写真提供:ヨシケイ開発株式会社
生活の多様化から食材・弁当宅配サービスの利用者も増加
我が国の総人口は 2016年10月1日現在、1億2,693万人。65歳以上の高齢者人口は、3,459万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)は27.3%となりました。
また、総務省がまとめた2015年の国勢調査では、地方で高齢化が一段と進み、ひとり暮らしの世帯が初めて全体の3分の1を超すなど、家族構成が大きく変化してきています。家庭の形が変われば、食生活も多様になります。その影響を受けて現在では、食材宅配サービスや弁当宅配サービスを利用する方が増加してきています。
気になる、食品宅配のランキング!
日本流通産業新聞による食品宅配企業の売上高調査結果によると、2016年度の21社合計売上高は2,512億9,600万円にのぼり、シニアライフクリエイトやシルバーライフといった高齢者向け宅配事業を手掛ける企業が売り上げを伸ばしています。
ランキングの1位は、ヨシケイ開発(本社静岡県)で、9年連続で首位をキープする結果となっています。ヨシケイ商品の人気ラインナップである、働く母親向けのメニュー「ラビュ」が順調に推移しているそうです。
料理キット宅配サービスってなに?
食品宅配にはさまざまなサービスの種類があります。その中で料理キット宅配サービスとは、レシピ付きで料理キットになっているものを宅配してくれるサービスです。食材がすぐ調理できるように下処理・カット済みのものから、調理に必要な食材がすべて準備されてセットになっているものなど、サービスによって内容は多種多様です。「献立を考えるのが苦手」「料理が苦手」「料理は好きだけど、買い物をする時間がない」など、その人のライフスタイルや目的、ニーズに合わせて選ぶことができます。
料理キット宅配サービスは高品質で安全な食材を使って手料理が作られるため、家事負担を軽減できることから、子育て中の母親にも人気です。最近では一部の雑誌やメディアなどで、「ミールキット」と呼ばれており、残業が多くなりがちな金曜日に活用したり、普段あまり料理をしない男性などでも簡単に調理できるため、共働き世代の支持も高くなってきています。
弁当宅配サービスってなに?
弁当宅配サービスは、弁当を工場などで調理し、冷蔵または冷凍した状態で宅配してくれるサービスです。ひとり暮らしの方、老夫婦の世帯、忙しい主婦、単身赴任中の会社員の方にもオススメです。電子レンジで温めるだけという手軽さが魅力で、冷凍弁当の場合は、単身赴任の会社員の方で急な出張が入った時でもそのまま冷凍しておけば、自身の予定に合わせて食べることができるメリットもあります。
いずれのサービスも管理栄養士や栄養士がバランスのとれたレシピを考案し、商品化に貢献しています。また糖尿病や高血圧症などをお持ちの方で、療養上エネルギー管理や減塩などの食事制限のある方向けの食事などがあるのも特徴です。社会の高齢化や宅配弁当の利用者のニーズに合わせて、やわらかい食材を使用したり調理法を工夫したりした、かむ・飲み込む機能に配慮したお弁当も人気です。
次回はランキング1位のヨシケイの社員であり、イートリスタでもある金子えりさんにお話をうかがってみたいと思います。お楽しみに!
参照:平成29年版高齢社会白書 http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/index.html