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海外で活躍中の栄養士、イートリスタの太田旭が国際的な視点からの栄養情報をお届けします。
前編はこちら。『現地で活用される愛されるレシピ作りのコツ①』

現地で長く愛され活用されるレシピを作るために

国内外でよく耳にしてきたレシピに関する残念なコメントがあります。

「見た目的にはとても綺麗で、食材がふんだんに使われていて、美味しいけど作るのがすごく大変そう。」
「美味しそうだし栄養価的には理想なのだろうけど、分量が多くて全部食べ切る自信がない。」
「日本で人気のレシピらしいけど、この食材はこの国では超高級食材で無理。」

残念ながらこのようなレシピは実際に作られることもなく、お蔵入りとなってしまいます。

現地で活用され長く愛されるレシピとは、現地の人々も気付いていないニーズや課題を捉え、また、効果的であることが求められます。さらに、調理時間・使用調理器具・食費予算・食材入手的にも実現可能なものである必要があります。
そういったレシピを作成するためにまず、クライアントが普段、どのような食に関する営みをしているのかを知ることが大事です。
どのように食材を確保し、どのような調理場でどのような調理器具を使用し、誰が調理をしてどのような食卓を囲んでいるのか、また、相手の経済状況を知ることも必要となります。これらがわかって初めて、クライアントの求めるものに即した目的のレシピを提案し、活用してもらえるようになるのでしょう。

現地を知る方法

では現地の状況を知るためには、どうしたらいいのでしょうか?
日本の国勢調査のように、疫学調査や統計調査の結果などは、その国の保健省やunicefなどの国際団体が調査結果の情報をまとめて開示しています。こちらは参考資料として活用できるでしょう。ただし、多くの場合、国別もしくは州別などの広範囲でのデータでしか開示されていません。必要なエリアのデータがないという場合は、ターゲットとなる地域で活動するNGOや、保健省の傘下組織に問い合わせをしたり、独自に食事調査やヒアリングを実施したりするのもいいでしょう。

また、私が必ず実施した方がいいと思うことは、一家庭でも二家庭でもいいのでお願いをし、実際にその家で一緒に料理をさせてもらうことです。資料にある文章やデータといった数字だけでは気付かなかったこと、会話だけでは分からなかったことが、一緒に料理をすることで見えてくることがあります。

・『栄養士の国際支援 – 駐在型支援とシャトル型支援』
・『国際支援 – 青年海外協力隊の経験を通して考えたこと』
・『国際支援 - 強化したい6つの力』

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みんなのコメント( 1

    • 賀茂 明子
    • 賀茂 明子
      5日前

      現地の必要なことに即していないとダメというのはとても身に沁みます。

      拍手 1

WRITER

現地で活用される愛されるレシピ作りのコツ②

太田 旭

【国際栄養・母子保健】途上国へ進出したい日本企業向けコンサルティング、途上国での栄養改善・人材育成事業を担当する栄養士です。2004年~出身地である宮城県にて在宅型ホスピス、認可保育園、離島での僻地医療、災害支援(東日本大震災)に従事した。2012年青年海外協力隊としてグアテマラに派遣。2015年アライアンス・フォーラム財団へ入団し、途上国での慢性栄養不良改善・貧困削減を目指して活動中。

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