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管理栄養士の加藤知子さんが、食塩摂取量を減らすための食事や食事指導法について解説する連載です。栄養士としての視点を交えながら、減塩の話題や栄養指導や保健指導に活かせるレシピなどを紹介していきます。

新社会人向けの料理教室で健康促進

前回のコラム『【第1回】栄養士必見!一歩先をいく減塩指導』では、若年の頃から食塩摂取量を減らすほど、将来の高血圧症予防への効果が期待できることを紹介しました。今回は、「減塩のために管理栄養士として何ができるだろう?」と考える毎日から始まった、この春に新たに社会人となり、一人暮らしを始めた20代の方を対象に開催している料理教室について紹介したいと思います。

最近、20代の読者の方から、私が編集に携わった料理本の感想をいただくことが増えました。詳しく話を伺うと「一人暮らしを機に料理を習いたかったので本を購入して勉強した」「肥満のため、減量目的で本を購入した」「親が高血圧症と2型糖尿病で治療をしているため、自分もなるのかと心配になり、食生活を見直したかった」「新婚です。夫がメタボで、健診で異常値が出たため、食事療法を勉強したい」などさまざまな理由をお持ちであることがわかりました。20代から既に健康管理の高い意識をもって、自ら料理を習いに行ったり、管理栄養士にアドバイスを求めたりする時代になったのだと、嬉しく思いました。この料理教室では、そういう方々が食塩量を摂り過ぎないようにするコツ、自炊のために覚えておきたいコツなどが学べるため、大変好評をいただいています。

ご飯作りのハードルを下げる工夫が大事

料理教室でおすすめしているのが「がんばりすぎない自炊」です。料理を作ることが過度な負担にならないように、簡単に調理できて安上がり、そして食塩が控え目でも十分に美味しいメニューを紹介しています。
忙しい平日は、時間がなくても作れる時短メニューが人気です。時短とは時間短縮のことです。ゆっくりと時間をかけて作る料理は休みの日に作ったり、常備菜を作り置きしたり、まとめておかずの下ごしらえをしておくのが、人気のスタイルのようです。
料理教室に参加されている皆さんに、「自炊することはありますか?」と伺うと、だいたい「時間がないので作れない」という答えが返ってきます。また、仕事で帰りが遅くて作る時間がないという回答のほかにも、一人暮らしで食材を余らせてしまうため作らない、出来合いのものを買ったほうが結果的に安上がりだから、という理由が多く聞かれます。
毎日のご飯をすべて一から手作りするというのは、ハードルが高いものです。「どのような準備なら毎日でもできそうか」「市販の料理や総菜、レトルト食品に一工夫加えて、栄養のバランスを良くできないか」を考えています。
自炊を始めたいという方には、「週1回から始めてみませんか」と提案しています。毎日じゃなくてよい、週末の休みの日の1日だけでもOKです。まずは1品作ってみる。慣れてきたら、1日1回夕食だけ、または朝食だけというように、少しずつハードルを上げていきます。

毎日料理を続けるためのポイント

では、ここからは料理教室でお伝えしているポイントをご紹介してきます。

【ご飯はまとめて炊いて、冷凍保存】
「簡単な食事」というとインスタントラーメンを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、インスタントラーメンは、汁を含めると食塩摂取量が多くなりがちな食事です。そこで、ご飯をまとめて炊いて保存しておくのをおすすめしています。1食分ずつ小分けにしてラップをし、冷凍しておくのがポイントです。この時に1食150g、200g…というように自分にあった量で計量すると、エネルギー・炭水化物量を管理したい方には、とても便利です。

【だしはまとめて取って、冷凍保存】
かつおぶしと昆布で取っただしは、冷凍保存で日持ちさせることができます。だしを使用すると、旨味が出て食塩量を控えても料理が美味しく仕上がるので、料理教室では簡単なだしの取り方とだしを使ったレシピを紹介しています。

【調理器具は1つでOK】
使用する調理器具はなるべく少なくすると、準備や後片付けが楽になり、料理が苦痛になりません。フライパンや鍋ひとつ、レンジだけでできる簡単レシピが人気です。たとえばフライパンで野菜炒めを作ったり、鍋でポトフや蒸し料理を作ったり、1つの調理器具で十分立派な1皿が出来上がります。冬になれば、小さな鍋で野菜や肉、豆腐を入れて鍋仕立てにしてもいいですね。

【冷蔵室は1週間、冷凍室は1カ月を目安に整理整頓】
食材を使わないまま腐らせてしまった…という苦い経験はありませんか? 冷蔵室は約1週間、冷凍室は約1カ月に1度確認し、使い切っていない食材がないか見てみましょう。こまめに買い物に行けない方は、冷蔵庫チェックをすることでまとめ買いの計画を立てたり、余分なものを買わずに済みます。

【調味料や加工食品に含まれる食塩量に注意】
食塩、しょうゆ、みそ、ソースなどの調味料だけでなく、加工食品に含まれる食塩摂取量について知り、自分がよく食べる食材や料理の食塩含有量をおおまかに把握しましょう。料理教室では、減塩調味料の紹介もしています。食塩摂取量が少ないレシピも大変好評です。


今回のおすすめ商品

①鰹の素 富士印
良質のかつお節とそうだがつお節を贅沢に使った、香り、味ともに優れただしパックです。かつお節と、そうだがつお節特有の深いコクが、豊かな味をつくり、あらゆる料理を一層おいしく仕上げます。だしパック形態でない500gタイプもございます。

②特選こんぶだし
良質なこんぶと各種調味料をバランスよく加えた、こんぶの味と香りの高い風味調味料です。食塩を添加しておりませんので、お好みに応じて塩分を調整していただけます。

今後も、皆さんが新生活を楽しんでいけるように、毎日少しずつ食塩を減らすための工夫など、食事面・栄養面からのサポートをしていきたいと思っています。次回のコラムもお楽しみに。

サンプルお問い合わせ先
※リンク先はマルハチ村松企業サイトとなっております。

協賛:株式会社マルハチ村松

だしと食事のマルハチ村松コラムシリーズ
第1回 栄養士必見!一歩先をいく減塩指導
第2回 栄養士必見!20代のうちに知っておきたい&学んでおきたい食事術
第3回 だしがあればアレンジ簡単。押さえておきたい夏のおかず3選
第4回 栄養指導で教えたくなるだし活用法
第5回 高血圧症が気になる方に~高血圧症を予防する食事のコツ
第6回 1食2g以内に塩分を抑える!食塩を減らす食事の工夫
第7回 栄養指導で大好評!教えたくなる簡単レシピ

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みんなのコメント( 2

    • 田中 紗代
    • 田中 紗代
      158日前

      「がんばりすぎない自炊」をうまく伝える事って大事ですね。

      拍手 3

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      176日前

      Eatreat編集部です。本日のコラムは、20代のうちに知っておきたい&学んでおきたい食事術です。10連休前にぜひ!

      拍手 5

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WRITER

第2回 栄養士必見!20代のうちに知っておきたい&学んでおきたい食事術

加藤 知子

・下記の各分野において、診療の一環として患者への栄養教育・患者会の開発、運営、講師担当、医療従事者への栄養教育等の一連の業務を行った。 <栄養指導・栄養相談事業>    ・武越内科クリニック(平成20年度~平成22年度、平成26年度)    ・地域栄養サポート自由が丘(平成23年~平成26年度) ・医療法人社団菅沼会 腎内科クリニック世田谷(平成24年度〜) ・医療法人瑛会 東京ネクスト内科・透析クリニック(平成25年度〜) ・渋谷笹塚循器HDクリニック(平成26年度~) ・はしば糖尿内科クリニック(平成26年、平成27年度) <疾病予防・啓蒙事業> ・認定特定非営利活動法人腎臓病早期発見機構(IKEAJ)の依頼を受けKEEP事業としての生活・食事指導を担当(平成25年度~腎内科クリニック世田谷にて) ・公益社団法人糖尿病協会 facebookサポーター(平成25年度~) 糖尿病や糖尿病療養指導の知識・啓蒙活動を管理栄養士の立場から支援。

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