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イートリスタ米山久美子さんによる「本気で訪問栄養食事指導をしたい人向けフォローアップ講座」が、6月7日に開催されました。
こちらは「本気で訪問栄養食事指導をしたい人向け実践講座」の受講生を対象としたフォローアップ講座で、3カ月に1度開催しています。新型コロナウイルスが流行している今だからこそ学びたい!と、感染予防をしながら療養者の自宅へ訪問して食事指導する皆さんが集まりました。

参加者の方から自己紹介

はじめに、参加者の方から自己紹介をしていただきました。フォローアップ講座はリピーターの方が多く、近況報告も兼ねてとなりましたが、この自己紹介タイムであらためて周りの方の専門や状況などを知ることができたようです。

新型コロナウイルス流行下の訪問栄養食事指導を学ぶ

講師の米山さんからの情報提供では、新型コロナウイルスの流行により訪問栄養食事指導で対応が変わったことや地域の皆さんへの発信についてなど、実践していることを教えていただきました。

〜米山さんが実際に気をつけていること〜
1.玄関で上着を脱ぎ、内側にして丸めて玄関に置く。
2.訪問後、すぐに手洗いとうがいをさせてもらう。ハンカチを忘れずに!
3.栄養指導はマスクを着用したままで実施。

こまめな手洗い、アルコール消毒ができる場合は手指の消毒、目・鼻・口はむやみに触らない、マスクの着用など、基本的な注意事項をしっかり守られているそうです。普段1人で活動することの多い管理栄養士にとって、このような情報共有は大変貴重です。

実践者による症例発表&ディスカッション

続いてすでに訪問栄養食事指導を行っている参加者の2名から、症例発表がありました。症例を通して感じたこと、学んだことを発表していただく、アウトプットの時間です。また、発表者の方から共有された相談事項について、参加者同士でアドバイスを行う姿も見られました。

症例検討①高血圧のある認知症患者への支援(認知症の妻と二人暮らし)
発表者からは、「これまでの体重推移がわからない…認知症により体重計測不可の日が多い…」、「現状で考えられる食支援は?」などの質問がありました。発表者は管理栄養士の他にヘルパー登録もしているため、どのような立場で介入したら良いか、戸惑いを感じているようでした。

米山さんを交えながら参加者同士でアドバイスやディスカッションを行い、「太っていたのか、痩せていたのかなどの把握ができるので、若い頃の写真を見せていただく」、「介入する理由を整理する」、「介入せずに現状維持で良い場合もあるのではないか」、「栄養士として出来ること、ヘルパーとして出来ることを計画から考え直すべきかも」などの意見があがりました。

症例検討②「1個、1本、1パック。それが自分の食べる量」糖尿病のある肥満独居男性への支援
食べるときの単位が1個1本1パック、出てきたらすべて食べてしまう対象者への提案について検討しました。
体重の増減が大きいのは、自身で意思を持って食事制限や飲酒制限をしているからであり、実は介入の必要がないのではないかと議論が進みました。対象者(患者)が求めていることと、介入者(栄養士)の目標に乖離がある場合、引き際のタイミングについても検討する必要があるとの意見もありました。
介入する際に、本当に食事指導の必要性があるか、評価指標にてしっかりと評価し、ゴールを設定することが大事であると皆さん再認識されていました。

フリーディスカッションでお悩み解決!

また、フリーディスカッションの時間には、いくつかの質問が寄せらせ、それに対する解決策があがっていました。

【質問】「食事を口に入れるけど、出してしまう方に対してどう対応する?」

【解決策】
・ストローを試してみる。吸えるようなら経腸栄養剤にスキムミルクを溶かして栄養補給する。
・口の中でまとまりを作れない人もいるので、食形態を検討する。冷凍のグラタン、ドリアなど、まとまりやすいものが適している可能性もある。
・ティルト&リクライニング介助式車椅子が役立つかもしれない。


【質問】「在宅訪問栄養食事指導の件数を増やしたい」

【解決策】
・焦らずに「続けること」が大切で、ひとつひとつ実績を積む。
・看護師やケアマネージャーに在宅訪問栄養食事指導の認知度は低いので、知ってもらう。
・地域と地域をつなぐ管理栄養士のネットワークが大切。

訪問栄養食事指導で役立つ情報収集

講座の終盤には、マルハニチロ株式会社様より訪問栄養食事指導で役立つ情報提供と、試食の時間がありました。

<今回のセミナーで試食した商品のご紹介>
今回、展示ブースに出展してくださったマルハニチロ株式会社様は、漁業にとどまらず、“世界においしいしあわせ”をお届けする“をスローガンに、あらゆる分野の食を取り扱われています。
介護食は2005年から病院施設向け商品、2010年からは在宅向け商品の販売も開始し、食べる人はもちろん、作る人にもやさしい食事を開発されています。

商品名:おいしさ満天食堂シリーズ

”食べる人、支える人、日本を元気にしたい”をコンセプトにつくられた、ユニバーサルデザインフード「かまなくてよい」区分の商品です。味噌煮風・塩焼き風・煮付け風など、魚の素材の味を活かし、誰しもなじみのある味わいを再現しました。ご飯・お粥によく合うはっきりとした味つけに仕上げています。

商品名:もっとエネルギーシリーズ

MCT(中鎖脂肪酸油)を配合した、ユニバーサルデザインフード「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」区分の商品です。食事の量を多く召し上がれない方へ、少量で高エネルギーを摂取できます。

商品名:簡単おいしくやわらか食シリーズ

人気のおかずをムース・ゼリー状に仕上げた、ユニバーサルデザインフード「舌でつぶせる」区分の商品です。ご自宅でも簡単に調理ができます。

試食では「厳選された素材が使われているので安心」、「高齢者だけでなく、誰が食べても美味しいと感じる」、「おいしさ満天食堂シリーズはイラストが可愛く、もっとエネルギーシリーズは一般的なレトルトのような見た目で、介護食とは思えない」などの声がありました。

最後に、ネスレ日本株式会社 ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー様から、「アイソカル® 100」と
「アイソカル® ゼリー ハイカロリー」をご提供いただきました。少量で高エネルギーの商品で、
病院や施設だけでなく、在宅での使用も広がっていることを説明させていただきました。
「アイソカル® 100」では、カフェモカ味やミルクティー味が新たに登場し、
毎日飲んでも飽きのこない6種類のラインナップで、参加者の皆さんも興味津々でした。

 

満足度100%!参加者の感想

参加者の皆様からは次のような感想をいただきました。皆様講座に大変満足されていたようでした。

●企業の方がいらっしゃって新商品を試食できるので、患者や利用者に味やテクスチャーをお伝えしやすいです。色々な症例について共有できるので、もし困難事例に当たった時のヒントになります。(40代・管理栄養士、訪問介護員)

●訪問栄養食事指導の開始を検討しているため参加しました。最新の現場での情報を得られるので参考になります。(30代・管理栄養士)

●訪問栄養食事指導をしている方とつながりたかったので参加しました。ひとつずつの事例を大切にしたいです。(40代・管理栄養士)

●自施設の症例の相談のため参加しました。他の方に相談することで考えの幅が広がりました。紹介いただいた商品は、今後患者さんへの紹介に役立つと思います。ありがとうございました。(30代・管理栄養士)

本講座はより多くの症例にふれる機会を通して、経験豊富な講師の米山さんからの実践的なアドバイスだけでなく、参加者同士でのアイデアの出し合いや情報交換をするよい機会になりました。

 

今後の日程

『本気で訪問栄養食事指導をしたい人向けフォローアップ講座』2020年の講座予定
【8/30】本気で訪問栄養食事指導をしたい人向けフォローアップ講座
【11/15】本気で訪問栄養食事指導をしたい人向けフォローアップ講座
※各回 14:00~17:00(受付13:45~)

訪問栄養食事指導を学びたい方はこちら!
『本気で訪問栄養食事指導をしたい人向け実践講座(初心者向け)』2020年の講座予定
【8/5・8/6 2回コース】本気で訪問栄養食事指導をしたい人向け実践講座(初心者向け)
【12/12・12/13 2回コース】本気で訪問栄養食事指導をしたい人向け実践講座(初心者向け)
※各回、10:00~16:00(受付9:45~)1時間程度のお昼休憩あり

 

マルハニチロ株式会社様について

設立:1943年3月31日
従業員数:約11,276名(2019年度現在)
本社: 東京都江東区豊洲三丁目2番20号 豊洲フロント
サイト:https://www.medicare.maruha-nichiro.co.jp/

 




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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      150日前

      Eatreat編集部です。今回は、新型コロナウイルス流行下の訪問栄養食事指導の実際や症例発表、ディスカッションと内容の濃いフォローアップ講座のイベレポです。

      拍手 0

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【6/7】本気で訪問栄養食事指導をしたい人向けフォローアップ講座 開催

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