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千歳飴に込められた七五三の想い

七五三の起源

11月15日は『七五三』です。この七五三の起源は室町時代といわれ、江戸時代に関東から全国に広まったとされています。当時は現在と異なり、乳幼児の死亡率が非常に高く、3歳、5歳、7歳まで元気に生きてこられた感謝と、これからも健康で長生きできるようにとの願いを込めて七五三が行われるようになったようです。

洋服で生活をすることが日常となった現在では、着物を着る機会も少なくなりましたが、この時期は晴れ着をまとい、履きなれない草履で手を引かれる子どもたちの姿をよく目にします。そんな子どもたちの手に必ずにぎられているのが『千歳飴』ですね。みなさんも七五三の記念写真は、千歳飴と一緒に撮ったという方も多いのではないでしょうか?

千歳飴の名前の由来

この千歳飴という名前の由来は、子供が元気に長生きできるようにとの思いを『千歳』の名に込めたといわれています。また、千歳飴はもともと細長い棒状で紅白に色付けされているものが主流でした。年越しそばと同じように細長い形状は、昔から長寿を意味する縁起物です。現在は、食べやすさや子供が食べるときの安全面などを考慮し、一口サイズの球状の千歳飴も増えています。昔は甘いものは珍重され、大人でもなかなか食べる機会がなく、家族や親戚、ご近所の方と長い千歳飴を分け合って食べることで、縁起を分け合っていたともいわれています。

最近では、晴れ着を着て記念撮影だけですませてしまう家庭も多くなっているようです。現在は食べ物も豊富で、コンビニなどで手軽に好きなものが購入でき、甘いものが食べたいと思えば、すぐに手に入る時代です。また、細くて長い千歳飴は食べにくく、まるごと一本を一度に子供たちに食べさせるのは、気が引けるという親御さんの声も耳にします。ですが、千歳飴はこれまでご紹介したように縁起物です。厳密な食べ方などはないようですので、身内で分け合い、子供たちのすこやかな成長と健康、そして長寿を願ってみてはいかがでしょうか?

 

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みんなのコメント( 1

    • ID: 95
      2726日前

      子どもが千歳飴を持ってる姿って微笑ましいですね。この姿を見るためにも千歳飴文化を伝えていかないと。

      拍手 1

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