『平成30年度診療報酬改定 ①』
『平成30年度診療報酬改定 ②』
の続きです。
「Ⅱ - 1 - 1 ②緩和ケア診療加算等の要件の見直し」について
◆具体的な内容
2. 緩和ケア診療加算について、管理栄養士が緩和ケアチームに参加し、がん患者の緩和ケアを行った場合の評価として、個別栄養食事管理加算を新設する。
(新)個別栄養食事管理加算 70点(1日につき)
【算定要件】
(1)本加算は、緩和ケア診療加算を算定している悪性腫瘍の患者について、緩和ケアチームに管理栄養士が参加し、患者の症状や希望に応じた栄養食事管理を行った場合に算定する。
(2)本加算を算定する場合は、緩和ケア診療実施計画に基づき実施した栄養食事管理の内容を診療録に記載する、又は当該内容を記録したものを診療録に添付する。
【施設基準】
緩和ケアチームに、緩和ケア病棟において悪性腫瘍患者の栄養食事管理に従事した経験又は緩和ケア診療を行う医療機関において3年以上栄養食事管理(悪性腫瘍患者に対するものを含む。)に従事した経験を有する管理栄養士が参加していること。
なお、当該管理栄養士については、緩和ケアチームに係る業務に関し専任であって差し支えない。
「Ⅲ - 1 ②医師等の従事者の常勤配置に関する要件の緩和」について
◆具体的な内容
3. 管理栄養士については、在宅患者訪問褥瘡管理指導料は、診療所の場合、非常勤職員でも算定可能となっており、この取扱いを病院にも適用する。
「Ⅲ - 1 ⑦専従要件の緩和」について
◆具体的な内容
1. チームで診療を提供する項目については、チームのいずれか1人が専従であればよいこととし、併せて、評価についても見直しを行う。また、担当する患者数が一定程度以下の場合は専任であっても差し支えないこととする。
《栄養サポートチーム加算》
【施設基準】
当該保険医療機関内に、以下から構成される栄養管理に係るチーム(以下「栄養サポートチーム」という。)が設置されていること。また、以下のうちのいずれか1人は専従であること。ただし、当該栄養サポートチームが診察する患者数が1日に15人以内である場合は、いずれも専任で差し支えない。
ア 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤医師
イ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師
ウ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤薬剤師
エ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤管理栄養士
「Ⅳ-8⑤入院時食事療養費(Ⅱ)の見直し」について
◆具体的な内容
入院時食事療養費(Ⅱ)のうち455円となっているものについては、平成30年4月以降の入院時食事療養に係る自己負担の増額(460円)に伴い、自己負担額が費用の額を超えることとなるため、460円に見直す。
《食事療養及び生活療養の費用額算定表》
第1 食事療養
1 略
2 入院時食事療養(Ⅱ)
(1食につき)
(1)(2)以外の食事療養を行う場合 506円
(2)流動食のみを提供する場合 460円
~終わりに~
3回シリーズで、栄養関連分野について取り上げてきましたが、いかがだったでしょうか。
普段関わりのない部分については難しいこともあると思いますが、厚生労働省や日本栄養士会(https://www.dietitian.or.jp/data/medical-fee/)のホームページなどで深い理解が得られることと思います。
ぜひご参照されることをお勧めいたします。
参考文献:平成30年度診療報酬改定について|厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html
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