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- 中医学・薬膳
- 2017.07.19
真夏の特徴と薬膳
真夏は心を傷めやすい
夏は五行学説でいう「火」の季節です。火には「熱い」「炎上する」「上に向かう」といった性質があります。まずは火の繋がりを見てみましょう。
火―夏―赤―苦―心―小腸―舌―脈―喜―熱など…
これらの繋がりから「夏は熱で心(脳も含む)が傷みやすい。心が傷むと小腸に影響が及び、口内炎や舌の痛みが出やすくなったり、睡眠の質が低下する。また、心が傷むと喜びすぎ(興奮状態)になり、また、興奮状態が続くと心を傷める」と読み取れます。
冬の病氣は夏に治す
中医学のバイブルと言われる『黄帝内径』には、「冬によく見られる慢性疾患は陰が強く、陽が弱いために起こる。陽の季節である夏にしっかり養生すれば陽を強化できるので抵抗力が高まる」と書かれています。
暑いからと冷たい物ばかり食べたり飲んだり、クーラーで体を冷やし過ぎるのは控えましょう。
本場では緑豆スープや酸梅湯で夏バテを予防
夏は、體(からだ)の水分や体力ともに消耗が激しく、熱がこもりやすい季節です。
體の熱をクールダウンし、失った水分や体力を補給する食べ物や飲み物を選びましょう。
薬膳の本場中国では、夏になると緑豆を煮だした「緑豆スープ」や、燻製した梅から作られる「酸梅湯」というジュースをよく見かけます。
「緑豆スープ」は、以前流行った韓国の宮廷ドラマ「チャングムの誓い」の中にも登場しました。主人公チャングムの母が毒殺されかけた時、友人が緑豆スープを飲ませたおかげで命が助かったというシーンです。緑豆スープには、解毒のパワーにも優れていますので、家庭に常備しておかれるといいでしょう。
夏の薬膳
「暑くて疲れやすいから体力をつけよう!」などと、スタミナ定食などの油の多い食事を摂ると、弱った胃腸にかえって負担をかけてしまいます。
あっさりとした食材や味付けを心がけ、枝豆やいんげん、緑豆、大豆などの豆類や、きゅうりやスイカ、ゴーヤなどの瓜類を多めに取り入れるようにしましょう。
参考文献:黄帝内径(陜西師範大学出版)
みんなのコメント( 5 )
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- ID: 75
- 2666日前
燻製した梅!かなり惹かれます。 しかし通販で買えるものってなかなか高いですねぇ。
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- ID: 337
- 2673日前
夏に口内炎、そういえば増えます。熱がここから出ているということなんですね!中医学の、色々なものがお互いにつながっている考え方はとても興味深いです。
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- ID: 182
- 2680日前
緑豆スープが出てきていますが、豆シリーズ興味あります!
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- 大倉 あやこ
- 2682日前
>賀茂様
夏に冷たい物を控えたところ、秋以降に出やすい子どもの喘息や呼吸器のトラブルが大いに改善したケースも沢山ありますよ。季節に合わせた養生が大切です。-
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- ID: 313
- 2682日前
冬の病氣は夏に治す の部分にグッときました。
"季節の薬膳を組み立てる"のバックナンバー
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WRITER
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大倉 あやこ
中医学の本場中国、上海中医薬大学にて中医内科を専攻した後、現地の国立病院で糖尿病の外来の営養指導や現地在住の日本人に薬膳をレクチャー、ハーブティーブレンド開発・店舗経営などを経て、2014年に日本に帰国しました。 中医・薬膳の先生と聞くと少し別世界の人のように思われがちですが、厳しい事や細かい事はとても苦手な、美味しい物が大好きな酒のみ栄養士です。 「食」は「人を良くする」ものです。 研修医時代、「この人は食をきちんとしていたら病院に来なくても良かったのに」というような患者さんを沢山診てきた経験から、「病院に行かなくてすむ人を増やしたい」「病氣になっても回復が早まるように」と願い、【食医】」の道を選びました。 ぬる~い私でもできる薬膳ですから、きっと皆さまも楽しんで実践していけると信じて、誰よりも楽しんで活動・情報発信していきたいと思います。 薬膳を通じて沢山の人とご縁できる事を楽しみにしております。
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