前回に引き続き、給食管理関係の帳票についてそれぞれ詳しくご説明いたします。
前回までのコラムはこちら
『①監査に必要な資料とポイント~事前準備・心得、衛生関係の帳票~』
『②監査に必要な資料とポイント~衛生関係の帳票~』
『③監査に必要な資料とポイント~給食管理関係の帳票~』
【給食管理関係】
・非常食期限チェック表
内容:商品名、保存期間、発注単位、単価、在庫数、保存期限などが記載されたもの
ここでワンポイント!
当院の栄養科では、非常・災害時マニュアルを作成しており、初期対応のフローチャートや非常時の連絡先一覧、被害状況等の報告書、ライフライン復旧までの対応、非常時配膳・下膳方法について、電子カルテが使用できなくなった場合のための患者名簿、在庫品一覧、非常食メニュー表、非常時実施献立表・食数表、災害時の衛生管理などを取り揃えています。
非常食については、約30種の非常食を常備しています。それぞれ保存期限も異なるため、毎月在庫チェックを行い、期限が切れる前に献立へ組み込めるよう手配します。
備えあれば患いなし。何事も事前の準備が大切ですね。
・検食簿(医師、栄養士)
頻度:毎日
内容:1食毎に献立名、栄養量が記載され、検食者は主食の硬さや汁物、主菜、副菜の味付けや盛り付けについて
ポイント:検食した時間、検食者の名前の記載が漏れないようにしましょう。
確認印:厨房責任者(月毎)、病院栄養士(月毎)、院長(月毎)
・給食業務日誌
頻度:毎日
内容:業務開始・終了時刻、献立内容、検食所見、調理担当者名、検品担当者名、残食、保存食のチェック、特記事項など
ポイント:残食の記録は、総量だけでなく、何が多く残っていたのか記載しておきましょう。
確認印:厨房責任者(毎日)、病院栄養士(毎日)、院長(毎日)
・嗜好調査実施報告書
頻度:年2回
対象:患者、職員
内容:主食、副食の硬さ、味、温度など
・食事箋
頻度:都度
内容:食事内容の変更が記載されたもの
ポイント:月毎に加算、非加算に分けて保存しておきましょう。
・実施食数リスト
頻度:毎日
内容:1日に提供された食種、加算・非加算の人数の内訳表
次回は、栄養管理関係、その他の帳票等についてご説明します。