日本ならではの食文化であり、食卓の名脇役でもあるふりかけ。家にあると、とても重宝します。今回は一世紀に渡って、ふりかけや混ぜご飯の素を製造販売してきた田中食品株式会社の開発部 江草純子さんと営業本部 小野夏海さんに、最近の商品開発やふりかけを使ったレシピなどのお話を伺いました。
混ぜご飯の素&ふりかけの開発ストーリー
明治34年の創業以来、弊社は「子を想う親心が生んだ、愛情に満ち溢れた食品」の開発に取り組んでまいりました。時代と共に常に変化する食を追う中で開発に至った商品が「ごはんにまぜて 6色の野菜」と「減塩ふりかけ 鰹みりん焼」です。
「ごはんにまぜて 6色の野菜」は、カラフルな混ぜごはんの素です。本物の野菜をそのまま乾燥させており、野菜を食べたくても忙しくて調理をする時間が取れない人にも、簡単に野菜の栄養を摂っていただくことができます。また、着色料不使用の色鮮やかな野菜は、おむすびやお弁当を楽しくおいしく彩るのにぴったりです。茶色くなりがちなお弁当に彩を添えます。
「減塩ふりかけ 鰹みりん焼」は、塩分を気にしている方にも、ふりかけをおいしく味わっていただくために開発した商品です。今年、発売60周年を迎え、長年多くのお客様から支持されてきた弊社の看板商品「鰹みりん焼」をベースとしています。塩の使用量を従来の「鰹みりん焼」に比べて、30%カットした商品です。30%減らしながらも、独自の製法で同じおいしさを味わっていただけます。日本高血圧学会減塩委員会の減塩食品リスト(食塩含有量の少ない食品の紹介)にも掲載されています。
「減塩ふりかけ 鰹みりん焼」は、平均的な醤油よりも塩分の含有量が少ないので、ご家庭によっては豆腐にかけるなど、鰹節+醤油の代わりに使われているようです。
ふりかけの新しい使い方、アイディアレシピのご紹介
では、ここからは、ふりかけを使った新しいアイディアレシピをご紹介させてください。
まずは、「ごはんにまぜて6色の野菜」を使って作るおこげ焼きとドーナツです。
~「ごはんにまぜて 6色の野菜」を使って①~
お手軽おこげ焼
【材料】(1人分)
A・冷ごはん 150g
A・キャベツ(みじん切り) 100g
A・卵 1個
A・ごはんにまぜて 6色の野菜 小さじ1
・豚肉(三枚肉薄切り) 1枚
・サラダ油 少々
【作り方】
1.ボウルでAを混ぜる
2.ホットプレートもしくはフライパンにサラダ油をひき、1を丸く広げ、上に豚肉をのせる。
3. 2を返して焼く。お好みで、お好みソースまたはケチャップ、かつお節少々を振っても。
~「ごはんにまぜて 6色の野菜」を使って②~
野菜ドーナツ
【材料】
・薄力粉 100g
・強力粉 100g
・ドライイースト 小さじ1
・ベーキングパウダー 1g(無くても良い)
・砂糖(グラニュー糖) 25g
・ごはんにまぜて 6色の野菜 10g
・牛乳 90cc
・溶き卵 20g
・バター 15g
・揚げ油 適量
【作り方】
1. 薄力粉と強力粉、ベーキングパウダーを合わせ、中心を凹ませ砂糖とイーストを入れる。
2.人肌の牛乳と溶き卵を入れ、ざっと混ぜる。
3.ふりかけを入れてこねる。
4.まとまってきたら、バターを入れてさらにこねる。
5.ボウルに入れ、湿らせたふきんをかけて35℃で30分ほど発酵させる。(生地が2倍に膨らむまで)
6.生地をガス抜きし、6つに切り分けて丸めてボウルに戻して10分寝かせる。
7.中央を抜いてドーナツ型にする。
8.35℃で30分ほど発酵させる。(生地が1.5倍に膨らむまで)
9.150℃の油で両面1分ずつ揚げる。
野菜が苦手なお子さんも喜んで食べてくれるということでとても好評です。
次に「減塩ふりかけ 鰹みりん焼」を使って作る、とっても簡単な一品です。
~「減塩ふりかけ 鰹みりん焼を使って」~
ブロッコリーのミモザ風マヨ鰹みりん和え
【材料】
・ブロッコリー 100g
・マヨネーズ 大さじ2
・減塩鰹みりん焼 大さじ1/2
・ゆで卵 1個
【作り方】
1. ブロッコリーを茹でる。
2.マヨネーズと減塩鰹みりん焼を混ぜ合わせ、1を加えてあえた後、皿に盛り付ける。
3.ゆで卵の黄身を裏ごし、白身をみじん切りにしたものを合わせて、2の上にのせる。
今後について
いかがでしたか? ふりかけは調味料として、具材として、さまざまな使い方ができます。みなさんが献立を作成される際に、減塩や彩りの手段として活用してみてください。
現在、田中食品株式会社では減塩、無添加など健康に配慮した商品に力を入れているそうです。今年は減塩シリーズのうち「減塩わかめごはん」がJSH減塩食品アワードも受賞されており、今後もより多くの方に末永く、ふりかけを健康的においしく味わっていただけるよう、商品開発に取り組んでいくとのことです。
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