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今回は、フリーランスで管理栄養士・料理研究家・フードスタイリストとして活躍中の松尾みゆきさんにお話しを伺いました。

管理栄養士を目指したきっかけは何ですか?

高校時代は運動部に所属し、朝練・昼練・夕練を週6日していました。練習量が多いので、どんなに食べても太ることはなく、体型を気にすることもなかったです。しかし引退後、練習がなくなり食べる量が減ると思っていたら、食べる量は全然変えられず、体重が増えてしまいました。体型の変化に気づき、「食べる量を減らさないといけない」と頭では分かっていたのですが、そう思えば思うほど食べたくなってしまっていました。単品ダイエットや、とにかくカロリーの低いものだけを食べるなど、いろいろなダイエットを試してみましたが、成功しませんでした。食べる量を減らすということが、こんなにも難しいことなのだなと痛感しました。
小さい頃から食べることが好きだったこと、そしてこのダイエットがきっかけで、食についてもっと勉強したいと思い、管理栄養士を目指せる大学を選びました。
大学で栄養学を学び、太らない食べ方が自然と身についたのか、大学3年の頃には特にダイエットをすることもなく、体重が落ち着きました。高校時代のダイエットが失敗に終わったことを納得できたのも、大学で勉強してからです。
卒業後の進路では、公務員や病院、食品メーカーに就職を希望する同級生が多かったです。就職を考え始める時に自己分析をし、「私はとにかく食べることが好き!」これに尽きると思い、食品メーカーへの就職を目指しました。そして、無事に食品メーカーから内定をもらいました。

これまでどのようなお仕事をされてきたのですか?

食品メーカーでは、業務用商品の営業部署でユーザー向けのメニュー開発をしていました。コンビニやスーパーの惣菜、外食や中食チェーン向けに自社商品を使ってメニューを考え、提案するというのが基本でした。他にも営業部署なので、営業や事務作業など、もろもろの仕事もしていました。業務用という世界は、食の裏側の部分を知ることができ、取り扱う商品も何百種類とあることからメニュー開発の幅も広く、刺激的な毎日でした。さまざまな食品を食べる機会も多くて面白かったですね。
ただし気がかりだったことは、仕事を長く続けていきたいけれども、激務で常に疲れが溜まっている状態だったことです。このまま何十年もこの仕事を続けるのは厳しいのかなと、漠然と思っていました。
そんなことを思い始めた頃、本屋で料理雑誌や料理本が目に留まりました。これも同じメニュー開発だなと、こういう仕事をやってみたい! と直感で思いました。
会社を退職後、ご縁があって料理家のアシスタントをさせていただき、フードスタイリングや撮影のノウハウを学ばせていただきました。同じ「食」でも全く違う世界で、大学や食品メーカーでは学べなかったこと、経験できなかったことばかりでとても新鮮でした。1つの料理でも、盛り付け・器・クロス・撮影の角度・光の入り方などが少し違えば、見栄えはガラッと変わります。また、目的や掲載媒体によっても料理の雰囲気を変えなければならなく、奥が深いものでした。フードスタイリングにはセンスも問われ、センスを磨くというのはなかなか難しく、今も勉強中です…。もちろん「食」も、トレンドや社会的背景によって求められるものが変わるので、日々勉強中です!
その後、思い切ってフリーランスとなり、管理栄養士・料理研究家・フードスタイリストとして活動を始めることにしました。

Photo:Shinichi Matsuoka

 

現在はどのようなお仕事をされているのですか?

現在は書籍や雑誌、テレビ、Web、広告などのレシピ作成、フードスタイリング、栄養監修や企業のアドバイザーなどをしています。管理栄養士の資格を活かして、ダイエット料理や減塩料理、生活習慣予防向けの料理、離乳食、幼児食などのレシピ作成をすることが多いです。
レシピや栄養監修した本や記事などを通して、今までは健康へつながる情報を発信することが多かったのですが、直接伝えられる機会がほしいと思い、ここ数年は生活習慣病予備軍の方向けの特定保健指導も、定期的に実施するようになりました。
そして、仕事をしながら2児の子育て真っただ中でもあります。子育てについては、私自身も悩みや不安がつきませんが…少しでも多くのお母さんに笑顔になってもらえるよう、直接伝えられるような仕事も増やしていけたらと思っています。

 

管理栄養士・栄養士を目指す人に向けて一言

管理栄養士・栄養士の資格は、病院・学校・保育園・幼稚園・福祉施設・保健所・食品メーカー・医療メーカーなど、さまざまな分野で活かせる資格です。仕事の内容はすべて同じということではなく、栄養指導・献立作成・栄養教育・商品開発・メニュー開発など多岐にわたっています。
私が食品メーカーで働いていた頃は、食の知識は必要でしたが、栄養の知識を活用することはほとんどなく、管理栄養士としての知識が全くアップデートされていませんでした。そのため、フリーランスとして活動を始める際、大学で習ったことが少しずつ変わっていて、勉強し直したという経験があります。日本人の食事摂取基準や日本食品標準成分表、授乳・離乳の支援ガイドなどは、改訂のたびに少しずつ基準が変わり、指導方法も変わると思います。改訂された要因や背景を把握しておくと、説得力が上がります。どの分野で仕事をするにしても、栄養の知識のアップデートを意識していた方が良いと思います。

 

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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      12日前

      管理栄養士としてだけでなく、料理研究家、フードスタイリストとしても活躍されている松尾みゆきさんへのインタビュー記事です。

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フードスタイリングの業界でも活躍! 松尾みゆきさんインタビュー

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