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今回の診療報酬改訂で管理栄養士に関係が深い項目を抜粋し、4回にわけて紹介しています。

Ⅱ 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現

Ⅱ-3 地域との連携を含む多職種連携の取組の強化

多職種チームによる摂食嚥下リハビリテーションの評価
◆具体的な内容
摂食嚥下障害を有する患者に対する多職種チームによる効果的な介入が推進されるよう、摂食機能療法の経口摂取回復促進加算について、要件及び評価が見直すとともに、名称が変更となりました。

【摂食機能療法】
(新)摂食嚥下支援加算  200点(週1回に限り摂食機能療法に加算)

〔算定対象〕 • 摂食嚥下支援チームの対応によって摂食機能又は嚥下機能の回復が見込まれる患者 〔算定要件]
• 摂食嚥下支援チームにより、内視鏡下嚥下機能検査又は嚥下造影の結果に基づいて、摂食嚥下支援計画書を作成
• 内視鏡嚥下機能検査又は嚥下造影を実施(月1回以上)
• 検査結果を踏まえ、チームカンファレンスを実施(週1回以上)
• カンファレンスの結果に基づき、摂食嚥下支援計画書の見直し、嚥下調整食の見直し等を実施 等

〔施設基準]
• 摂食嚥下支援チームを設置  *の職種は、カンファレンスの参加が必須。
 専任の常勤医師又は常勤歯科医師 *
 専任の常勤看護師(経験5年かつ研修修了)*
 専任の常勤言語聴覚士 *
 専任の常勤薬剤師*
 専任の常勤管理栄養士*
 専任の歯科衛生士
 専任の理学療法士又は作業療法士

  • 入院時及び退院時の嚥下機能の評価等について報告


Ⅱ-7-1 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価

個別栄養食事管理加算の見直し
◆具体的な内容
患者の症状や希望に応じたきめ細やかな栄養食事支援を推進する観点から、緩和ケア診療加算について個別栄養食事管理加算の対象患者に後天性免疫不全症候群及び末期心不全患者が追加されました。

【個別栄養食事管理加算(緩和ケア診療加算の注加算)】
〔算定要件〕
別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、緩和ケアを要する患者に対して、緩和ケアに係る必要な栄養食事管理を行った場合には、個別栄養食事管理加算として、70点を更に所定点数に加算する。

〔施設基準〕
イ 緩和ケアを要する患者の個別栄養食事管理を行うにつき十分な体制が整備されていること。
ロ 当該体制において、緩和ケアを要する患者に対する個別栄養食事管理に係る必要な経験を有する管理栄養士が配置されていること。

〔対象患者〕※下記、下線部が追加
悪性腫瘍、後天性免疫不全症候群、末期心不全

質の高い外来がん化学療法の評価
◆具体的な内容
医療機関と薬局との連携強化やきめ細かな栄養管理を通じてがん患者に対するより質の高い医療を提供する観点から、外来化学療法加算の評価が見直されました。また、レジメンに係る委員会に管理栄養士が参加することが施設基準となりました。
(新)連携充実加算  150点(月1回)

[算定要件]
(1) 化学療法の経験を有する医師又は化学療法に係る調剤の経験を有する薬剤師が、抗悪性腫瘍剤等の副作用の発現状況を評価するとともに、副作用の発現状況を記載した治療計画等の文書を患者に交付すること。

※ 患者に交付する文書には、①実施しているレジメン、②レジメンの実施状況、③抗悪性腫瘍剤等の投与量、④主な副作用の発現状況、⑤その他医学・薬学的管理上必要な事項が記載されていること。
(2) 療養のため必要な栄養の指導を実施する場合には、管理栄養士と連携を図ること。

[施設基準]
(1) 外来化学療法加算1に規定するレジメンに係る委員会に管理栄養士が参加していること。
(2) 地域の保険薬局等との連携体制として、次に掲げる体制が整備されていること。
ア 当該保険医療機関で実施される化学療法のレジメンをホームページ等で閲覧できるようにしておくこと。
イ 当該保険医療機関において地域の薬局薬剤師等を対象とした研修会等を年1回以上実施すること。
ウ 保険薬局等からのレジメンに関する照会等に応じる体制を整備すること。また、当該体制について、ホームページや研修会等で周知すること。
(3) 外来化学療法を実施している医療機関に5年以上勤務し、栄養管理(悪性腫瘍患者に対するものを含む。)に係る3年以上の経験を有する専任の常勤管理栄養士が勤務していること。

外来化学療法での栄養管理の評価
◆具体的な内容
がんの化学療法は外来での治療が主流となってきていますが、副作用による食欲不振は栄養状態の低下をもたらし、がん治療の継続に大きな影響を与えるため、個々の患者に対応した栄養食事指導が重要となります。しかし、体調不良等により栄養士食事指導を計画的に実施することができないことから、従来の1回の指導当たり20分以上の指導が定められておらず、患者個々の状況に合わせたきめ細かな栄養管理が実施できるよう、短時間でも算定ができるよう外来栄養食事指導料について要件が見直されました。

【外来栄養食事指導料】
イ 初回 260点
ロ 2回目以降
(1) 対面で行った場合 200点
(2) 情報通信機器を使用する場合 180点

[算定要件]
注2 別に厚生労働大臣が定める基準を満たす保険医療機関において、外来化学療法を実施している悪性腫瘍を有する当該患者に対して、医師の指示に基づき、外来化学療法加算連携充実加算の施設基準に該当する管理栄養士が具体的な献立等によって月2回以上の指導をした場合に限り、2回目にロの(1)の点数を算定する。ただし、外来化学療法加算を算定した日と同日であること。

[施設基準]
(1) 外来化学療法を実施するための専用のベッド(点滴注射による化学療法を実施するに適したリクライニングシート等を含む。)を有する治療室を保有し、専任の常勤管理栄養士が1人以上配置されていること。
(2) (1)に掲げる管理栄養士は、医療関係団体等が実施する悪性腫瘍に関する栄養管理方法等の習得を目的とした研修を修了していることが望ましい。


次回は、「Ⅲ 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」について解説してきます。

 

参考文献1) 「令和2年度診療報酬改定」厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00027.html

参考文献2)
「令和2年度診療報酬改定説明資料等について」厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196352_00001.html

「令和2年度診療報酬改定の概要」厚生労働省保険局医療課、厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000616842.pdf

今回の解説者加藤 知子さんについて
管理栄養士、看護師、日本糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士
仙台白百合女子大学卒業。総合病院勤務、人間ドック・健診機関勤務を経て、現在一般社団法人食サポートオフィス代表。 生活習慣病を予防するための生活・食事相談から疾病により食事療法を必要とする方への食事相談など広範囲にわたって食生活をサポートしている。特定保健指導制度の開始とともに特定保健指導室の立ち上げや特定保健指導に従事。現在はWEBサイト・雑誌・書籍への掲載やレシピ提案、特定保健指導や外来栄養食事指導に従事する管理栄養士へのトレーニングを行っている。また、イートリートアカデミー本気で特定保健指導したい人向け講座【知識編】の講師でもある。

 

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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      50日前

      Eatreat編集部です。2020年度診療報酬改定のポイント・栄養管理に関する改定を伝授!【外来・入院編】の二回目です。内容がてんこ盛りです。

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WRITER

2020年度診療報酬改定のポイント・栄養管理に関する改定を伝授!【外来・入院編】②

加藤 知子

イートリートアカデミー本気で特定保健指導したい人向け講座【知識編】の講師。 仙台白百合女子大学卒業。 総合病院勤務、人間ドック・健診機関勤務を経て、現在一般社団法人食サポートオフィス代表。 生活習慣病を予防するための生活・食事相談から疾病により食事療法を必要とする方への食事相談など広範囲にわたって食生活をサポートしている。 特定保健指導制度の開始とともに特定保健指導室の立ち上げや特定保健指導に従事。 現在はWEBサイト・雑誌・書籍への掲載やレシピ提案、特定保健指導や外来栄養食事指導に従事する管理栄養士へのトレーニングを行っている。 【所有資格】 管理栄養士、看護師 日本糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士

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