管理栄養士の仕事の一つとして注目されている特定保健指導。未経験から特定保健指導の仕事を始めた私が、「特定保健指導を始める上で知っておきたかったこと」を全5回に分けてお届けします。第2回では特定保健指導を始めたいと思ったときに、事前にやっておくと良いと思ったことについてご紹介します。
①条件を整理する
特定保健指導を始めたいと思ったら、まずやるべきことは働く上での条件を整理することです。特定保健指導の求人は、契約形態や稼働条件、収入が会社によって異なるので、自分に合った会社を探すためにあらかじめ条件の整理をしておくことをおすすめします。私が思う、条件にするべきポイントは5つです。
(1)契約形態:正社員や派遣社員、パート、業務委託など、自分はどんな契約形態で働きたいかを検討する。また、出社の必要性の有無や、扶養内・副業OKなどもポイント。
(2)稼働時間や曜日:どのくらいのペースで働きたいかを検討する。会社によっては「週3日、8時間以上は勤務必須」などの縛りがある場合がある。
(3)初回面接の方法:初回面接は大きく分けてICT面談と対面面談の2種類があり、会社によって行っている初回面接の方法が違うため、選ぶポイントの一つになる。
(4)継続支援の有無、方法:初回面接から継続支援まで一貫して行える場合もあれば、初回面接のみ担当、継続支援のみ担当という場合がある。また、継続支援の方法には電話とメールなどがあり、それぞれ報酬や稼働時間も異なる。
(5)アポイント架電の有無:初回面接のアポイント架電が業務として行わなければならない場合と、行わなくても良い場合がある。電話が苦手でできればやりたくない場合は、アポイント架電業務は避けることも検討する。
②希望にあった求人を探し、面接へ
希望条件がそろったら、早速求人を検索してみましょう。求人検索サイトだけではなく、特定保健指導の事業を行っている会社の採用情報や、健康保険組合のHPなどもチェックしてみると良いでしょう。
希望に合った求人があれば、応募してみてください。採用に至るまでには、書類選考、面接、会社によっては初回面接のロールプレイングのテストを行うところもあります。業務委託の場合、採用面接では働く時間や条件を聞かれることが多いので、事前に整理した希望条件をきちんと伝えましょう。
③必要に応じてセミナー受講や勉強
特定保健指導のお仕事に合格したら、業務開始に向けて準備しましょう。会社によっては、研修といってもシステムや仕組みについてしか説明されず、病態や面談の必要なカウンセリング技術の研修が不十分な場合があります。必要に応じてセミナーを受講したり、自主勉強しておくと良いでしょう。私は、Eatreatの特定保健指導の講座を受講したり、関連書籍を購入して勉強しました。
業務開始前に準備しておくと良いもの
契約会社により必要なものが異なるため、面接の段階で確認しておくと良いでしょう。報告書の作成などがあるのでパソコンは必須です。対面面談の場合は、スーツやパンプスが必要になる場合があります。ICT面談の場合は、マイク付きヘッドホンがあると声が聞き取りやすくなり便利です。
また、あらかじめ契約会社から配られている資料にはきちんと目を通しましょう。食事や栄養についての資料は足りていることが多いですが、それだけだと不安な場合は、契約会社に確認した上で別で参考書籍を購入するのも手です。
やってみたいと思ったら行動しよう!
特定保健指導をやってみたい! と思ったら、ぜひ今回の記事を参考に行動に移していただけたら嬉しいです。
次回は、「特定保健指導を始める前に勉強しておきたいこと」をテーマにお伝えします。
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