルク

粉ミルクは栄養が豊富で、細菌が混入すると増殖しやすいため注意が必要です。赤ちゃんの唾液からも細菌が混入するので、1度口を付けたミルクは必ず破棄し、再度作り直しましょう。

・おにぎり

手づかみ食べができるようになると、作る頻度が増えるおにぎりにも注意が必要です。素手でおにぎりを作る際には、手に傷がないかよく確認しましょう。傷がある手でおにぎりを作ると「黄色ブドウ球菌」が付着し、食中毒の原因毒素が増える可能性があります(2)。傷がある場合には、ラップを使って作ることをおすすめします。

アレルギー物質の「コンタミ」をご存知ですか?

アレルギーは原因物質が少量でも体内に入ると発症する可能性があります。アレルギーの発症を防ぐには、アレルギーの原因食品を除去することが大切です。しかし、気付かないところでアレルギー物質が混入していて、これが原因でアレルギーを発症する場合があります。これをアレルギー物質の「コンタミ」と言います。コンタミとは、「コンタミネーション(contamination)」の略称で、異物混入、あるいは異物混入があった製品のことを言います。この「コンタミ」に気を付けた方がいい例をまとめました。

・外食時の「うどん」

うどんを提供しているお店は多く、外食時の食事に重宝します。しかし、外食時に「うどん」を食べさせる前には必ず「蕎麦」と一緒に調理していないかを確認しましょう。見た目ではわかりませんが、蕎麦と同じ釜で茹でているうどんには、蕎麦のアレルギー物質が付着しています。蕎麦アレルギーは発症すると症状が重篤なため、少量の摂取にも注意が必要です(3)。

・市販品の「米粉のパンケーキミックス」や「くず餅」など

市販品を選ぶ際にも注意が必要です。「米粉のパンケーキミックス」や「くず餅」のように、商品名から小麦粉が入ってないと思い込んでしまうことがあります。「米粉」と書いてあっても、少量の小麦粉が入っている物があります。また、関西で「くず餅」は葛粉で作った物を想像しますが、関東では小麦粉で作る物があります。アレルギー物質が特定されている場合は特に思い込みで食べてしまうようなことがないよう、原材料を確認することが大切です。

参考文献
⑴ 食品安全委員会ホームページ ファクトシート「ボツリヌス症」p1
http://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/10botulism.pdf
⑵ 食品安全委員会ホームページ ファクトシート「ブドウ球菌食中毒」p1
http://www.fsc.go.jp/sonota/factsheets/09staphylococcal.pdf
⑶ 食物アレルギー 厚生労働省 p100
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-08.pdf

 

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みんなのコメント( 4

    • 竹田 裕子
    • 竹田 裕子
      8日前

      >田中様
      はい!
      アレルギーを持つ方は表記が無いと諦めないといけない場合もあるので、表記が増えてきているのはとても良い事ですよね。

      1

    • 竹田 裕子
    • 竹田 裕子
      8日前

      >山岸様
      そうなんですよね。
      特にそばアレルギーは本当に怖いので、外食時のうどんには気をつけていただきたいです。

      0

    • 田中 紗代
    • 田中 紗代
      10日前

      コンタミの可能性について表記ある製品、最近増えていて「製造工場では○○を含む製品を生産しています」以外に、「使用しているカタクチイワシはえびやかにを捕食しています」なんて表記もありますが、アレルギーを持つ方には有用な表記なんですね。

      0

    • 山岸 奈緒美
    • 山岸 奈緒美
      11日前

      アレルギーは、症状が出てみるまで何に反応するかわからないのが怖いですよね。

      0

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WRITER

赤ちゃんには注意が必要な食べ物

竹田 裕子

博士号を取得後、療養型の病院で働いていました。 病院では献立作成を中心に、介護病棟の栄養管理、カンファレンスを担当していました。 現在は子育てに専念していて大きな活動はしていませんが、在宅でも管理栄養士として働ける場所を探しながら勉強を続けています。 また、子育てを通じて離乳食や子供時代の食育の大切さを改めて感じています。 将来的に離乳食や食育に関する事で管理栄養士として貢献できる事を考えています。

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