『「やりたい」だけで決めない仕事の見つけ方』というテーマの講演を、志成館高等学院東京校でさせていただきました。私が栄養士を目指した理由や、働く中でステップアップしたこと、現在の働き方についてお話ししました。
講演のきっかけ
私は栄養士養成校である短期大学を卒業後、給食受託会社や保育園、企業に勤務しながら実務経験を積み、管理栄養士を取得しました。そして、2年前より個人事業主として特定保健指導や調理業務など管理栄養士の資格を活かした仕事をしています。その傍ら、学生時代の仲間と音楽活動に取り組んだり、地元八丈島へ帰省して積極的に地域のイベントに参加しています。
そのような生活を送る私の姿を見て、通信制の高校で勤務している地元の先輩より「さまざまな働き方がある世の中の一例として話をしてもらえないか」とお声がけいただきました。
講演内容
講演では、大きく4つのトピックスに分けてお話ししました。
1.高校時代の進路選択
2.短大時代の過ごし方
3.会社員時代
4.現在の仕事内容
特に力を入れた部分は高校時代の過ごし方です。元々食べることが好きで食関係の仕事に就きたかったこと、短大では理系の授業が多く高校時代に学んでおけば良かったと後悔したことを話しました。また、会社員時代に管理栄養士を志して資格を取得したことが、現在の仕事につながっていることも話しました。
進め方のポイント
資料は要点のみを記載して作成し、生徒の顔を見ながら反応の良かったところは深堀りするよう心がけました。栄養士免許・管理栄養士免許の取得方法は伝わりづらい部分かと感じたため、図を用いて説明し働きながらでもステップアップできることを伝えました。
学生に伝えたかったこと
進路選択を考えたタイミングで「やりたいことを見つけよう」と言われても、明確に思い浮かぶ生徒はそれほど多くないのではと思います。
私は元々管理栄養士を目指していたわけではなく、高校時代は音楽が好きで部活動に没頭していました。進路を考えたときにぼんやりと「栄養士になろうかな」というところからスタートしました。好きなことは何でも挑戦して苦手なことは極力避けるなど、試行錯誤を重ねる中で自身の方向性は決まって行くのではないかと思います。私は結果的に管理栄養士という素晴らしい職業に就くことができ、人と話す、食べ物に関わるといった好きなことを仕事にすることができています。
「失敗を恐れず、どんなことでも興味があればやってみることが大事」と伝えました。
講演後にいただいた感想
・栄養士でも就職先がいろいろあるということが印象的だった
・栄養士は理系ということに驚いた
・好きなことや嫌いなことを明確にして、将来の仕事を見つけるやり方が印象的だった
・管理栄養士になるまでの過程が分かりやすく、ためになった
栄養士・管理栄養士として就職先が多岐にわたることや必要な知識が伝わったようで安心しました。生徒の皆さんが生活の中でさまざまな挑戦をして経験を積みながら、好きなことや興味があることを見つけ、未来が輝くことを陰ながら応援しています。私自身、未熟ではありますが、自分のキャリアを振り返る良いきっかけをいただいたことに感謝しています。
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