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今回は中国広東省で有名な「毋米粥」をご紹介します。

「毋米粥」とは

「毋米粥」はすりつぶしたさらさらの粥で素材を煮込んでいただく鍋料理です。チーズフォンデュのお米版のようなものをイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
熱々なので早食いにならず、食べ過ぎ防止にもぴったりです。

お粥は効能たくさんの健康食

お粥は體(からだ)をしっかり温めて潤し、栄養素をすみずみまで届けてくれる健康食です。
曹洞宗の開祖、道元禅師は、食事をいただく際の修行僧の心構えを記したその著書『赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)』には、「粥有十利」(しゅうゆうじり)として、お粥の効能が10個も挙げられたくらい、その効能に注目していました。
冷え症の人は体力が落ちていたり、胃腸が弱い人も多いので、お粥で胃腸の調子を整えるのもおすすめです。

それではここから「毋米粥」の作り方です。

毋米粥の基本的な作り方

【材料 *3~5人用の土鍋で作れる量です。】
◇米 400g
◇食用油 大さじ1杯
◇塩 小さじ1杯

【作り方】
1. 米を洗い、浸水させたら、ミルサーなどで粉砕します。(この時細かく砕く必要はありません)。または、お粥をミキサーやすり鉢などでペースト状にします。
どんな方法でも、お米が砕ければ大丈夫です。
2. 1に塩と食用油を加え、10分ほど置きます。
3. 鍋にお湯を沸かし、少しずつ2を加えます。最初は強火で、徐々に弱火にしていきます。
焦げないように混ぜながら作ります。
4. 3に肉や魚介類、野菜、きのこなどを1種類ずつ入れて加熱していきます。

☆たれは醤油だれやポン酢など、お好みの物を選んでください。
☆黒米や雑穀で作ったり、黒ゴマペーストを足したりと、自分の「毋米粥」を発明して下さいね。

参考HP:好菜杰(https://www.haocai777.com)

『忘年会シーズン到来。お鍋で健康に~肝をいたわる薬膳鍋~』
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『薬膳初心者のための薬膳の考え方と基礎理論ー陰陽学説と食べ物の四性について』

みんなのコメント( 2

    • 大倉 あやこ
      2500日前

      >賀茂様
      コメントありがとうございます^^
      お粥を鍋料理にしてしまうのは、さすがに中国ならではですよね。
      日本語で作り方が紹介されているサイトが見つけられなかったので、あまり日本ではおなじみのない料理なのでしょうか。
      こういうものを紹介していけるといいですね☆

    • ID: 313
      2500日前

      中国のおかゆもいいですねーー

WRITER

大倉 あやこ

中医学の本場中国、上海中医薬大学にて中医内科を専攻した後、現地の国立病院で糖尿病の外来の営養指導や現地在住の日本人に薬膳をレクチャー、ハーブティーブレンド開発・店舗経営などを経て、2014年に日本に帰国しました。 中医・薬膳の先生と聞くと少し別世界の人のように思われがちですが、厳しい事や細かい事はとても苦手な、美味しい物が大好きな酒のみ栄養士です。 「食」は「人を良くする」ものです。 研修医時代、「この人は食をきちんとしていたら病院に来なくても良かったのに」というような患者さんを沢山診てきた経験から、「病院に行かなくてすむ人を増やしたい」「病氣になっても回復が早まるように」と願い、【食医】」の道を選びました。 ぬる~い私でもできる薬膳ですから、きっと皆さまも楽しんで実践していけると信じて、誰よりも楽しんで活動・情報発信していきたいと思います。 薬膳を通じて沢山の人とご縁できる事を楽しみにしております。

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