厨房機器メーカーの管理栄養士の仕事 -毛利伸子さん

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管理栄養士・栄養士インタビュー

2017.09.01

厨房機器メーカーの管理栄養士の仕事 -毛利伸子さん

厨房機器メーカー管理栄養士の仕事管理栄養士
posted byEatreat 編集部

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業務用調理機器、仕込み用機器などの厨房設備を取り扱う、株式会社エフ・エム・アイ（以下FMI）営業本部　商品戦略室　コンサルティングチームで活躍中の管理栄養士、毛利伸子さんに、管理栄養士になったきっかけ、現在の活動や今後の展望などについて、お話をうかがいました。

祖母の入院食が管理栄養士を目指すきっかけ

私が中学2年生の時、腎臓が悪くて入院していた祖母のお見舞いに行くことが度々ありました。祖母は病院の食事が冷たくておいしくなく、食べられないと言っていて、看護師さんにも何度もそのことを訴えていたのですが、食事は何も変わりませんでした。結局は、母ができる限り病院へお弁当を持って行くことになり、その様子を見ていた私は、入院患者の方が元気になるためのお食事作りにたずさわりたいと思うようになり、管理栄養士を目指すことに決めました。
管理栄養士は、とても真面目で勉強熱心だけど怖い人が多いというイメージがありましたが、いざ私が管理栄養士を目指して大学へ入学し、先輩方とお話したりすると、とても優しい方ばかりでした。

日本全国を飛び回り現場のお客様と接する毎日

私は管理栄養士という資格を活かして厨房機器のメーカーの中でコンサルティングチームに所属しています。私の仕事は一言で言えば何でも屋さんです。日々、セミナー・デモンストレーション・個別訪問・お客様の現場でのソフト指導・問題解決等を行っています。
当社のコンサルティングチームのメンバー構成は、シェフ2名・ジェラティエーレ(ジェラート職人)2名・パティシエ1名・バリスタ1名の7名で、管理栄養士は私一人です。拠点は東京ですが、みな東京にいることの方が少なく、日本全国をあちこち飛び回っており、メンバー全員が一か所に集まる機会がなかなかないくらいの多忙さですが、より多くの現場のお客様と接することがたくさんの学びになります。

管理栄養士の資格は、食品学・調理学の観点から厨房機器をどう活用したら、お料理がどう変化するのかを考えられる点に、活かせていると思います。また、現場で働いていた経験があるため、現場の目線で見ることができ、より現場に寄り添った厨房機器のサポートができているのではないかとも思います。ありきたりかもしれませんが、お客様から「ありがとう」「助かった」というお言葉をいただく時、とてもやりがいを感じます。

口から食事をとることの大切さに焦点を当ててほしい

管理栄養士・栄養士業界について感じることがあります。カリキュラムもそうですが、昨今は臨床の方に相当な時間や力を投入しているように思われるのです。セミナーや学会を見ていても、給食管理部門が少ないように感じます。でも人の体をもっとも改善できるのは、口から食事をとることなのではないかと思います。それをコントロールするのは管理栄養士の重要な使命です。ですから、もっと食事を作るということにクローズアップしてほしいです。

役に立つ管理栄養士の資格

給食分野のお客様と共通の言語を持てること、直接臨床に携わっていなくても、臨床に関わっているお客様と話が通じ、そういう視点からの機器選びのお手伝いができるので、管理栄養士の資格はとても役に立っています。まだまだ知識を吸収していきたいので、日本栄養士会の気になるセミナーには参加するようにしています。出身大学へ行き、先生方のお話をお伺いしたりもします。

リフレッシュの時間も大事に

休日は、最愛の息子の部活の応援や息子とのデートをして過ごしています。とてもリフレッシュできます。最近はマッサージにハマっていて、これもかなりリフレッシュできます。あとは無になって、ひたすらジョギングをしたりしています。リフレッシュの時間も大事ですよね。

管理栄養士・栄養士を目指す人に向けて一言

見聞を広め、一つの型にはまらないで、将来の道を選んでください。何かあれば、いつでも軌道修正は可能です。ぜひ思い切って自分自身で将来を切り開いていってください。私は、現在、厨房設備士2級の資格を持っているのですが、子育てが一段落したらさらに上を目指してみたいと考えています。厨房業界の管理栄養士が、これから管理栄養士を目指す若い方々の目標（憧れ）となれるように頑張ろうと思います。