COLUMN

企業のレシピ開発担当者としての仕事は、この2年ほどで驚くほど変化がありました。
でも、それはすべてが悪いことばかりでもなく、学んだことやこれからの働き方の改善につながるものもいろいろありました。
今回は、わたしのコロナ禍での仕事についてお話します。

大混乱の日々

コロナの影響が出てきたのは大きな展示会がいくつもある時期で、大量の試食品と格闘していた日々に突然やってきた相次ぐ展示会中止の連絡。仕方ないけれど、誰も悪くないけれど、頑張って作った行き場のない調理品の山を目の前に愚痴を言いたくなりました。
お客様と対面でのプレゼンもできなくなり、仕事のやり方に悩み、社会の動きも見えず、コロナも怖いし…とかなり混乱した日々だったと思います。

試行錯誤の日々

そうこうするうちに、少しずつコロナ禍での仕事やテレワークにも慣れ、リモートの打ち合わせや商談もできるようになってきました。
お客様もコロナによる売り上げ低迷や対策に追われ困っていて、至急な対応を求められることも多く、レシピ提案の仕事は嬉しい悲鳴の忙しさに。
ニーズもテイクアウト、おうちごはん、おうち飲み、免疫アップやコロナ太り対策といったものへと変化していき、いかに精度よく求められるものを提案していけるか試行錯誤の日々でした。

工夫と対策

コロナ対策をしながら、仕事でどういった点を工夫しているかについてお話しします。
プレゼンや商談はリモートだと事前に試食品を送り込み、展示会は蓋つき容器に個別に入れ営業のみで対応できるものにするなど、これまでの条件にプラスしてコロナ対策も考慮しなくてはならないため、工夫とアイデアがとても重要になります。
冷凍解凍できる食材や加工の仕方、日持ちする方法、時間が経っても水っぽくならないような工夫、送るときの包装や容器にも気を使い、いかに商品のよさを感じていただきおいしく食べていただけるかに頭を悩ませ続けています。

コロナ禍によって新しく見えたこと

一番に思うのは、人と会うことや会話することの大切さを実感したことです。
コロナでの不安、ストレスを感じながら昼間ひとりでテレワークをしていると孤独を感じますし、ちょっと相談したり、たわいないことを話せる仲間の大切さをひしひしと感じます。
でも、テレワークのよさもあって、家族との時間をとりながら仕事ができるというのは、小さい子供のいる身としてはありがたい部分でもあります。
テレワーク環境の発達で、どこからでもプレゼンや商談、打ち合わせに参加できるのもよかったことの一つです。テレワークは移動時間がかからず時間を有効に使えるので、時短勤務のためこれまであきらめていた打ち合わせなどにも参加できるようになりました。

アフターコロナ?

ヴィズコロナの今、アフターコロナについても考えなさい。なんて言われたりもしますが、なかなか難しい…。
アフターコロナになったとしても、変化した意識や価値観は簡単に元には戻らないでしょう。アンテナをのばして情報をキャッチし、柔軟に対応していくよう心がけたいです。


 

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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
      1136日前

      コロナ禍における管理栄養士のお仕事現場を紹介するシリーズコラム。今回はイートリスタの小澤朋子さんのお仕事をご紹介します。

WRITER

小澤 朋子

食品会社で商品開発およびレシピ開発や調理を行っています。 食べる楽しさ、料理の楽しさを伝えたいとレシピサイトでのレシピ考案や、企業のレシピ開発、食に関するコラムの執筆、食育活動など料理家としても活動を行っています。 所有資格:管理栄養士・惣菜管理士・ごはんソムリエ・フードコーディネーター・フードアナリスト

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