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こんにちは、管理栄養士のやまもとよしみです。
今回は、特定保健指導をテーマにしたコラム『「また、次回、最終面談で…」-特定保健指導の〆は笑顔で-』の第2回目です。
第1回目の「はじめまして、管理栄養士のや・ま・も・と、と申します」は、お読みいただけましたか?「そうか、特定保健指導の初回面談って、こんな感じなんだー」とイメージしていただけたら嬉しいです。
多い月には150名近い方と面談することもある私ですが、実は、人見知りなのです。今回は、人見知りでも栄養指導は、できます! というお話です。

人見知りで頭が真っ白

明るい性格(幼少時の通信簿には必ず明るいと書かれていました)で、いつも陽気に過ごしている私ですが、実はものすごく人見知りな性格なのです。
いつも親の後ろに隠れているようなシャイな子供で、そのような性格は大人になっても変わらず、初対面の人と話す時はやはりおどおどしてしまい、今も交流会は苦手です。慣れてくると本来の明るさと陽気さを発揮するんですけどね。

大学を卒業したての頃は、栄養指導の際にその人見知りっぷりが「炸裂」してしまい、頭が真っ白になることもよくありました。準備と練習でなんとか乗り切ろうと、ひとりで、栄養指導の練習をしたものです。まずはあいさつをして、これを話して、その後はこれを質問して…など。
しかし、いざ栄養指導が始まると、練習の成果を発揮することなく、資料にある内容を機械的に伝えるだけで精いっぱい。患者さんへの質問は質問になっておらず、途中で自分が何を話しているかもわからなくなることもしばしば。
そんな状態なので、患者さんの方が気を遣って質問の意図を汲んで答えてくださったり、話をつないでくださったりする始末。患者さんに気を遣ってもらっていたなーと、今では遠い目をしながら思い出します。

幸せになる栄養指導って?

人見知り以外に、もうひとつ引っかかっていたことがあったのです。栄養指導の考え方。
当時の栄養指導はこちらの持っている情報を一方的に相手に話すような「情報提供型」でした。私はこのような一方的に話をする栄養指導に疑問があったのです。

患者さんの方にも言いたいことがあるのではないだろうか?
そもそも「栄養指導」という言葉自体、腑に落ちない。「栄養指導」じゃなくて「食事相談」ではないのだろうか?
この面談は、患者さんが病気を治すため、良い状態を保つための「食事の相談」をする場であるべきではないのか?
この面談は、患者さんが病気を治すため、良い状態を保つための「食事の相談」をする場であるべきではないのか?
自分が一方的に話すのではなく、患者さんの話を聞く方が大事なのでは?
頭の中はいつも、どんな栄養指導がみんなを幸せにするのだろうと思いをめぐらせていました。

コーチングに出会う

一つのことを真剣に考えていると、アンテナがにょきにょきと伸びて欲しい情報をキャッチできるものです。ちょうどその頃、病院勤務の管理栄養士の仕事の一つとして、調理師さんとチーム作りをしており、参考のために「コーチングマネジメント」という本を読んでいたのですが、この本の中に栄養指導にも使えることがたくさん書かれていたんです。
まだまだ、医療者向けのコーチングの情報がない頃です。また、ありがたいことに、身近にコーチングを使いこなしている管理栄養士の先輩がいて、現場でコーチングをどのように活用しているのかを直接教えていただけたのです。
面談にコーチングを取り入れ始めた頃は、なかなか本に書いてあるようにはうまく進まず、テクニックのオウム返しもミラーリングも、なんとも不自然な感じになり、お互い苦笑い…なんていうこともたびたびありました。しかし、カウンセリングや心理学を学び、試行錯誤を繰り返し、次第に私なりの栄養指導が出来上っていきました。

人見知りだから生まれた?おもびよメソッド

不思議なことに、私の意識が「話す」から「聴く」に変わり、栄養指導のあり方が「情報提供型」から患者さんが主役の「行動変容・目標達成型」に変わると、人見知りの気質も出なくなっていました。その方のことを理解しようとするとコミュニケーション自体がかわるんですよね。さらにこの頃には、場数を踏んで経験値が上がり、自信もついていたのだと思います。
今は、目の前にいる対象者さんが食で幸せになるためにはどうしたらよいか? 愛があふれる食卓が増えるためには何ができるか? を日々、考えて栄養指導をしています。
私が人見知りでコミュニケーションに苦手意識があったからこそ、コーチング、心理学、潜在意識などについて学びながら、栄養指導を続けたことで、私なりのルールが生まれ、私の栄養指導メソッドである「おもびよメソッド」が出来上がったんですね。
苦手だからこそ、気づけること見えることがあります。苦手なことだからわかりやすく説明できたり、寄り添った提案ができるのかもしれませんね。

次回も特定保健指導についての現場の様子をお届けします。

 

 

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みんなのコメント( 6

    • やまもと よしみ
    • やまもと よしみ
      922日前

      小山さん、コメントありがとうございます。
      心にぐっとくるお言葉です。はい。そういうことですね。
      私達、管理栄養士・栄養士は、AIではなく、人ですもの。

      拍手 0

    • やまもと よしみ
    • やまもと よしみ
      922日前

      編集部内でも、そんな話が挙がっていたのですね。
      いつも熱く語っているわけでもなかったりします(^^)

      拍手 0

    • やまもと よしみ
    • やまもと よしみ
      922日前

      菅原さん、コメントありがとうございます。
      今も変らず緊張することもあります。

      拍手 0

    • 小山 幸子
    • 小山 幸子
      925日前

      人見知り・・・その人と真剣に向き合いたい気持ちが大きくて・・・との思いの証です。
      人間臭くて信頼できます。色々思いを巡らせて、手を挙げるのは並大抵な事ではないのです。大事件です。
      こんな私も、小学生の低学年では、国語の教科書の読みに指されては鼻血を出しておりました。
      あれから、40年!!・・・そういう事なのです。なので、初心、向き合うことの緊張感はプロとして、持っていなければいけないアイテムだと思います。栄養士は、ロボットではないのです。

      拍手 2

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      926日前

      菅原様
      こんにちは。Eatreat編集部です。
      コメントありがとうございます!
      編集部内でも同様の感想が挙がってしました。

      拍手 1

    • 菅原 房子
    • 菅原 房子
      926日前

      山本さんのような方でも最初は緊張されていたんですね。

      拍手 1

WRITER

特定保健指導講座 | 第2回人見知りですが…面談してもいいですか?

やまもと よしみ

大学卒業後、病院、地方自治体、スポーツクラブ、企業での健康教育・食事相談に従事。 予防の大切さをより広く伝えたいと予防医学の世界へ。 ​延べ1万人以上の方と「食」と「健康」に関わり、感じたことや学んだことから、食卓の再創、食卓をつなぎ、愛があふれる食卓を増やそうと2013年1月に「おもてなしびより」を立ち上げる。 オリジナルの食育プログラム「おちゃぶ®教室」、オーダーメイドの「おちゃぶ®食サポート」を展開。 そして、特定保健指導は、制度が始まると同時に面談をメインに関わり、多い月では150名ほどの初回面談・健康相談を担当することもある。 これまでの特定保健指導の経験を書いたコラム『「また、次回、最終面談で…」-特定保健指導の〆は笑顔で…』を当サイトにて連載中。 また、Eatreat academyにて心理学、行動科学を活用した20分でやる気にさせる特定保健指導の初回面談技法のオリジナル講座を開講。 《おもてなしびよりの目指すもの》 ☆愛があふれる食卓を増やす ☆愛があふれる食卓でカラダとこころをみたし    健康に!笑顔に!幸せに! ​ 「そろえる」「こしらえる」「おもてなす」でつくる食空間のことを『愛があふれる食卓(おちゃぶ®)』と呼んでいます。

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