特定保健指導の業務内容
特定保健指導は健康診断で対象になった方に対して、生活習慣の改善を促すものです。実際の特定保健指導は、健康保険組合が直接行う場合と業務委託で行う場合があります。
管理栄養士が委託業務として、特定保健指導を行う場合、依頼のあった企業に訪問し、会議室などで保健指導を行います。場合によっては、管理栄養士が対象者と直接アポイントを取り、喫茶店などで行うこともあるようです。場所やアポイントの取り方などは、その都度違うこともありますが、行う内容は基本的には変わらず、対象者に体調管理をしていただき、健康診断の数値を改善するための支援をすることになります。
業務委託で働く場合のメリットとデメリット
業務委託で働く場合の一番のメリットは、スケジュールの調整が利くことです。空いた時間で勉強したり、仕事以外の趣味や子供や家族のサポートをしたりしながらでも、管理栄養士として働けるということだと思います。ですので、時間に制約のある人やプライベートが忙しいけれども、管理栄養士として健康増進に関わりたい方にはおすすめです。スケジュール次第にはなりますが、仕事をした時間に応じて、しっかりと収入が得られるのも魅力の一つといえます。また、病院などで栄養指導をやってみたい人にとっては、入り口としてもいいかもしれません。
業務委託で働く場合のデメリットとしては、スケジュールは調整が利くものの、閑散期には仕事そのものが少ないことがあります。仕事の依頼が少なくなったり、逆に繁忙期には休みなく仕事を入れなければならなかったりすることも考えられます。また、万が一仕事ができなくなった場合、正社員とは異なり雇用保険に加入していないため、失業保険が適用されません。場合によっては、一切の収入がなくなることも考えられます。そのため、毎月安定した仕事量、収入を得たいと考えている方には不向きかもしれません。
業務委託で働く場合の注意点
業務委託で働く場合の注意点は、会社勤めと違って自分自身でスケジュールやお金の管理をしないといけないことです。スケジュールは委託元との話し合いで決定することが多いと思いますが、お金の管理に関しては自分で行う必要があります。特に報酬を請求する際には間違いがないように注意が必要です。また、業務委託の場合、個人事業主になりますので、年末には確定申告をしないといけません。経費の管理も含め、しっかりお金の管理をする必要があります。
業務委託で特定保健指導をはじめようとしている方はここでご紹介した、メリット、デメリットや注意点を参考にしてみてください。
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