COLUMN

スポーツにおけるケガ

通常の動きよりも活動量が多いスポーツはケガも多くなりがちです。一般的に言われるケガは、スポーツ外傷と呼ばれるものです。また、慢性的な痛みがある故障は、スポーツ障害に分類されます。スポーツ外傷は、脱臼、捻挫、骨折などで、スポーツ障害は疲労骨折やシンスプリントなどです。主に手や脚、腰などを使い過ぎることによって、発症します。
ケガをするリスクが高いスポーツは、サッカー、ラグビー、バスケットなどのコンタクトスポーツや、切り返しやジャンプの動作が多い、バレーボールやバドミントンなどのスポーツです。また、肘の故障のリスクが高いスポーツは、野球やテニスで、膝など脚の故障のリスクが高いスポーツは、スキーやマラソンなどです。
以上のような激しいコンタクトプレイや手や脚、腰などの使い過ぎがなくても、準備が不十分な状態でスポーツを行うと、どんなスポーツでもケガや故障につながる可能性があります。

ケガを予防するために

ケガや故障を予防するためには、十分な準備が必要です。スポーツを行う前のウォーミングアップはもちろんですが、スポーツができる体作りやバランスの取れた食事が重要です。主食・主菜・副菜・乳製品・果物を揃えることで、食事の栄養のバランスが整い、体作りやケガの予防に役立ちます。また、適切な量の食事をとることも大切です。例えば、オフの期間に、トレーニングをしている期間と同じ量の食事をとると、体重の増加や体のバランスが乱れる恐れがあり、結果としてケガや故障につながることもあります。食事の量や食品の組み合わせを工夫して、体重や体のバランスを調整しましょう。

ケガの回復のために

ケガや故障をした場合は、適切な処置をした上で、食事面でも回復に向けたアプローチをしていきます。例えば、筋肉や腱を損傷した時はタンパク質を、骨折など骨が損傷した時はカルシウムやビタミンDを意識して摂りましょう。各種栄養素は、互いに協調し合いながら働くので、基本の主食・主菜・副菜・乳製品・果物のバランスは維持したまま、その時に必要な栄養素を強化していきましょう。
ケガや故障で、安静や休養が必要な場合は、エネルギーが摂取過剰にならないよう注意が必要です。一方で、疲労骨折をした女性の場合、エネルギー不足の可能性もあるので、食事の量や栄養のバランスが運動量や活動強度に見合っているかを見直す必要があります。


参考文献
・スポーツ栄養学 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる 寺田新 著
・理論と実践 スポーツ栄養学 鈴木志保子 著
・エッセンシャルスポーツ栄養学 日本スポーツ栄養学会 監修 高田和子・海老久美子・木村典代 編集

 

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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
      1536日前

      Eatreat編集部です。スポーツにおけるケガ、そしてその予防・回復のための食事についてを、イートリスタの山崎 昌子さんが解説します。

WRITER

山崎 昌子

子育て支援、介護、アスリートのパフォーマンスアップなど、幅広く様々な課題に取り組んで、管理栄養士として、社会貢献活動をしています!

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