COLUMN

「介護施設従事者向け 根菜類が短時間で柔らかくなる!圧力鍋調理セミナー」が7月27日(木)に開催されました。本講座では、高齢者介護施設・病院の管理栄養士、栄養士、調理師、施設責任者の方々を対象に行われました。講師を務めたのは、介護老人保健施設で勤務経験のある管理栄養士の篠塚明日香さん。施設での食事の課題についての説明の後、圧力鍋を使用した介護食の作り方についてのレクチャーが行われました。

ずらりと並んだお鍋。業務用だけでもこれだけのラインナップ!

今回のメニューは「イカと里芋の照り煮」と「筑前煮」

本日の介護食メニューは、食材の固さが気になり普段はなかなか献立に取り込みにくい、イカを使った「イカと里芋の照り煮」と「筑前煮」の2品でした。どちらも、今回の講座参加者数の20人分を一気に作りました。

しっかり柔らかくなるので、野菜は大きめに切っても大丈夫!

里芋とイカの照り煮は、皮をむいて切った里芋と下ごしらえしカットしたイカ、だし汁・醤油等を合わせた調味料を圧力鍋に一緒に入れ、フタをして火を付けるだけ。
※今回は冷凍の里芋とイカを使ったので下ごしらえ・カットなし。 筑前煮の方は、材料を炒めた後、里芋とイカの照り煮同様、圧力鍋に炒めた材料と合わせ調味料を一緒に鍋に入れ、フタをして火を付けるだけです。
その後は、圧力鍋のおもりが振れる※のを待つのみなので、この間に篠塚さんが従事している施設を通して、老健給食の課題についてお話をいただきました。
※ 圧力鍋は鍋内に圧力がかかり始めると、おもりが振れる仕組みになっています。

老健給食の課題

課題については、以下のような内容についてお話をされていました。
1.固いものはNG!とにかく柔らかいもの
 便秘の方が多く、食物繊維を積極的に使いたいものの、固さや嚥下の問題があり使えない食材が多いとのことです。
2.しっかり火を通すため見た目が良くない
 煮崩れ・変色・小さめのカットが求められるので、少しおいしくなさそうに見えてしまうとのことです。食事は入所者のみなさんの楽しみの一つなので改善したいですね。
3.禁食が多く、作業員の負担大
 肉や魚の禁食が多いので大変です。
4.予算、調理時間が少ないためメニューが限られる
 一食の予算が決まってしまっているので、使いたい食材が使えなかったりします。

 ここまでお話したところで、先ほどセットした圧力鍋のおもり※がシューシューと振れてきました。

タイマーが鳴った後、火を止め、「後は圧力鍋内の圧力が下がるまで待つだけなので、20分ほどそのまま置いておきます」と篠塚さんから一言説明がありました。急いで鍋のフタを開けたい時は、鍋全体に水をかけて温度を下げると圧力が下がり、フロート※を早めに下すことができるので、早めにフタを開けることもできるとのことです。
※ フロート:圧力鍋内の圧力が下がったら下りるようになっている安全装置

鍋を放置している間、篠塚さんがお勤めする老健での圧力鍋を使った料理の導入実績について、ご説明をいただきました。これまで実際に、牛筋と根菜の甘辛煮(主菜・100人分)、八宝菜(主菜・50人分)、ごぼうサラダ(副菜・100人分)を調理してみたところ、柔らかく見た目もよく、食事を召し上がる入所者の方はもちろん、調理が効率的にできる点などから、作る側の調理現場のみなさんにも、とても好評だったそうです。圧力鍋を使う調理現場のメリットについては、次で詳しく触れます。

圧力鍋を使うメリット

篠塚さんから説明のあった調理現場にとっての圧力鍋を使うメリットは、以下のようなものでした。

1.作業面のメリット

・拘束時間が減るので、調理員の負担が減る

・時間管理ができて生産性が上がる

・品質の安定化(調理初心者でも問題ない)


2.調理面のメリット

・野菜の品質のムラをカバーしやすい

・根菜類、ブロック肉など、メニューの幅が広がる

・禁食の調理も同時に可能(アレルギー以外)

・煮崩れないため食材ロスが少ない


3.衛生面のメリット

・異物混入の危険性が低い

・中心温度の心配が少ない(約98Kpa=沸点120.6℃)


デメリットは、一般的な鍋よりも重いくらいだそうです。これだけのメリットがある圧力鍋。圧力鍋を使っていない施設さんに教えてあげたいですね。実は篠塚さんは元々、スチコンがあれば圧力鍋はいらないのではないか? と思われていたそうなのですが、圧力鍋を使うとスチコンではできない食材の「柔らかさ」に仕上げることができるので、今は圧力鍋が手放せなくなったとのことです。

ワンダーシェフ社長からのお話

フロートが下がれば調理は完了です。

圧力鍋のフロートが下がり、調理が終わりました。出来上がった料理を取り分けている間、株式会社ワンダーシェフ 代表取締役 社長の伊藤彰浩さんから、圧力鍋に関する熱い思いを語っていただきました。

食べることが大好きな伊藤社長は、自身も高齢になった時に、自分の口でおいしく食べられるような料理を食べたいな、とよく考えられているそうです。
「食事は豊かな暮らしのために欠かせないものです。ワンダーシェフの圧力鍋が、お年寄りのみなさんがおいしいご飯を楽しんで食べてもらえるようにお役に立てたら嬉しいです。」
食事はお年寄りの「生きがい」と言っても過言ではありません。お年寄りに五感で楽しんでもらえる食事作りを目指す姿勢に、会場の参加者さんも真剣に耳を傾けていらっしゃいました。

お楽しみの試食タイム

ここで、里芋とイカの照り煮と筑前煮の試食がスタートです。

煮崩れもなくおいしそうに出来上がりました!
「箸で切れちゃう!」「すっごく柔らかいですね…」

みなさんイカの柔らかさに大変驚いていました。イカはかまぼこに近い柔らかさでした。
また、試食タイム中は参加者のみなさんからのざっくばらんな質問が飛び交っていました。

「食材の(形が)なくなってしまったりしませんか?」
「鍋の深さでどんな違いはあるんですか?」
「一番売れている業務用サイズは何リットルですか?」
「中国などでも売られたりするんですか?」
「爆発したりしないんでしょうか?」

鍋の使い方についても丁寧に教えて下さいました

伊藤社長は、一つ一つの質問に時に笑いを交えながら、丁寧に回答をされていました。圧力鍋を使ったことがない方にとっては「安全性」は、とても気になるところですね。

篠塚さんに実際に使ってみてどうでしたか? と質問される方も。

最後は講師の篠塚さん、伊藤社長を囲んで集合写真を撮りました。

ワンダーシェフの圧力鍋を試してみたくなった方は、こちらまでお問い合わせください。

株式会社ワンダーシェフ お客様相談室 06-6334-4349
HP http://www.wonderchef.jp/



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『給食などの現場でのこうや豆腐の使用に関する座談会開催』
『10月29日「10月8日は、糖をはかる日」クッキングセミナー開催』
『介護施設従事者向け 圧力鍋調理セミナー開催』
『「家族でつくる愉しみを。 ヨシケイ父の日『親子deキンパ』」開催』

みんなのコメント( 1

    • ID: 313
      2656日前

      業務用圧力鍋いいですね!とても興味を持ちました

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