このシリーズは、株式会社シニアライフクリエイトの会報誌「あはは」に掲載された管理栄養士による、毎日の生活に取り入れやすく、心も身体も元気になれる生活習慣のアドバイスをリライトしたものです。
今回のテーマは、「たんぱく質を毎食こまめに摂りましょう」です。前回のコラムでは、ヒトは動いていない時でも生きていくためにたくさんのエネルギーが必要であることをお伝えしました。食べ物にはいろいろな栄養素が含まれていますが、毎回のお食事で特に欠かさず摂っていただきたい栄養素があります。それが、今回のテーマである「たんぱく質」です。
心と身体はたんぱく質ありき
なぜ、たんぱく質を欠かさず摂ってほしいのかというと、心と身体のどちらにとっても大切な栄養素であるからです。エネルギーを生み出す栄養素は3つあります。ごはんやパン、麺といった主食に多く含まれている炭水化物、油やバターなどに多く含まれている脂質、肉や魚、卵、大豆製品に多く含まれているたんぱく質です。
エネルギーを十分に確保するうえでこの3つの栄養素を摂ることが重要なのですが、この栄養素を車にあてはめてみると、炭水化物と脂質は、車のガソリンの役割を果たし、たんぱく質は車体となります。ガソリンがあっても車がなければ走り出せないように、ヒトもたんぱく質があってこそ健康な心身を保つことができます。たんぱく質量を十分に確保することは、筋肉量や筋力を保ち寝たきり予防に直結するだけでなく、免疫力アップや睡眠の質の向上、貧血の予防などにも関わっています。
たんぱく質はどれくらい摂ればいいの?
1日を通してご自身の体重と同じ数字のたんぱく質量を摂ることが、ひとつの目安となります。たとえば60㎏の方は、たんぱく質60gを目指すことになります。ただ、たんぱく質がどの食材にどれくらい含まれているかを考えるのは難しいことです。そのため、たんぱく質不足を予防するための合言葉として「毎食欠かさず手のひらおかず」と覚えておくのをおすすめします。
指を含めない手のひらの上にのるサイズで肉や魚、卵、大豆製品を毎回の食事で取り入れることが大切です。こまめに摂ることで筋肉づくりの材料を確保することができ、低栄養を予防につながります。毎日の料理の献立には、たんぱく質をしっかり摂ることができる工夫をして、美味しく食べながら元気を保つようにするのがいいですね。
情報提供:株式会社シニアライフクリエイト会報誌「あはは」
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