健康診断で、「正常・異常なし」の結果を受け取るとほっとします。皆さんは、この健康診断の結果を十分に活用されていますでしょうか?
健康診断は受けたら終わりではありません。異常があるか、ないかだけを確認して終わってしまわないようにしましょう。
生活習慣病は自覚症状がほとんどない状態で進行します。受け取った健康診断の結果は、健康診断当日の健康状態における結果であり、今後の健康状態を保証するものではないため、検査値の意味を理解したうえで、今の自分の体の状態をよりよく理解し、自分の生活習慣を見直してさらなる改善に取り組んでいくことが必要です。
結果の放置は危険です
健康診断の結果が「再検査・精密検査・要治療」だった場合は、たとえ自覚症状がなくても、医療機関に行きましょう。以前にも同じような結果が出て、精密検査を受けに行ったけれど、問題がなかったから今回も大丈夫だろう、と放置するケースがよく見られます。
繰り返しになりますが、検診結果は今の健康状態を保証するものではありません。放置してしまうと、病気の早期発見・早期治療の機会を逃すことになるかもしれません。
検診結果はファイリングする習慣を
健康診断は毎年欠かさずに受け、病気や不調の早期発見・早期治療に努めましょう。そして、たとえ、正常・異常なしの結果であっても捨てずにとっておくことをお勧めします。健康に関するファイルを作成して時系列に並べておくと、経年変化に気付きやすくなり、ご自身の健康管理に役立ちます。
また、検査値が基準値内であっても油断は禁物です。検査値が基準値の下限、もしくは上限に近くないかを把握しておくことが大事です。生活習慣病に関係する検査項目は、経年変化も確認し、検査値が年々異常値に近付いているようであれば、基準値内であっても生活習慣を見直し、生活習慣病の予防につなげましょう。
自分で判断せず、かかりつけ医に
TV番組や雑誌等では、常に新しい健康法などの健康情報が紹介されています。またインターネットでも手軽に健康情報が入手できるようになりました。しかし、これらの情報の中には間違ったものや、ひどく不安をあおるもの、極端な内容のものがあるのも事実です。このような情報の中から自分に適した正しい情報を選択するのは困難なことです。
不安なことがあれば、自身で判断せず、まずはかかりつけ医に相談をする習慣をつけましょう。
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