効率的に大量調理を行うには
大量調理を行うときに大切なのは、献立の把握、調理の手順、調理時間などの段取りと衛生管理です。また、献立作成の段階では、ガス台やスチームコンベクションオーブン(スチコン)など厨房にある調理器具の数を想定して、調理工程が重ならないように配慮しながら考えることが必要です。
調理の仕込みをするときは、食事の規定量が提供できるように、廃棄量に気をつけることが大切です。食材を切るときには、盛り付けのしやすさを考えながら、食材の火の通りにばらつきが出ないように、大きさを揃えます。
料理の仕上がりは、仕込みの仕方で変わってきますので、ここは丁寧な作業が求められます。
同時作業に役立つスチームコンベクションオーブン
大量調理で活躍するのが、スチコンです。
スチコンを上手に活用すると、大量調理がよりスムーズに行えます。
たとえば、根菜類の下茹でをスチコンで行うと、大量のお湯を沸かす時間と手間が省けます。
トマトの湯むきや豆腐の水切りなども簡単にできます。
調理もレシピに合わせた温度や時間を設定するだけで、火加減を気にする心配もありません。食材を焦がしてしまったり、大きく煮崩れてしまったりすることもないので、調理している間に、ほかの作業を同時に行うことが可能です。
大量調理のコツを家庭料理でも
大量調理のポイントを活用すれば、家庭でも料理の時短に役立ちます。
ここで、私が現場で体験したお話をひとつ。
私の職場では、毎日20キロ以上の玉ねぎを仕込んでいました。玉ねぎの皮が貼りついていてむきにくく、私が苦戦していると、調理師の方がやってきて、「玉ねぎの頭とお尻をカットして、しばらく水につけてから、皮をむくと早い」と教えてくれました。それから、私の仕込み時間は早くなりました。
家庭では、そんなにたくさん玉ねぎの皮をむくことはないかもしれませんが、ぜひ、やってみてください。おもしろいほど簡単にむけますよ。
また、家庭でもガスコンロの口が足りず、料理に時間がかかり、負担に感じることもあるのではないでしょうか。さすがに家庭でスチコンは使えませんが、電子レンジや炊飯器を活用すれば、同時調理が可能です。
給食では衛生管理の問題で使えない技ですが、家庭であれば、食材の下茹でを一つの鍋で行えば、時短ができます。炊飯器もごはんを炊くときに、じゃがいもやニンジンなど取り出しやすい食材を一緒に入れて、火を通すと効率が上がります。
大量調理では、仕込みが大事といいましたが、家庭でも効率的な料理のためには、仕込みが大切です。時間がある時に、肉や魚に下味をつけて保存しておいたり、野菜をあらかじめカットして冷蔵庫にしまっておいたりすると、あとは煮る、炒める、焼くだけで、手早く調理ができます。ぜひ、家庭でも効率的な料理のために、大量調理のポイントを活用してみてください。
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