栄養価計算は、料理や献立のエネルギーや栄養素量を算出する計算です。実際に計算してみると、食品成分表に掲載されていない食品があり、計算方法に悩んだことはないでしょうか。
本コラムでは、食品成分表に掲載されていない場合の計算方法について解説します。
①食品の別名で探す
食品成分表に掲載されている食品名は、一般的に広く知られている慣用名が使われていることが多いです。しかし、学問で使う学術名や、食品規格基準で定められている名称を勘案した使用名が使われている場合があります。
たとえばお寿司のサーモンを計算したいとき「サーモン」で探しても見つけることはできません。食品成分表でのサーモンは「たいせいようさけ」で掲載されています。
煮込み料理で用いた赤ワインを計算したいとき「ワイン」ではヒットしません。食品成分表での赤ワインは「ぶどう酒 赤」で掲載されています。
このように食品成分表では、食品の別名で見つけられることがあります。食品によっては、食品成分表の備考欄に別名が記載されているので、悩んだときは確認してみてください。
②類似食品を選択する
生鮮食品の場合は、科や種が近い類似食品を選択して計算します。加工食品の場合は、原材料が近い食品を選択して計算します。
例1)「パプリカ」が掲載されていない
↓
「赤ピーマンorオレンジピーマンor黄ピーマン」を選択する
例2)「ワンタンの皮」が掲載されていない
↓
「ぎょうざの皮orしゅうまいの皮」を選択する
③市販食品を参考にする
②の類似食品がない場合は、市販商品の栄養成分を参考に計算する方法があります。商品パッケージに記載されている栄養成分表示や、食品メーカーが公開している公式の栄養成分情報を参考にします。
Eatreatの栄養価計算機では、食品成分表にはない市販商品の栄養成分を、ユーザーが独自で登録できる「マイ食品」の機能があります。市販商品などを登録することにより、栄養価計算しやすくなりますので、ぜひご活用ください。
マイ食品の詳しい使い方はこちら
④食品分析企業に依頼する
栄養価計算結果を商品の栄養成分表示として用いる場合は、食品分析企業に依頼し、正確な数値を算出することも方法の一つです。栄養価計算による推定値ではなく、分析による確定値を得られるので、ビジネス利用をお考えの方は検討されるとよいですね。
本コラムでは、食品成分表に掲載されていない場合の計算方法について解説しました。栄養価計算の際に参考になりましたら幸いです。
参考文献
・文部科学省:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」、文部科学省、https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html、(閲覧日:2024年3月25日)
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