管理栄養士・栄養士は、食や栄養の分野で病院や高齢者施設、学校、保育園、行政、食品メーカーなどさまざまな職場で活躍しています。職場によって仕事内容や求められることが異なるのも、この資格の面白いところです。
この連載では、さまざまな職場で働いている管理栄養士・栄養士の方に経歴や仕事内容、仕事のやりがいについて紹介します。
今回は、保育現場の給食委託会社で働く管理栄養士の方にお話をお伺いしました。
大学卒業から現在までの経歴を教えてください。
4年制の管理栄養士養成大学を卒業後、自宅近くの社会福祉法人の保育園に入職しました。調理業務に加えて、献立作成や発注業務、衛生管理、食育活動など幅広く経験しました。3年ほど勤務した後、以前から興味のあったフードコーディネーターの資格取得のため、スクールに半年間通いました。
その後、祖母が介護施設のショートステイを利用したことをきっかけに今までと違う分野に興味を持ち、特別養護老人ホームで管理栄養士として勤務することになりました。そこでは利用者様の栄養ケアマネジメントや給食発注業務などを担い、3年間勤務する中で出産と育休を経験しました。
出産・子育てする中で、日曜日や祝日、年末年始に休みがある職場に転職したいと思い、現在に至ります。
今のお仕事を選ぶときの条件とその理由は何でしょうか?
現在、子育て中であるため、日・祝日や年末年始に休みがあること、自宅から通いやすい現場を希望していました。現在勤めている給食委託会社は、現場が多数あるため異動希望を出しやすかったです。実際に希望した現場に異動できたことで、家庭との両立がより安定しました。
また、始業時間は早い方が私の生活スタイルに合っているので、早番勤務できることも条件でした。もともと子どもが好きなのも、離乳期から関われる保育園の現場を選んだ理由の一つです。
1日の仕事の流れを教えてください
7:30 :出勤、オープニング準備
8:00 :青果物検収、下処理
9:00 :調理
10:40 :検食
11:00 :給食提供、洗浄
13:00 :休憩
14:00 :おやつ調理(※休憩前に準備する場合もあり)
15:00 :おやつ提供、洗浄・片付け
16:30 :退勤
※合間に事務作業する場合もあり
夕食提供はなく、残業も基本的にありません。
仕事のやりがいや大変なことを教えてください。
一番のやりがいは、離乳期から就学前までに子どもの成長を見ることができる点です。子どもたちが名前を覚えてくれたり、挨拶をしてくれたり、「おいしかったよ」「また作ってね」と声をかけてもらえることも嬉しいです。
大変なことは、健康第一である点です。給食現場は一人ひとりが連携して動いているため、病気や怪我をしたり、極端に体力がなかったりするとチーム全体に影響が出てしまいます。もちろんみんなでカバーし合いますが、それぞれの現場状況に合わせた配慮が必要です。
また、家庭内の健康管理も重要です。家族が感染症に罹ってしまった場合、長期間お休みいただくこともあるため、スタッフ同士の「お互い様」という思いやりの気持ちを持つことは大切だと感じています。
どんな人に向いていると思いますか?
子どもが好きな方やチームワークを大切にしながら働ける方だと思います。0歳児から5歳児まで大きく成長する過程をきちんと理解できることも大切です。特に離乳期は個々に成長の差が大きいため、保育士の先生方と一緒に一人ひとりの進み方を話し合う時間もあります。
また、小規模施設だと給食現場は1人勤務の場合がありますが、多くの場合は複数人のチームで働きます。お互いに声を掛け合い、周りの状況を見ながら動くことで、安全安心な給食が提供できると思っています。より良いチームを目指して、日々奮闘しています。
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