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- 管理栄養士・栄養士インタビュー
- 2017.12.14
厨房機器のスペシャリストとして食のプロの役に立ちたい - 米本そのこさん
現在、厨房機器メーカーのホシザキ関東株式会社コンサル室で、主にスチームコンベクションオーブンの提案やアフターケアなどに携わる米本さんにお話をうかがいました。
病院の管理栄養士として治療食調理を担当していた頃
就職活動の際、管理栄養士の知識を最大限に活かすために、病院で勤務したいと強く思っていました。給食管理実習でお世話になった病院で、献立作成に携わらせてもらいとても面白く、また職場の雰囲気もとてもよかったことが後押しになり、新卒では大学病院の栄養科に就職し、各種治療食の調理をしていました。一回で800食ほど提供しており、まさに大量調理で毎日汗だくになって楽しく仕事をしていました。
この時点で、臨床よりフードサービスに携わっていきたいと思うようになりました。
またその職場にはスチームコンベクションオーブン(通称スチコン)という厨房機器が設置されていましたが、誰も使いこなせていなかったことに、私はもどかしさを感じました。今思うと、全部ある機能の3割くらいしか使えていなかったと思います。
もっとたくさん勉強したい、ほかの管理栄養士さんは一体どうしているんだろう? たくさんの人に会って話したい。と思うようになりました。
転職して介護関連の食品メーカーへ
その後、嚥下食用のとろみ調整食品を作っている食品メーカーへ転職。デモンストレーターとして、全国の病院、老健などの厨房を訪問して、嚥下食の調理方法をレクチャーしました。
様々な厨房にお邪魔しているうちに、もっと厨房機器を皆さんが使いこなせたら、おいしさも効率も求められて、調理する方も召し上がる方も幸せになるんじゃないかという気持ちがさらに強くなってきたんです。
これは私が勉強して伝えていこう! という使命感を感じ、自分の働く場所を改めて見つめ直しました。
念願かなって厨房機器メーカーへ
そして現在は、ホシザキ関東株式会社で管理栄養士として働いています。スチコン導入検討中の方に実演をしながら提案をしたり、スチコンを導入いただいたお店に訪問し、調理トレーニングを行ったりしています。
私は小さい頃から機械が好きで、大学進学の際には栄養系と工学系とで迷ったくらいでした。そのことと、最初の2つの職場でずっと気になっていたこと、さらに仕事を通じてたくさんの人と会いたいという気持ちも満たされ、毎日楽しく仕事をしています。
スチコンは言ってしまえばただの加熱機器です。しかし、その特徴をとらえれば、今までの調理方法ではできなかったことが実現できるようになることを、お客様の目的に応じてお伝えするのが私の役目です。
弊社には大きな大量調理施設から、町の飲食店さんまで、あらゆる形態のお客様がいらっしゃいます。昨日はカフェ、今日は海鮮居酒屋、明日は病院。毎日のようにお客様に会って、営業マンと力を合わせ提案したり、1日中お客様と調理したりしています。
先日、とあるお客様のお店がオープンしました。弊社テストキッチンにお越しいただいての調理提案から始まって、無事機器導入が決定。機器設置後、各メニューの調理方法を実際にオープン前の店舗に通いつめて一緒に考えたお客様です。オープン後訪問し、行列ができて繁盛している様子を見たときには感涙しました。もちろんその訪問の際にも、実際に使ってみてあふれてきたお悩み解決のお手伝いをしました。機器はやはり導入してからのフォローが重要ですよね。
おいしい食事作りに、少しでも役立っているのかなと思うだけで嬉しいです。
また、各地に自分が携わったお店が着々と増えていく。この喜びは何物にも代えがたいなと感じています。
また、スチコン調理や真空調理にはT-T(Time and Temperature)管理が不可欠ですから、管理栄養士として、大学時代に学んだ衛生管理や調理学を活かして根拠と説得力のある提案ができたときにやりがいを感じます。またお客様に管理栄養士の方がいらっしゃると、出会ってから共感までが早く、栄養や食事に関して現代では何が問題とされているのか?という意識の共有もできているので、一緒に解決していこう! という雰囲気になりますね。
栄養士を目指す方へ
たぶん、みなさんが想像しているよりも活躍する場所がたくさんあります。まずは、学校でしっかり基礎を学んでください。そして、常に最新の情報に敏感であってください。
私の周りの管理栄養士でも、就職してから自分の好きな分野で働いてたくさん勉強して、何かのスペシャリストになっているという人が多いです。
私が目指すのは、フードサービスの中でも厨房機器のスペシャリスト。今はスチコン、ブラストチラー、真空包装機の提案を中心にしていますが、厨房そのものを調理と合わせてトータルで提案できるようになりたいです。そして、ほかの分野のスペシャリストである管理栄養士さんとコラボレーションして、何かを生み出せたら最高ですね! いつでも管理栄養士として価値ある仕事ができるようにと考えています。
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