• COLUMN

日本人が開発した紫雲膏(しうんこう)

「紫雲膏」とは、江戸時代の花岡青洲という医師が中国の「潤肌膏」という処方を参考に作ったクリームです。
主にやけどや乾燥による肌のひび割れ、しもやけ、痔などの皮膚の炎症全般的に使用できます。薬局などで30gあたり千円前後で市販されていますが、自分で作ることもできますので、ぜひ自作してみてはいかがでしょうか?

紫雲膏を作ってみよう!

<材料>※「日本薬局方」に記載されている分量です。
「紫根(シコン)」・・・120g
「当帰(トウキ)」・・・60g
「胡麻油」・・・・・・1000g
「蜜蝋(ミツロウ)」・・340g
「豚脂(トンシ)」・・・20g

<作り方>
1.市販の食用の「胡麻油」を約140~180度で約1時間煮ます。(この作業は大切!)
2.「蜜蝋」、「豚脂」を入れ、溶かしましょう。約140度を保ったまま、20分加熱します。
3.「当帰」をザルに入れ、少しずつ油の中に入れてキツネ色になるまで揚げましょう。
始めはブクブクと泡が大きく出て芳香がします。次第に泡も小さくなり、「当帰」が焦げてっぽく変わって来ます。(2と同じく約140度を保って20分間加熱し、当帰の成分を抽出します。)
4.約140度に温度を保ち、「紫根」を入れすぐに火を止めましょう。「紫根」が全部浸ったらすぐに取り上げます。(手早くやりましょう。)
5.アルミ製の漏斗にガーゼを4~5枚重ねて濾過し、バットなどに流し込み自然冷却して固めます。
6.固まったらハンドミキサーなどで練り混ぜましょう。
(参考HP:てんゆ堂鍼灸院「日日是好日」http://blog.tenyudou.com/?eid=1151)

名前の通り、紫色のクリームです。
色の薄い服などには色が移りやすく、また、ごま油の香りがするため、香りが多少気になるかもしれません。外出時やお気に入りの服などには十分ご注意ください。

関連コラム
・秋は肺をケアしよう! この季節に気を付けるトラブル
・中医学とは?
・やってみよう。自分でできる簡単舌診断

コメントを送ろう!

「コメント」は会員登録した方のみ可能です。

みんなのコメント( 4

    • 大倉 あやこ
    • 大倉 あやこ
      2140日前

      >山岸様
      いざ一人で作ろうと思うとなかなか挑戦出来ないかと思いますが、是非体験してみてください!
      本当にゴマ油の香りがほんのりしてきます^^

      拍手 0

    • 大倉 あやこ
    • 大倉 あやこ
      2140日前

      >賀茂様
      いつもコメントありがとうございます^^
      是非チャレンジしてみてくださいね!
      秋頃に紫雲膏作成ワークショップを開催する予定です☆

      拍手 0

    • ID: 313
      2141日前

      自分でクリーム作りたいです!

      拍手 1

    • ID: 337
      2143日前

      自分で作れるとは思ってもみませんでした!時間もかかってなかなか大変そうですが、ちょっと興味があります。

      拍手 1

WRITER

中国では買えない日本の漢方万能クリーム

大倉 あやこ

中医学の本場中国、上海中医薬大学にて中医内科を専攻した後、現地の国立病院で糖尿病の外来の営養指導や現地在住の日本人に薬膳をレクチャー、ハーブティーブレンド開発・店舗経営などを経て、2014年に日本に帰国しました。 中医・薬膳の先生と聞くと少し別世界の人のように思われがちですが、厳しい事や細かい事はとても苦手な、美味しい物が大好きな酒のみ栄養士です。 「食」は「人を良くする」ものです。 研修医時代、「この人は食をきちんとしていたら病院に来なくても良かったのに」というような患者さんを沢山診てきた経験から、「病院に行かなくてすむ人を増やしたい」「病氣になっても回復が早まるように」と願い、【食医】」の道を選びました。 ぬる~い私でもできる薬膳ですから、きっと皆さまも楽しんで実践していけると信じて、誰よりも楽しんで活動・情報発信していきたいと思います。 薬膳を通じて沢山の人とご縁できる事を楽しみにしております。

大倉 あやこさんのコラム一覧

関連タグ

関連コラム

"中医学・薬膳"に関するコラム

もっと見る

ログインまたは会員登録が必要です

会員登録がお済みの方

ログイン

まだ会員登録をされていない方

新規会員登録

ページの先頭へ