• COLUMN

管理栄養士の加藤知子さんが、食塩摂取量を減らすための食事や食事指導法について解説する連載です。栄養士としての視点を交えながら、減塩の話題や栄養指導や保健指導に活かせるレシピなどを紹介していきます。今回は、食塩を減らす食事の工夫についてです。

あなたはどのステージ?自分を知ろう

日本人の平均食塩摂取量は「第1回 栄養士必見!一歩先をいく減塩指導」でもお伝えしたように、実際には1日あたりの食塩摂取量の平均は、9.9g(男性10.8g、女性9.1g)となっています。「日本人の食事摂取基準2015年版」では、1日の食塩摂取の目標量は18歳以上の男性で8g未満、女性で7g未満とされているため、目標量より多く摂取されていることがわかっています。1)
1日3回の食事を摂ると考えると、1食あたりの食塩量を約2.0~2.5g前後に抑えるのが理想と言えそうです。

以下に食塩摂取量を減らすアクションのためのチェックリストがあります。あなたはどの段階にいますか?塩分の摂り過ぎにはそれぞれ異なった原因があり、これを解決するためには、取り組みや改善のためのサポートが必要になります。
チェックが付かなかったステージの内容がウィークポイントになると言えますので、ステージ1から順にチェックしてみましょう。

□ステージ1:望ましい1日の食塩量を知っている(男性8g未満、女性7g未満)
□ステージ2:食塩の過剰摂取が長期にわたって続くと、高血圧症を招くことを知っている
□ステージ3:食材に含まれる食塩量を知っている、調べることができる
□ステージ4:自分がどれくらいの食塩を摂取しているか知っている
□ステージ5:食塩摂取量を減らそうと何らかの努力をしている
□ステージ6:自分が好む「食塩を多く含む食材・料理」を我慢することができる
□ステージ7:食塩摂取量を今より減らせる
□ステージ8:1日の食塩摂取量を7g未満に抑えることができる


ステージ2の食塩と高血圧症の関連については、本コラムシリーズの「第1回 栄養士必見!一歩先をいく減塩指導」で解説しておりますので、そちらをご参照ください。
ステージ3は、商品の栄養成分表の見方が理解できたり、ネットや食品データブックを見て食材の食塩量を知ることができたりするレベルです。 ステージ4は、食事記録をつけて食塩摂取量を計算し1日の食塩量を計算する方法がありますが、24時間畜尿検査と言って、24時間で排泄された尿を調べて1日で摂取した食塩量を測定する検査の精度が高いのですが、手間と時間、検査料金も発生します。塩分摂取量簡易測定器のような、早朝尿(朝起きて一番の尿で検査する)のみで検査する方法もあり、食塩摂取量を調べることが出来ます。

ちなみに、筆者もチェックしてみましたが、1~5まではチェックが付きました。しかし6~8は実行できていない日もあるので、そこが課題と言えそうです。

塩を含まない調味料を活かす

食塩摂取量を減らすためには、①食塩を含む調味料の量を調整すること②食塩を含む加工品の量の調整する、この2点が大きなポイントになります。
食塩を含む代表的な調味料には、塩、しょうゆ、みそ、塩こうじ、ソース、ケチャップ、ドレッシングなどがあります。利用する頻度の多い調味料の食塩量を確認し、毎回どれくらい使用してどのくらいの食塩を摂取しているのか、一度確認することをおすすめします。

また、普段の食事では、味を付けるおかずを1品だけにするのもおすすめです。これは食塩コントロールの上手な人がよく実践している技で、実際の病院食もこのような組み合わせをしていることがあります。
メインのおかずに塩味を付け、サイドのおかずは食塩量0gにします。どうしても物足りない場合は、表1のような食塩を含まない調味料や食塩含有量の少ない調味料で味を付けます。1品、しっかり味がついていると、他のおかずの味がなくても案外美味しく食べられるものです。

組み合わせの例)

 

食塩を摂りすぎたときは

麺類や鍋料理、外食をして食塩を摂りすぎてしまうこともあると思います。その場合は、次の食事で食塩を減らすリカバリーをするのも一つの方法です。あらかじめ食塩を摂り過ぎてしまうとわかっているときには、1日の中で調整をしたり、翌日の食塩量を控えたりするなど調整しましょう。

参考文献
1)平成29年国民健康・栄養調査、厚生労働省


塩分控えめのレシピ

最後に、マルハチ村松の商品を使用したおすすめのレシピをご紹介させていただきます。

【レシピ】酢どり

【材料】(2人分)
・鶏もも肉…120g
・片栗粉…小さじ2
・しょうが(うすぎり)…1/2かけ
・パプリカ(赤)…1/2個(70g)
・パプリカ(黄)…1/2個(70g)
・たまねぎ…1/4個(50g)
・オクラ…4本(40g)
・ごま油…大さじ1

・A:合わせだれ
 ・酢…大さじ1
 ・こいくちしょうゆ…小さじ1
 ・砂糖…小さじ1
 ・マルハチ村松「鶏がらスープ(粉末)」…小さじ1/2(2.5g)
 ・水…50ml

【作り方】
①野菜類はすべて一口大の食べやすい大きさに切る。  Aの調味料を全て混ぜ合わせておく。 ②鶏肉は一口大に切って、片栗粉を表面につける。厚みのある部分は切って薄くすると、火が通りやすい。 ③フライパンにごま油を熱して、②の肉の両面を焼く。火が通り肉の色が変わってきたら、しょうがと①の野菜を加えて炒める。 ④全体の色が変わってきたらAの合わせだれを加え、とろみが出てくるまで軽く煮詰める。

【栄養価】(1人分)
エネルギー…230kcal
たんぱく質…11.7g
脂質…14.8g
炭水化物…11.8g
食塩相当量…1.0g

【コメント】
酢の酸味と「鶏がらスープ(粉末)」のうま味が利いているので、食塩が少なくても気にならずメインのおかずになる1品。1皿で野菜もしっかりとることができます。

【レシピ】じゃこの和風スパゲティ

【材料】(2人分)
・スパゲティ(乾麺)…160g
・にんにく…1かけ
・ちりめんじゃこ…20g
・しめじ…40g
・しそ…6枚
・オリーブ油…大さじ2
・マルハチ村松「めんつゆ かけ汁」…小さじ2

【作り方】
①にんにくはみじん切り、しそは細切りにする。しめじは石づきを切ってほぐす。
鍋に湯を沸かし、スパゲティを表示時間どおりに茹でる。(塩は入れずに茹でる)
②フライパンにオリーブ油とみじん切りにしたにんにく、ちりめんじゃこを火にかけて、香りが立ってきたらしめじを加えて炒める。
③ゆであがったスパゲティをざるに移して水けをきったら②に加えて混ぜる。最後にめんつゆを回し入れて全体的に混ぜて味をからめる。うつわに盛り、しそをのせる。

【栄養価】(1人分)
エネルギー…463kcal
たんぱく質…17.1g
脂質…14.2g
炭水化物…62.8g
食塩相当量…1.8g

【コメント】
にんにくとしその香り良く、ちりめんじゃこに含まれる塩気と香ばしさが、食欲をそそります。食塩が控えめのめんつゆを最後にめんにからめることで、少量の塩味でもしっかり味がつきます。

【レシピ】チャンプルー

【材料】(2人分)
・キャベツ…3枚(120g)
・玉ねぎ…1/4個(25g)
・人参…1/4本(30g)
・もやし…1/4袋(50g)
・豚こま肉…60g
・木綿豆腐…100g
・ごま油…小さじ1
・卵…1個
・ごま油…大さじ1
・けずり節…小1袋(2g)

・A:合わせだれ
 ・料理酒…小さじ2
 ・オイスターソース…小さじ1
 ・こいくちしょうゆ…小さじ1
 ・マルハチ村松 減塩だしの素…1袋(4g)

【作り方】
①豆腐は切ってキッチンペーパーでつつみ、レンジで1分加熱して水分をとばす。
②フライパンにごま油小さじ1をひき、豆腐を炒めて軽く焼き色がついたら一度皿に取り出す。調味料のAを全て混ぜ合わせておく。
③キャベツは食べやすい大きさに切る。玉ねぎ、人参は薄切りにする。豚肉は食べやすい大きさに切る。
④フライパンにごま油大さじ1をひいて肉と野菜を炒める。色が変わってきたら②の豆腐を加えて、割りほぐした卵を回しかけて火を通す。
⑤混ぜ合わせたAを回しかけて味をつける。
⑥削りぶしをかけて軽く全体を混ぜたら器に盛りつける。

【栄養価】(1人分)
エネルギー…273kcal
たんぱく質…15.3g
脂質…18.7g
炭水化物…9.4g
食塩相当量…1.1g

【コメント】
「チャンプル―」とは沖縄の家庭料理で、野菜、肉、豆腐、卵の炒め物のことです。各家庭により使用する食材や味付けが異なります。スパムミートを使用することが多くありますが、今回のレシピでは食塩を減らすために豚肉を使用しています。
香りのよいごま油と、かつおの風味が利いただしの素が利いているので、食塩控えめでも気になりません。削り節が加わることでさらに味もしっかりしています。

 

今回のおすすめ商品

鶏がらスープ(粉末)
チキンと香味野菜のうまみをバランスよく組みあわせた風味豊かな粉末タイプの鶏がらスープの素です。スープをはじめ、炒め物、和え物など様々なお料理に幅広くご使用ください。

 

めんつゆかけ汁
・良質なさば節、煮干し、かつお節などを使用した風味豊かなかけ汁用めんつゆです。
・お湯または水でうすめるだけで、おいしいかけ汁用めんつゆができます。

減塩だしの素
かつお風味の香り高いだしの素で、手軽においしいだしが出来上がります。日本食品標準成分表2015(七訂)の顆粒和風だしに比べ、ナトリウムを約80%カットしているため、減塩食や追いがつおだしに最適です。

サンプルお問い合わせ先
※リンク先はマルハチ村松企業サイトとなっております。

 

協賛:株式会社マルハチ村松

だしと食事のマルハチ村松コラムシリーズ
第1回 栄養士必見!一歩先をいく減塩指導
第2回 栄養士必見!20代のうちに知っておきたい&学んでおきたい食事術
第3回 だしがあればアレンジ簡単。押さえておきたい夏のおかず3選
第4回 栄養指導で教えたくなるだし活用法
第5回 高血圧症が気になる方に~高血圧症を予防する食事のコツ

コメントを送ろう!

「コメント」は会員登録した方のみ可能です。

みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      20日前

      Eatreat編集部です。
      本日のコラムは加藤さんの減塩コラムです。
      食塩摂取量を減らすアクションのためのチェックリスト、試してみてください!

      拍手 1

"マルハチ村松"のバックナンバー

もっと見る

WRITER

第6回  1食2g以内に塩分を抑える!食塩を減らす食事の工夫

加藤 知子

・下記の各分野において、診療の一環として患者への栄養教育・患者会の開発、運営、講師担当、医療従事者への栄養教育等の一連の業務を行った。 <栄養指導・栄養相談事業>    ・武越内科クリニック(平成20年度~平成22年度、平成26年度)    ・地域栄養サポート自由が丘(平成23年~平成26年度) ・医療法人社団菅沼会 腎内科クリニック世田谷(平成24年度〜) ・医療法人瑛会 東京ネクスト内科・透析クリニック(平成25年度〜) ・渋谷笹塚循器HDクリニック(平成26年度~) ・はしば糖尿内科クリニック(平成26年、平成27年度) <疾病予防・啓蒙事業> ・認定特定非営利活動法人腎臓病早期発見機構(IKEAJ)の依頼を受けKEEP事業としての生活・食事指導を担当(平成25年度~腎内科クリニック世田谷にて) ・公益社団法人糖尿病協会 facebookサポーター(平成25年度~) 糖尿病や糖尿病療養指導の知識・啓蒙活動を管理栄養士の立場から支援。

加藤 知子さんのコラム一覧

関連タグ

関連コラム

"栄養の知識・食育"に関するコラム

もっと見る



CONFERENCE

ログインまたは会員登録が必要です

会員登録がお済みの方

ログイン

まだ会員登録をされていない方

新規会員登録

ページの先頭へ