学校栄養士の仕事とは?
私は非常勤の学校栄養士で、勤務しているのは小学校です。主な業務は給食管理と衛生管理ですが、予算管理や給食指導なども含まれ、勤務する学校で必要とされること全般が業務となります。毎年変化する児童や教職員の体制の中で、さまざまな事態に柔軟に対応することや、調理委託業者の方や納入業者の方との調整など、コミュニケーション能力が重要になります。
教職員で栄養士はひとりなので、児童や教職員、調理委託業者の方たちや納入業者の方たちはもちろん、保護者の方々や地域の方たちのからも、学校給食について理解や協力を得られるようなコミュニケーションを心掛けています。
学校での食育とは?
現在、栄養教諭の配置が推進されていますが、配置されている学校はまだ多くありません。そんな中でも、各学校の栄養士が学校の実態に合わせて、学校給食を活用して食に関する指導を行なっています。
学校で給食の時間に行う食に関する指導は2つあります。給食の準備から片付けまでの一連の指導の中で、手洗いや、配膳、食器の並べ方、食事のマナーなどを習得する「給食指導」と、献立で産地や栄養についての指導や、教科で学習したことの確認としての「食に関する指導」です。給食の時間はあわただしくなってしまうので、まずはしっかりと「給食指導」を行うことが、食に関する指導をするために必要となります。担任の先生としっかりと連携することが重要です。
給食でできる食育
私が、実際に行なった「食に関する指導」をいくつか紹介します。
献立や産地や栄養についての指導を目的とした、毎日の今日の給食に関してのお知らせの配布、給食に対して関心を高めることを目的として、給食委員が作成した献立の実施やトウモロコシの皮剥き体験、教科で学習したことの確認として、学年の社会科で扱う地域の食材を給食での使用や、家庭科と連携して献立の栄養のバランスの指導などを実施しました。
学校、学年、クラスに合わせた食に関する指導ができるように、児童・生徒や管理職をはじめとする教職員の皆さんと、日々のコミュニケーションを大切にしています。
毎日の学校給食での積み重ねが、未来ある子どもたちの健康に繋がるように、今に甘んじる事なく、児童・生徒と共に成長し続けたいと思っています。
参考文献
・文部科学省 食事関する指導の手引きー第1次改訂版ー(平成22年3月)
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1292952.htm
・文部科学省 栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育(平成29年3月)
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1385699.htm
おすすめコラム
フリーランスの栄養士の仕事 その① 介護予防教室
フリーランスの栄養士の仕事 その② デイサービスの栄養改善
給食委託会社での仕事のやりがい