• COLUMN

健康、ヘルシーな食事と聞くと野菜をイメージする方は多いと思います。そもそもなぜ、私たちは野菜を食べる必要があるのでしょうか? 野菜には食物繊維やビタミン、ミネラルなど多くの栄養素が含まれており、身体の中で大切な役割を担っています。
そこでこのシリーズでは、食事における野菜の役割について栄養素別の働きの解説と、圧力鍋を使った野菜スープのレシピをお届けします。
第1回は「食物繊維」についてです。

①食物繊維の摂取状況

日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、食物繊維の目標量は男性18~69歳で20g/日以上、(70歳以上は19g/日以上)、女性18~69歳で18g/日以上(70歳以上は17g/日以上)と設定されています(1)。しかし平成28年の国民健康・栄養調査の結果、男女の1日の平均摂取量は14.2g/日(2)と報告されており、目標量よりも大幅に下回っていることがわかります。そのため、食物繊維の摂取量の増加対策が日本では重要視されており、食物繊維を多く含む野菜の摂取が求められています。

②食物繊維を多く含む食品

食物繊維とは、食物中に含まれる「人の消化酵素で消化できない物質」のことを指します。食物繊維を多く含む食品は、野菜類のほかにも豆類、藻類、きのこ類、果実類などがあります。今回は野菜に焦点を当てていますので、食物繊維を多く含む野菜について栄養価計算表を作成しました。
そして、食物繊維には「不溶性」と「水溶性」があるので、そこにも注目してみてくださいね。

食物繊維を多く含む野菜の栄養価はこちら。
そのほかにも、気になる食品がありましたら栄養価計算で検索してみましょう。

③食物繊維の働き

食物繊維の主な働きとして、①便通の促進、②整腸作用、③食べ過ぎの是正、④血糖の上昇抑制(3)が挙げられます。
①便通の促進は、不溶性食物繊維が胃や腸で水分を吸収して大きくなって、腸を刺激し蠕動運動を活発にすることで起こります(4)。
②整腸作用は、食物繊維が大腸内で発酵・分解されるとビフィズス菌が増え、腸内環境が改善されます(4)。
③食べ過ぎの是正は、繊維質の多い食品はよく噛んで食べないといけないこと、また、粘着性がある水溶性食物繊維が胃腸内をゆっくり移動するため、お腹が空きにくいことから、食べ過ぎを防ぐことができます。
最後に④血糖の上昇抑制についてですが、水溶性食物繊維には、小腸内での栄養素の吸収を緩やかにする効果があるため、食後の急激な血糖の上昇を抑制することができます。
以上のことから、食物繊維を多く含む野菜を積極的に摂取すると、「便秘の改善」や「生活習慣病の予防」効果が期待出来ると考えます。
次回は、ビタミンの働きについてお届けます。

文献
(1) 日本人の食事摂取基準(2015年版)p14
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
(2) 平成28年の国民健康・栄養調査 p33
http://mf.jiho.jp/servlet/mf/related/pdf/1226843408897.pdf
(3) 食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
(4) 食物繊維の分類と特性 大塚製薬
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/fiber/about/type/

関連コラム
●「レンコン」の栄養素や歴史【管理栄養士監修】11月の旬の野菜の栄養学
●8月31日は「野菜の日」
●からだを温める食べ物・冷やす食べ物

コメントを送ろう!

「コメント」は会員登録した方のみ可能です。

みんなのコメント( 0

  • No post.

    まだ投稿がありません。

WRITER

野菜はなぜ食べないといけない? 野菜の成分や役割について徹底解説! 野菜の食物繊維について知ろう

竹田 裕子

長男の出産を機に家庭に入り、大きな活動はしていませんでしたが、2017年10月に「こどものごはん」を立ち上げ、現在は食育の普及活動に力を入れています。 3兄弟(3歳の息子と0歳の双子の息子)の母親と管理栄養士としての視点を合わせて、実践できる「こどものごはん」について考え、伝えていきたいと思っています。 経歴としては、博士号を取得後、療養型の病院で献立作成を中心に、介護病棟の栄養管理、カンファレンスを担当し働いていました。

竹田 裕子さんのコラム一覧

関連タグ

関連コラム

"食材の知識・食育"に関するコラム

もっと見る

CONFERENCE

ログインまたは会員登録が必要です

会員登録がお済みの方

ログイン

まだ会員登録をされていない方

新規会員登録

ページの先頭へ