IT企業のコンテンツ制作、メニュー開発、栄養指導、監修やコンサルティングなど、フリーランスの管理栄養士として多彩なお仕事に取り組んでいらっしゃる大内美幸さんへのインタビュー記事です。
管理栄養士を目指したきっかけは何ですか?
元々は保健室の先生を目指しており、養護教諭の教員免許を取得するために進学する予定でした。ただ、当時の養護教諭の教員採用試験の倍率は10倍ほどで、きっと一発で採用試験に合格することはできないだろうと感じていました。そのため教育学部ではなく、養護教諭と栄養士の資格を同時に取得できる珍しい学部を選択したのが始まりです。
大学1年生の頃は教職と栄養士のどちらの授業も頑張っていたのですが、私の関心はどんどん栄養学に向き、大学2年生からは養護教諭になるための授業は選択していませんでした。気がつくと、将来の夢が保健室の先生から管理栄養士へと変わっていました。
管理栄養士を目指す特別なきっかけはありませんでしたが、シンプルに栄養学が面白いと感じて志したのだと思います。
これまでどのようなお仕事を経験されてきたのですか?
大学卒業後に入職したのは歯科医院でしたが、当時は歯科医院で管理栄養士を採用することが珍しく、管理栄養士としての業務が確立されていませんでした。今思えば、もう少し頑張って自分で業務を確立していければよかったのですが、2ヶ月間で短期退職してしまいましたね。
その後はスポーツジムに併設しているカフェに転職しましたが、あれもやりたい、これもやりたいと好奇心が止まらず、正社員として一ヶ所では働けないと思いました。理解があった会社でしたので、すぐに正社員の雇用契約を変更してもらい、新卒でフリーランスとなりました。副業したい方や独立したい方は、いきなり会社を辞めるのではなく雇用形態を相談してみるのも一つだと思います。
それからは、レシピ動画アプリや献立作成アプリなどのIT企業でコンテンツを制作したり、商品を使ったレシピや飲食店のメニューなどを開発したり、さまざまなことに取り組んできました。
栄養指導の経験も積みたかったため、特定保健指導や食事指導サービスにも携わってきました。現在もプレイヤーとして指導することはありますが、最近ではプログラムの立案側に立つことが増え、サービス監修やマニュアル作成も行っています。
また、次世代の栄養士の人材育成にも力を入れており、Eatreatで栄養士向けのアカデミーを運営しています。
お仕事でやりがいを感じたことを教えてください
監修やコンサルティングのお仕事では、自分が携わったサービスやコンテンツが世に羽ばたく瞬間が感慨深いです。食事指導のお仕事では、私に担当してもらえてよかったとメッセージをいただけると胸が熱くなります。保管が許される場合はスクリーンショットをして、「うれしいフォルダ」に入れています。
スキルアップのためにしていることを教えてください
日本栄養士会と東京都栄養士会に入会しているので、栄養士会主催の研修会をチェックして参加しています。私自身も栄養士向けのアカデミーを運営・司会進行役として参加していますが、講師のお話は何度聞いても勉強になります。
休日の過ごし方やリフレッシュ法を教えてください
週の半分程度は自宅で仕事をしているため、休日は場所を変えたくなります。最近はホテルステイをしてリラックスすることが増えました。落ち着いた街が好きで、日本橋エリアのホテルに宿泊することが多いです。
管理栄養士・栄養士を目指す人に向けて一言!
管理栄養士や栄養士は、ヘルスケアや食品の安全性の関心が高まる今、世の中からますます求められる存在だと感じています。社会から信頼性の高い国家資格ですので、ぜひ取得していただき、一緒に働ける日が来ることを楽しみにしています!
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