「パワーポイント(以下、パワポ)をうまく使いこなしたい」「見やすい資料を作りたい」といったお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回は、パワポやスライド作成をする際に見やすいデザインにするコツをご紹介します。
資料作成の前に情報整理をする
最初からパソコンを使って資料を作り出すと、内容がまとまらずに何度も作りなおすことになったり、見た目が気になって余計に時間がかかってしまったりしがちです。そのため、資料を作成する前に、以下の流れで内容を整理しておきましょう。
①はじめにスライドの流れを書き出す
まずは講義の目的や内容、話の流れはどうするのかを考えていきます。紙とペンを使っても構いません。頭で考えていることを、どうやってスライドで表現するかを書き出していきましょう。
②1スライド=1メッセージで作成
1枚のスライドに盛り込むメッセージを1つにすることで、伝えたいことが明確になり、より伝わりやすくなります。内容や流れを書き出す時に、1枚のスライドにつき1メッセージを伝えるように意識して書き出しておくと、次の作業がはかどります。
レイアウトのポイント
整理した情報をパワポに落とし込んでいきます。
①タイトルとメッセージを配置
考えた内容をパワポに入力します。
②中身をきめる
タイトルとメッセージを伝えるための中身を書き出します。必要なグラフや表などがあれば、この時点で準備しておくとよいです。
③中身を整える
仮置きした情報を元に、流れを再度確認し、問題がなければ、中身を整えていきます。中身に合わせて、グラフや表、イラストなどを挿入して、資料作成を完成させていきましょう。
フォントの選び方
パワポのスライドは読み物というよりも、見て理解してもらうことがメインです。そのためフォントはゴシック体がおすすめです。
おすすめフォントの一例として、メイリオ、游ゴシックが挙げられます。
フォントの前についている「UD」とは、「ユニバーサルデザイン」のことで、より多くの人にとって見やすい、読みやすいフォントになります。読みやすいフォントがあれば、UDフォントを活用するのも一つのポイントです。
色使いのポイント
見やすいデザインに仕上げるには、色使いも重要です。ただし、使う色の種類はほどほどに。色の種類が多いと、どこが重要なのか伝わりにくくなったり、スライド自体がうるさくなってしまったりして見づらいものになりやすいです。
①主役になるメインカラーを選ぶ
メインカラーの選び方は、大きく分けて2つです。
・コーポレートカラーを使う
企業や団体のテーマカラーをベースにスライドを作成していきます。
・スライドのテーマに合わせて選ぶ
例えば、テーマに合わせて健康を想起させる「緑」を使う、といった選び方です。色の印象については「伝わる資料が作れる!初心者向けにデザインの基本を解説」のコラムを参考にしてください。
②メインカラーから配色を考える
メインカラーが決まったら、他に使う色を選んでおきます。あらかじめ使う色を決めておけば、迷いがなくなり資料作成もはかどります。
メインカラーを元に、色を選びます。例えば、同系色でまとめる、グレーと組み合わせる等が配色しやすいです。
まとめ
本コラムでは、パワポやスライド作成で見やすいデザインにするコツをご紹介しました。新たに作成するときだけでなく、今ある資料でも情報整理、レイアウト、フォント、色使い、この4つを確認することで、見やすいデザインになっていくと思います。ぜひお試しください。
参考文献
細山田デザイン事務所:「「悩まない」配色の基本 好きな色から考える」初版、株式会社翔泳社、(2023)
パワポ研:「注目企業の実例から学ぶパワポ作成術」ver.001、株式会社KADOKAWA、(2023)
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・伝わる資料が作れる!初心者向けにデザインの基本を解説