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国際支援 – 青年海外協力隊の経験を通して考えたこと

今回は、前回まで3部にわたって青年海外協力隊のことを紹介させてもらった経緯から、私が青年海外協力隊に参加した後、その間に考えたこと2つの意識についてお話ししたいと思います。

持続可能な国際支援

青年海外協力隊員はODA(政府開発援助)の技術支援として派遣されています。その他の国際協力の方法としては、食料やサプリメントの購入を目的として経済的に支援する「資金援助」、調理器具などの物を提供する「物的支援」、現地の栄養士に無料で研修を行う「研修制度」など、さまざまな支援が各国で展開されています。

青年海外協力隊の技術支援は、現地のスタッフとともに知恵を絞って、地域住民もまきこんだ活動を行なっています。永遠に隊員が派遣されるわけではないので、資金援助や技術支援が途絶えたあとでも継続可能な組織作りと人材教育が課題となります。この課題解決への挑戦は、青年海外協力隊の任期を終え帰国した今も、国際支援を行う栄養士として大事にしているコアな理念となっています。

派遣国や協力者と向き合う姿勢

私が青年海外協力隊員だった時、忙しいワークパートナーの時間を確保することは大変でした。約束は何度も守られず、ワークパートナーの時間ができるのを待っていたら、1ヵ月が過ぎてしまったということもありました。特に私が配属された県は、栄養課題が非常に深刻だったため、ワークパートナーは国連や政府への報告のためのやりとりや、急な視察や会議への対応に追われ、多忙を極めていました。急遽訪れる訪問者にワークパートナーの時間を譲るのが日常だった私に最初に必要とされたのは、色々と思うようにいかない時も相手の状況を理解し辛抱強く待つということでした。

しかし、現地での活動を通して最終的に必要とされた能力は、組織の指示系統や関係性を図に書けるようになるほどの観察力、組織または個人がどんな状況なのか、何を考えているのか考え、相手のビジョンの中にマッチするよう戦略的に交渉する能力でした。今でもその能力は自己研鑚を積むため、日ごろから意識しています。

友好な関係を築くために、事件や事故に巻き込まれないために、そして何よりも感謝の気持ちを表す1つの手段として、相手国や協力者の文化をリスペクトする姿勢は何よりも大切なことだと思っています。

 

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国際支援 – 青年海外協力隊の経験を通して考えたこと

太田 旭

【国際栄養・母子保健】一般社団法人オルスタ代表理事。途上国へ進出したい日本企業向けコンサルティング、途上国での栄養改善・人材育成事業を担当する栄養士です。2004年~出身地である宮城県にて在宅型ホスピス、認可保育園、離島での僻地医療、災害支援(東日本大震災)に従事。2012年青年海外協力隊としてグアテマラに派遣。2015年~アフリカ・アジアを中心に活動。2019年独立し、国内外の食卓から世界平和を目指している。

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