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眠気を誘う春の気候

中国の古い詩に「春眠不覚暁(しゅんみんあかつきをおぼえず)」という一節がありますが、春の暖かい気候は眠気を誘い、朝になってもなかなか起きられず、ついつい寝すぎてしまいます。日本では、春は新年度を迎える時期ですが、だるくてやる気が起きないという状態になったり、精神的にも鬱になりやすくなったりする時期でもあります。

春の眠気は季節のせいだけではない

春の眠気は、季節的な要因だけではなく、単に睡眠不足や疲労、無呼吸や甲状腺のトラブルなどが原因であることも考えられます。眠気のほとんどは、冬の間に食べ過ぎて、體(からだ)に老廃物や余分な水分を溜め込んでしまい、さらに寒いからと運動せずにいたことが原因です。春になると芽吹く苦味のある山菜には、解毒作用があるので、やはり旬の食材を食卓に取り入れることが大切です。

中医学的にみると、「季節の薬膳を組み立てる(春の特徴と薬膳)」でお話しましたが、春は肝の氣が上がりやすい季節です。肝の氣が強く働き過ぎると、脾(消化器)を傷めます。脾の働きが弱ることで、体内にある余分な水分が追い出されず、體が重く、特に食後に眠くなります。脾が弱ると、花粉症などのアレルギーの原因にもなります。冬に無茶をした人は腎が弱り、水の代謝機能が落ちているので、むくみや尿トラブル、老化なども現れます。

春は眠気に負けず、早起きすること

「黄帝内経」には、「春は眠いからと遅くまで寝ていないで、無理してでも早起きする方がよい」と書かれています。そして食事は、胃腸にやさしい食事を心がけてください。締め付ける服装や薄着も避けましょう。香りの良い野菜やフルーツ、アロマなどを取り入れ、適度な運動をして氣のめぐりを良くすることも大切です。

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中医学にみる春の眠気 からだがだるい理由とは

大倉 あやこ

中医学の本場中国、上海中医薬大学にて中医内科を専攻した後、現地の国立病院で糖尿病の外来の営養指導や現地在住の日本人に薬膳をレクチャー、ハーブティーブレンド開発・店舗経営などを経て、2014年に日本に帰国しました。 中医・薬膳の先生と聞くと少し別世界の人のように思われがちですが、厳しい事や細かい事はとても苦手な、美味しい物が大好きな酒のみ栄養士です。 「食」は「人を良くする」ものです。 研修医時代、「この人は食をきちんとしていたら病院に来なくても良かったのに」というような患者さんを沢山診てきた経験から、「病院に行かなくてすむ人を増やしたい」「病氣になっても回復が早まるように」と願い、【食医】」の道を選びました。 ぬる~い私でもできる薬膳ですから、きっと皆さまも楽しんで実践していけると信じて、誰よりも楽しんで活動・情報発信していきたいと思います。 薬膳を通じて沢山の人とご縁できる事を楽しみにしております。

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