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今回は西大宮病院の診療技術部栄養科で活躍中の管理栄養士、横原夢見さんにお話を伺いました。

栄養に目覚めたきっかけはオリンピック

中学生の時に、マラソン選手の高橋尚子さんの監督をしていた小出監督の本を読んだことが栄養士に興味を持ったきっかけでした。その本には、監督自らが栄養学を学んでマラソンに活かし、それがシドニーオリンピックの金メダルにつながったというようなことが書かれていました。それまで料理が好きでよくしていたのですが、栄養という観点はなかったので、栄養ってとても大事なんだなと触発されました。トレーニングも大事だけど、きちんと栄養を摂ることで勝負に勝った!というのがとても新鮮だったんです。

その後、短大に入学したのですが、そこから大学に編入学して管理栄養士の資格を取りました。大学の時には特別養護老人ホームの給食委託業者のアルバイトをし、調理現場を生で見て、「私もすぐに戦力となれる管理栄養士になりたい!」と夢を膨らましていました。そして、大学卒業後は念願の病院へ就職しました。

スタッフ間の関係構築を大切に

現在は調理に関わる業務は行っていないのですが、以前の職場では嚥下調整食や低たんぱくの特殊治療食品の調理などもしていました。今は毎日病棟を回って患者さんの様子を見させていただくのがメインの仕事です。
どこでもそうだと思いますが、私のいるリハビリ病棟も、医師やリハビリスタッフ・看護スタッフなどとの関係作りがとても大事だと感じています。配属直後からまずは“栄養”に興味を持ってもらえるように、積極的に話しかけることを心がけました。そうすると、スタッフの方から「この患者さんはこんな感じなんですが…」とか、「この患者さんはどうしたらいいと思いますか?」など、自然と相談をしてもらえるようになり、そのおかげで患者さんへの対応も早めに、より適切に丁寧にできるようになりました。患者さんのためにスタッフの関係構築はとても重要だと実感しました。

寝ても覚めてもリハビリ栄養

病院で提供する食事は、食中毒を出さないことや最低限の栄養素を満たすのが最も大事なのですが、ここに何かプラスアルファのことができたらいいなと思い、日々勉強&模索中です。当院のリハビリ病棟に入院する患者さんのうち、9割以上が70歳以上の方で、入退院を繰り返す方も大変多いです。転んで骨折といった整形外科関係の入院比率が高いので、十分な食事をして筋肉を付けてもらい、少しでも体力の衰えからくる再入院を防げたらと思っています。在宅に移行した際に、入院中と同じレベルで栄養素を摂取できる食事を続けていけるようにするには、どうしたらいいかについてもよく考えています。
また、ご家族もご高齢で老老介護になってしまい大変なため、家に戻れないケースも見かけます。地域と協力して、サポート体制を構築していけるよう尽力していきたいと思っています。

力を入れている「のみこみ外来」

当院では、食事を楽しめる人を増やすため、「のみこみ外来」をおこなっています。嚥下に問題がある方や胃ろうの患者さんなどの嚥下状況を確認し、リハビリによって食形態をアップさせたり口からの食事に戻すという取り組みです。医師、管理栄養士、言語聴覚士、時には歯科医師などが連携し、チーム一丸となってがんばっています。最初は飲み込みが全然できなくなってしまっていた方でも、訓練をしてペースト食、刻み食、というように徐々に固形の食事を食べられるようになり、胃ろうのみの状態から口で食べられるようになった方もいらっしゃいます。食事を楽しめるというのは生きていくにあたりとても大切なことだと思うので、のみこみ外来は今後も力を入れていきたいですね。

今後の目標

近い将来、在宅医療に関わる人がもっと必要になる時代がやって来るので、病院で経験を積みながら、在宅のスペシャリストを目指したいと考えています。とりあえず今できることからしようと思い、小さいことではありますが、在宅でお世話をする方が楽な時短の食事の食材リストや調理・保存に便利な100円ショップで買えるキッチン小物リストなどを作成して、ご家族や介護ヘルパーの皆さんに情報提供をしたりしています。退院された患者さんが在宅でもスムーズに生活できるように、病院での経験を活かして、サポートできる存在になれたらいいなと思います。

病院勤務の管理栄養士を目指す学生の皆さんに一言

自分自身、新卒で病院に入った時に思ったことは、最低限の勉強をやって来てよかったということです。知っていて当たり前の知識はきちんと頭に入れて臨まないと、現場で働くのはとても厳しいと思います。学生の皆さんには基礎の勉強をがんばってほしいですね。基本的なベースがあるかないかで、その後の働き方が全然違います。あとは、こうしたらこうなるかもしれない、いや、ああしたらああなるかもしれない、など現場では臨機応変にいろいろな可能性を考えながら仕事をしなければいけない場面がたくさんあるので、想像力を豊かにしていてほしいなと思います。私も毎日が勉強中です!一緒にがんばりましょう。

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みんなのコメント( 2

    • 横原 夢見
    • 横原 夢見
      74日前

      菅原様
      コメントありがとうございます。
      今後とも夢に向かって邁進して参ります!

      0

    • 菅原 房子
    • 菅原 房子
      78日前

      夢見さんという名前の通り、今後の目標が夢があっていいなと思いました。がんばっていください!

      1

WRITER

病院から在宅へ 地域でつながる・広がる栄養管理を実現したい - 横原夢見さん

Eatreat 編集部

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