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代表的な栄養素について管理栄養士が解説するシリーズ「Eatreatの栄養素事典」。
第10回目は「亜鉛」についてです。

亜鉛とは

亜鉛は成人の体内に約2g含まれており、多くが骨格筋、骨、皮膚、肝臓、脳などに存在する酵素の構成要素の一つです。たんぱく質やDNAの合成に必要とし、発育や生命維持の役割を持っています。骨の成長やその他の多くの臓器のためにも必須のミネラルです。そして、細胞にダメージを与える活性酸素を除去する酵素や、味覚を感じる味蕾(みらい)細胞などにも関わりがある栄養素です。

亜鉛が不足すると

亜鉛は体内で作れないため、食事から摂取しなければいけません。亜鉛が不足すると、タンパク質やDNAの合成ができなくなるため、成長障害が起こります。また、味蕾細胞の産生ができなくなると、味覚障害になる可能性があります。他にも、貧血、食欲不振、皮膚炎、免疫力低下、神経感覚障害など多くの症状が出てくることがあります。
皮膚や髪は新陳代謝が速いため、亜鉛をしっかり取り入れると、美肌や美髪の効果をもたらします。神経伝達物質を作るのにも亜鉛は必要です。精神安定や脳の機能も高めるため、亜鉛が不足すると脳の機能が低下し、うつ状態になる可能性も高まります。 また、味覚が未成育な子供が、加工食品やファストフードばかり食べていると、亜鉛不足により味覚音痴になりやすく、将来、偏食の原因にもなります。

亜鉛の豊富な食品

亜鉛は、肉、魚介、大豆、種実類、穀類など多くの食品に含まれています。特に、牡蠣、豚レバー、牛肉、卵、チーズ、高野豆腐、納豆、えんどう豆、切干大根、アーモンド、落花生などに豊富です。極端なダイエットや偏食をせず、基本的な食事(主食、汁物、主菜、副菜の揃った食事)ができていたら、問題ありません。加工食品は亜鉛の含有量が減ってしまう傾向があるので、1食のうちの1、2品は手作りの料理を加えるようにしましょう。

亜鉛を摂る工夫

亜鉛を意識的に取りたい時には、ご飯なら白米より胚芽米や雑穀を加える、サラダにはナッツやチーズを散らす、和え物には胡麻を使うといった工夫ができます。お酒を飲む場合、亜鉛を十分に摂取しておくと、アルコール分解の際にアルコールを消失しやすくなります。お酒のおつまみには、レバニラやキムチ、チーズ、ナッツ、枝豆などがお勧めです。

亜鉛の過剰摂取について

普段の食事については、亜鉛の過剰摂取になることはありません。ただ、サプリメントを摂取している場合には、1日2g以上摂取すると嘔吐や下痢といった症状を引き起こすこともあります。また、慢性的な過剰摂取は、鉄や銅の吸収阻害をすることがあります。以上のようなことから、サプリメントに頼らず、食品から摂り入れることを心がけてください。

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栄養素について知ろう⑩「亜鉛」

岡田 あき子

フリーランスのスポーツ管理栄養士です。 アスリートのサポート、スポーツ栄養の料理教室、 実業団チームの合宿帯同、記事執筆、セミナー開催などやっています。 管理栄養士 体育科学修士 食アスリート協会認定 シニアインストラクター 日本健康食育協会 シニアマスター

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