COLUMN

スポーツの競技別の栄養・食事に関するシリーズです。
ほかの種目もチェック

今回は、瞬発力が必要とされるスポーツ選手のための大きい筋肉を作る食事について解説します。

種目:投てき種目、ウエイトリフティングなど

投てきやウエイトリフティングは一瞬で最大の力を発揮するスポーツです。強い下半身、大きい筋肉を必要とします。第一に必要なのは、たんぱく質です。人の身体はたんぱく質でできており、全体の約20%を占めています。中でも筋肉は最も大きい割合なので、筋肉を大きくしたい場合は、たんぱく質をどのくらいの量でどのタイミングで摂るかが重要になります。

①たんぱく質の種類
たんぱく質を摂るためには、動物性たんぱく質が豊富な肉、魚、卵、牛乳・乳製品と、植物性たんぱく質が豊富な大豆・大豆製品があります。また、ご飯にも植物性のたんぱく質は入っているので、食事の6割を占めるご飯でもたんぱく質を摂ることはできます。動物性は意識的に摂る人が多いですが、日本人は植物性たんぱく質を身体に利用しやすい体質なので、豆や米からもたんぱく質を摂れるということをお忘れなく。動物性と植物性の割合としては1:1が理想的です。

②たんぱく質の摂取量
大きい筋肉をつけたい場合は、1日量は×1.7~2.0gと考えてください。たとえば80kgの目標体重なら80×1.7~2.0g=136g~160g/日が1日の摂取量となります。これを1日に4~5回程度に分けて摂るのが理想的です。なぜなら、一度に大量に摂っても、身体はすべて吸収できません。小分けにした方がしっかり吸収できて身体で利用されるのです。

③摂取タイミング
まずは3回の食事に必ずたんぱく質を取り入れることが大切です。さらに、筋力トレーニングや練習後にも摂ることで、身体での利用効率が高まります。食事で30~40g、補食で10~20gを目安にするとよいでしょう。

上記の表を参考にして、まんべんなく種類の違う食品を取り入れてみてくださいね。

糖質摂取もお忘れなく

たんぱく質は十分摂る人が多いのですが、忘れがちなのが糖質です。身体のエネルギー源である糖質が不足している状態で、たんぱく質を摂ると、身体の材料ではなくエネルギーとして利用されてしまいます。したがって、トレーニング後は糖質とたんぱく質とをセットで摂るのがお勧めです。それによって、糖質はエネルギーの補充に、たんぱく質は筋肉の材料に利用されるわけです。 基本の食事のおかずの割合である4に当たる部分に、メインのおかずに該当するたんぱく源をうまく入れてください。ここでの種目は身体が大きい選手が多いと思われますので、1日の摂取カロリーも3,500kcal~5,000kcalになるでしょう。そうすると、ご飯量は1,400g~2,000g/日相当なので、おかずの量も増えます。たんぱく源と共に、野菜などもしっかり取り入れてくださいね。

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①スポーツ選手の食事の基本
②瞬発力&大きい筋肉を作る食事…投てき種目、ウエイトリフティングなど
③瞬発力&大きい筋肉を作る食事…スピードスケート(500m、1000m)、陸上短距離・跳躍、野球など
④パワー、スピード&持久力を作る食事…ボクシング、レスリング、柔道など
⑤瞬発力、持久力&パワーを作る食事…バレーボール、テニスなど
⑥瞬発力、持久力&パワーを作る食事…サッカー、ラグビー(バックスBK)、バスケットボールなど

みんなのコメント( 2

    • 岡田 あき子
      2305日前

      たんぱく質の摂り過ぎは、身体に非常に負荷がかかります。
      今後摂り過ぎについてもコラムを作成中ですので
      暫くお待ちください。

    • ID: 324
      2354日前

      知り合いにタンパク質が何に何グラム含まれているか唱えられるタンパク質マニアがいます。とりすぎてよくないことはないのでしょうか。

WRITER

岡田 あき子

フリーランスのスポーツ管理栄養士です。 アスリートのサポート、スポーツ栄養の料理教室、 実業団チームの合宿帯同、記事執筆、セミナー開催などやっています。 管理栄養士 体育科学修士 食アスリート協会認定 シニアインストラクター 日本健康食育協会 シニアマスター

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