COLUMN
  • イベント報告
    2019.02.18

    災害時の備えについて学ぶ!「栄養士のための防災食講座」を開催しました

  • posted by Eatreat 編集部

2月8日(金)、Eatreat株式会社のキッチンステージにて、「自然災害時の対応や備蓄食材について学ぶ!栄養士のための防災食講座」を開催しました。この講座はEatreat会員で防災食に興味のある管理栄養士・栄養士・防災士などを対象に行われました。

日清医療食品株式会社様より、委託給食現場での防災に関する取り組み事例のご紹介や、マルハニチロ株式会社様からの介護食の循環備蓄に関するお話をうかがったり、職場や自宅での防災食の取組に関するワークショップを行ったりするなど、盛りだくさんの内容の2時間となりました。







講演「自然災害に備えた心構えと防災食の準備の重要性について」

~日清医療食品株式会社様の取り組み事例より~ 講師:日清医療食品株式会社 総務本部 総務部 広報課 神戸修様

神戸様のお話によると、日本は世界有数の自然災害大国であり、災害時には公的支援も重要であるものの、各自備蓄食材を確保するといった“自助”や地元業者との協力体制をとる“共助”が大切であるとそうです。
「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」によると、備蓄食材は最低でも3日分、できれば1週間分程度の備蓄が望まれているのですが、保管場所の確保や購入時の経費の問題から、ハードルが高いのが現状だそうです。

そこで日清医療食品様は、備蓄食材を災害時のためだけに購入するのではなく、缶詰やレトルト食品など備蓄食材を定期的に消費し、消費した分を補充して、常に一定量がストックされている状態を保つ「ローリングストック法」を導入されているそうです。
受託の給食施設や病院などで非常時に備えて備蓄をしつつ、消費期限の3カ月前に備蓄していた食材を通常の献立に組み込むことで、備蓄食材としての経費にはならず、通常の食費として組み込むことができるという利点があります。また一方で、濃厚流動食やフリーズドライ商品などは普段使用する食料品を多めに購入し、消費しながら備蓄機能を保つ「ランニングストック法」により備蓄ができているとのことでした。

最後に、神戸様からは、非常時での想定外をゼロにするための以下の3つのポイントをお話いただきました。
①定期的な読み合わせを行うことによりマニュアルの整備をすること
②交通網が麻痺することを想定して備蓄の確認をすること
③平時から関係各所と連携した確認や訓練の実施すること

その後、「どれくらいの量をストックしたらよいのですか?」「賞味期限の管理が大変ですが、どうしたらよいでしょうか?」「職員の分の確保はどうしたらよいでしょうか?」など、参加者の方から事前にいただいた質問にご回答いただきました。

講演「介護食の循環備蓄について」

マルハニチロ株式会社 メディケア営業部 管理栄養士 儀間詩織様

 

儀間様からは「パワーライス」をはじめとする、やわらか食の循環備蓄(ローリングストック)についての情報提供、および試食提供をしていただきました。
災害が発生した時、やわらかい食事が配給できるか、やわらかくする道具は使えるか、やわらかく調理する余裕はあるかと考えると、答えは必ずしも「イエス」ではありません。がしかし、やわらか食を備蓄する必要性は高いといいます。マルハニチロ様の「もっとエネルギーシリーズ」は、パワーライスやカレーうどん、中華五目あんかけなど、全8種類と豊富なラインナップであり、少量で高エネルギーを補給することができます。中鎖脂肪酸は吸収が速く、肝臓で素早く分解され、エネルギーとして利用されやすいため、消化吸収能力が落ちてくる高齢者のエネルギー摂取にも適しているそうです。「もっとエネルギーシリーズ」は、常食のおかゆの約3倍、介護のおかゆの約2倍もエネルギーが高いそうです。ごはんに油を少し加えることで、自然とエネルギーアップができるほか、しっとりして飲み込みやすくなるというメリットもご紹介いただきました。

参加者の皆様には、さばのトマトソースパスタ、あんかけ寿司、おはぎ、ならびにさまざまな味のやわらか食の試食をしていただき、「試食があり、実際用意する参考になった。」「思った以上においしかったので、早速取り入れてみたい」などの感想をいただきました。

情報交換「防災に関する取り組みについて」

次に、4人1組のグループとなり、職場や自宅で行っている防災食に関する取り組みについての情報交換を行いました。まずは、防災について各自行っていることを付箋に書き出し、次にグループ内でシェアしてから、グループから出た情報を全体に共有していただきました。

「2週間に1回、献立の中に入れている」「経管栄養剤は3日分多く在庫している」「栄養補助食品は多めに用意している」「野菜ジュースを箱で置いている」「通勤時間が長いため、携帯食を持ち歩いている」といった他の参加者の取り組み例を、真剣にメモを取られる参加者の姿が見られました。

イベント参加者の方へのお土産

 

たくさんの協賛企業様、協力企業様のお力添えで、参加者の皆様に豪華なお土産を準備することができました。
お土産ラインナップはこちらです(五十音順)。
・アルファー食品株式会社様 安心米おこげ コンソメ味/ぜんざい/五目ご飯(各1袋)
・トーヨーフーズ株式会社様 玄米ご飯 プレーン/しょうゆ(各1缶)、どこでもスイーツ缶 カップケーキフルーツMIX/ガトーショコラミニ/チーズケーキミニ/抹茶チーズケーキミニ(各1缶)
・中日本氷糖株式会社様 備蓄氷糖(1袋)
・マルハニチロ株式会社様 パワーライス(1袋)、オイルサーディン(1袋)

参加者の方の声

終了後のアンケートから、参加者の方の感想をご紹介します。
●新作とても美味しかったです! 各施設の意見が聞けて勉強になりました。実践できたらいいなと思います。管理栄養士がたくさん集まるので、レシピなどを集めても楽しそうです。(管理栄養士・匿名)
●実際に試食ができて良かったです。想像以上に美味しくて驚きました。参加することでさらに現実的に考えることができました。またこのような会があれば参加したいです。(防災士・匿名)
●自分の知らない製品をたくさん知ることができ、よかったです。思った以上に美味しかったので、驚きました。管理栄養士さんの意見や、自分では思いつかないような備蓄をされていたので、今後のためになりそうです。(歯科衛生士・K様)
●試食もあり実際に用意する参考になりました。職場、自宅でまだまだ準備しておくべきことがあると感じました。(管理栄養士, 栄養士・匿名)
●新製品の味付けがかなり美味しかったです。意見交換が出来て良かったです。参加させて頂きありがとうございます。またこの様な栄養士同士の情報交換ができたらと思います。(栄養士・匿名)
●試食品がとてもおいしかったです。是非、利用してみたいと思いました。話し合いが出来て良かったです。もう少し、話し合う時間が欲しかったです。沢山ありがとうございました。(管理栄養士, 栄養士・匿名)
●今までの講習会、展示会などで聞いていたことをあらためて、マルハニチロさんからお話しを伺えて、さらに理解ができました。栄養士にとって必要な不可欠になってきている知識などを、ワークショップで情報交換ができ良かったです。(管理栄養士・H様)

Eatreatでは、今後も管理栄養士・栄養士の皆様に役立つイベントを企画してまいります。
このような講座のご案内や、お得な情報は、随時Eatreatメールマガジンよりお送りしますので、ご興味のある方は、ぜひ会員登録をしてください♪

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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
      2106日前

      Eatreat編集部です。
      今回は先日開催された「栄養士のための防災食講座」のイベントレポートです!
      大好評だったので第二弾もあるかもしれません。

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