COLUMN

管理栄養士・栄養士は、食や栄養の分野で病院や高齢者施設、学校、保育園、行政、食品メーカーなどさまざまな職場で活躍しています。職場によって仕事内容や求められることが異なるのも、この資格の面白いところです。
この連載では、さまざまな職場で働いている管理栄養士・栄養士の方に経歴や仕事内容、仕事のやりがいについて紹介します。
今回は、専門学校と料理教室で講師をされている管理栄養士の安部百合子さんにお話をお伺いしました。

栄養士を目指したきっかけとこれまでの歩み

栄養士を目指したきっかけは、自身の健康を取り戻すためでした。幼いころから食べることが大好きで、高校生の時にはBMIが30を超えるほど。そんな姿を心配してくれた当時の担任教諭が「健康になれて資格も取れる学部がある」と大学の栄養科を勧められ、進学を決めました。

卒業時には健康を取り戻し、栄養士の資格も取得して食品メーカーに就職。当時、第一希望だった企業は、管理栄養士資格が必須だったため、就職できませんでした。
その2年後、管理栄養士の資格を取得し、念願の企業に転職した矢先に、父が病気で他界。家業を継ぐため、母とともに異業種の会社経営に25年携わりましたが、コロナ禍の不況と母の高齢化に伴い会社は廃業。

当時、私の年齢は50歳年齢的にも厳しい上、栄養士としてのキャリアもないなかでの就活は苦難続きでしたが、「再び資格を活かした仕事に就きたい」という想いは諦めず、様々な就活ツールを活用した結果、現在勤務している専門学校の非常勤講師の職に採用となりました。
更に、会社経営時に副業で主宰していた料理教室(現在は休止中)がきっかけで、とある自治体の料理教室の講師も務めています。

現在の仕事内容

非常勤講師の仕事は、週に2日、基礎栄養学と病態栄養学を担当しています。また、定期的に実施される試験問題の作成と採点、試験監督も業務に含まれます。

料理教室講師の仕事は、教室実施のための献立・メニュー作成から試作、当日の講師までを行っています。
自治体から1年間分の予定や対象者、テーマを共有いただきます。各開催日2ヶ月前までにテーマに沿った献立を作成し、1ヶ月前にはレシピを提出。1週間前までに試作を行うところまでが事前準備です。当日は開始前に担当者と打ち合わせをしてから教室をスタートしています。

お仕事のやりがい

専門学校の講師は慣れるまで無我夢中でしたが、今は生徒たちが一生懸命講義を受ける姿や、「管理栄養士・栄養士になりたい」という言葉を聞くとやりがいを感じます。

料理教室の講師は、個人主宰の頃は自由にレシピを作っていました。今の仕事では、材料費などさまざまな制約があるからこそ、食材の価格や季節感に敏感になり、レシピ作成にとてもやりがいを感じます。また、同じ方が何度も参加してくださり、「家で作っています!」や「レパートリー増えました!」という言葉をもらえると、「続けていて良かった」と大きな励みになります。

この仕事はどんな人に向いている?

専門学校の講師も料理教室の講師も、人と関わる仕事です。基本的には人と接するのが好きな方や話すことが好きな方、そして一番は教えることが好きな方に向いていると思います。一方で、人から指示を受けることが苦手な方や一人が好きな方には負担の大きい環境だと思います。

料理教室の講師は、何より料理の好きな人。主催者からの食材や対象者の指定に応じて柔軟にレシピを変更できる方、料理のレパートリーが豊富な方は向いていると思います。

管理栄養士の資格があってよかったこと

私立の専門学校の非常勤講師は、講義指導が主な業務のため、指導分野の有資格者であれば教員免許は不要です。今の非常勤講師の仕事も講義内容の関係から管理栄養士の資格があったことで採用に至りました。
自治体の料理教室の講師も、教室運営に加えて食事指導や講習会等のイベントも対応できる人が採用の追加条件で、管理栄養士の資格が必須でした。

振り返ると、これらの仕事に出会えたのは、資格を持っていたからこそ。就活時に「資格を活かしたい」と、想い続け、努力した結果、年齢やキャリアの壁も越えられたと、改めて実感しています。



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管理栄養士 / イートリスタ

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