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代表的な栄養素について管理栄養士が解説するシリーズ「Eatreatの栄養素事典」。
第22回目は「葉酸」についてです。

葉酸とは

葉酸は、赤血球を作るために重要な栄養素で、生命の設計図である核酸の合成と制御に欠かせない物質です。貧血予防にかかわる物質とされています。プテロイルグルタミン酸、フォラシンとも言います。
葉酸が日本で、貧血予防にかかわる物質として注目されたのは1944年と言われています。胎児の健康を守るために重要な栄養素であることがわかったのです。
しかし、文部科学省が調査・公表をしている「日本食品標準成分表』の成分項目に葉酸が収載されるようになったのは、それから50年以上だった2000年5訂版からです。

葉酸が欠乏・不足すると…

葉酸の欠乏症で代表的なのは、巨赤芽球性貧血と呼ばれるものです。貧血というと鉄不足を連想するかもしれませんが、鉄不足による貧血は赤血球の中のヘモグロビンが充分に作られなくなることが原因にあります。一方で、巨赤芽球性貧血の場合には、赤血球自体が正常に作られなくなることが原因になります。

また、葉酸の不足は、動脈硬化の危険因子である血液中のホモシスチンというアミノ酸の一種を増やしてしまうことがわかってきました。血中の脂質値に異常がなくても動脈硬化が発症することがありますが、葉酸の不足は、その一因としても考えられています。
このホモシスチンの増加を防ぐためには、葉酸とともにビタミンB6・ビタミンB12も充分に摂るとより効果的です。
また、喫煙や飲酒すると葉酸を消費する量が多くなります。そして、日本人の15%は葉酸が不足しやすい遺伝子多型であるという報告もあります。葉酸の働きについては、まだまだわからない部分も多く、研究がおこなわれています。

葉酸が多く含まれている食べ物

葉酸は、濃い緑色の野菜や花野菜などに豊富に含まれています。野菜では、菜の花・モロヘイヤ・ブロッコリー・ほうれん草・春菊・芽キャベツ・枝豆・とうもろこしなどに多く含まれている一方で、トマトやにんじんに含まれる葉酸の量はあまり多いとは言えません。
野菜の他にも、納豆などの豆類や、いちご・マンゴーなどの果物類などにも多く含まれています。葉酸は水溶性で調理によって損失しやすいデリケートな栄養素のため、調理による栄養の損失が少なくて済む果物なら、効率よく摂り入れられます。

動物性の食べ物であれば、レバーに多く含まれています。魚介ではホタテやカキなどで、また焼きのりにも豊富です。野菜などに比べると魚の葉酸は少ないですが、ビタミンB6・ビタミンB12を多く含むものが多いので、葉酸の多い食品と上手に組み合わせることが大事ですね。葉酸は体内に多くの量を蓄積していくことができないので、日常的にとり入れていきましょう。

栄養素の含有量はEatreatの栄養価計算機で確認できます。
Eatreatの栄養価計算機はコチラから

参考文献
●七訂 食品成分表2016 女子栄養大学出版部 2016
●簡明食辞林 第2版 樹村房 1997
●栄養素キャラクター図鑑 田中 明・蒲池桂子 日本図書センター 2014
●栄養と料理 2012年6月号 女子栄養大出版部 2012



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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      33日前

      Eatreat編集部です。今回は栄養素辞典シリーズの第22回目、「葉酸」について解説します。

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