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現代の私たちの生活はお金を使って物を買うという消費活動の上に成り立っています。特にメーカーや販売店などでお仕事をされている方は、それを身近に感じていらっしゃるのではないでしょうか。
この消費活動、実は自然環境と密接なつながりがあります。そのため、どちらかが崩れると、もう一方にも大きな影響を及ぼします。そして、一度崩れたサイクルを取り戻すには膨大な時間がかかります。今回は環境月間に合わせて、普段何気なく使っている商品がどのように作られ、どのように処理されるのかを振り返りながら、環境について、今一度考えていただけたらと思います。

食品ロスについて

まだ食べられるにも関わらず、廃棄されてしまったものを食品ロスと言います。日本では年間612万トンの食品ロスが発生していると試算されており、これは世界の食料支援の量を1.6倍に相当します。

(出典:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/kankyoi/attach/pdf/200414-1.pdf)

食品ロスは自然からできた物が自然に帰るだけと思われがちですが、環境負荷につながります。その理由は主として2つ挙げられます。

①生産のために限られた土地、限られた水分を使用しているため、そもそも大きなコストがかかっている。
②最終的には燃やして処理するため、その分の二酸化炭素が排出される。

後の話にも通ずるのですが、【適切な消費活動】ができないと、色々な環境問題が生じます。
食材を買ったことを忘れてしまったり、食べきれなくて廃棄してしまうことは誰しも経験があると思いますが、乾物や冷凍品などの腐りにくい食材を活用したり、一度で食べきれる量を作るなど心がけましょう。







【原料:パーム油】

皆さんは、パーム油というものを耳にしたことはありませんか?(ココナッツオイルとは違うものです)このパーム油を使った商品は身近にたくさん存在しています。例えばチョコレートやパン、スナック菓子などの食品や、シャンプーや洗剤、化粧品、それらを入れる容器にも使用されることがあります。

(出典:https://www.saraya.com/conservation/palm/index.html)

パーム油の原料であるアブラヤシは、そのほとんどがインドネシアとマレーシアで生産されています。この2つの国は温暖な気候もあって、熱帯雨林やそこに多様な動物が生態系を構築しており、非常に自然豊かな国です。しかし今、深刻な環境問題に悩まされています。
それは、アブラヤシを植える場所を拡大するため、熱帯雨林が切り開かれるプランテーション開発が盛んに行われて、もともと住んでいた野生生物の居場所がなくなっているという問題です。

(出典:https://www.saraya.com/conservation/palm/index.html)

なぜこんな事態になったのでしょうか?

さまざまな理由が絡み合っているため一言では言い切れませんが、一つにはアブラヤシが儲かるということが挙げられます。冒頭にお話ししましたが、消費活動と自然環境は密接につながっています。それは私たちの使っている多くの物が、そもそも自然からできたものを使用しているためです。当然のことながら、消費者が購入するとメーカーには利益が生まれます。売れる商品は一層力をかけて生産します。そのためには原料が必要です。今以上の原料を確保するためにこうした問題が生じるのです。もちろんパーム油以外の原料でも似たような形で問題が生じます。

それではパーム油を使わないことが、良いのでしょうか?これは違います。なぜならパーム油は菜種油やヒマワリ油などと比べ、面積当たりの搾油量が非常に多いのです。現在、地球の人口は70億人を突破しましたが、食糧需要の増加などにより、安価で便利なパーム油の生産は拡大しています。

そのため、この問題を解決するためには、①無作為な熱帯雨林の伐採をやめさせること、②そこで生きている野生生物を保護することが挙げられます。そして、この活動を進めていくには規則が必要になります。その規則作りをRSPOという機関が進めています。詳しくは下記リンクをご参照ください。

SARAYA RSPO認証
https://www.saraya.com/csr/env/rspo.html

消費活動をコントロールするのは、間違いなく消費者一人ひとりです。消費者が購入する商品の動向に合わせて企業は変化していきます。食品ロスと共通しますが、まずは無駄な消費をしないこと(適切な消費)が大切です。

【SDGs】

電車や町でこのマークのカラフルなバッチを付けている人を見かけたことはありませんか?これはタイトルにもある「SDGs」という活動を広げるためにあるものです。誰が何のためにSDGsを始めたのかご存じでしょうか?

SDGsとは、【持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)】のことを意味します。「持続可能な」という言葉はあまり聞かない言葉だと思いますが、何らかのサイクル(循環)を作ることをイメージするとわかりやすいかも知れません。この目標は2015年の国連サミットで採択され、加盟しているすべての国で協力し合い取り組むこととなりました。

(出典:https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_logo/)

目標は「貧しい国も、豊かな国も、中所得国も、すべての国々に対して、豊かさを追求しながら、地球を守ること」にあります。そのためには、地球環境に配慮した経済発展は欠かすことができません。具体的な取り組みは17の目標と169のゴールに分けられており、2030年までに達成できるよう、さまざまな業界でこの目標に向かった行動が求められています。

それでは、どんなサイクルが望ましいのでしょうか。SDGs12番の「つくる責任、つかう責任」に近いメーカーを例にあげます。日本は昭和の高度経済成長期にその字のごとく、大きく経済発展し、ヒトの暮らしは豊かになりました。その一方で、生活排水からの河川汚濁、廃棄ガスが原因で大気汚染など、環境にはマイナスなことがありました。

商品を作ると売れる、それが消費され、また売れる。しかし自然環境は悪くなるという負のサイクルができています。これではいずれ無理がたたり、どちらかが止まってしまうことは容易に想像できます。

豊かさを追求しながら地球環境を守るためには、地球環境と人、どちらにも良い商品の開発が求められます。これが「つくる責任」です。そして、繰り返しになりますが、消費活動をコントロールするのは消費者一人ひとりです。あなたが買った商品が、地球環境に良い影響を与えることもあります。しかし使い方や廃棄の仕方によっては、悪い影響を与える可能性もあります。これが「つかう責任」です。

消費活動を例にあげましたが、SDGsに関連する活動はもちろんこれだけに限りません。
各業界での取り組み(できること、得意分野)は異なるため、それぞれができることからやってみることや、他業種との連携した活動が求められています。

今回は、普段何気なく使っているものや捨てているものが、実は環境への負荷に関係しているという内容でした。
環境問題はここで挙げたもの以外にも、海洋プラスチック問題や砂漠化など、色々なものがあります。あらゆる事柄が複雑に絡み合っているため、解決には長い時間がかかりますが、コロナ禍の外出自粛と同様、一人ひとりの心がけで良い方向に進めることは可能だと思います。

普段買っている商品がどのように作られ、どのように社会とつながっているのか調べてみると、新しく見えることがあるかも知れません。

【参考サイト】
消費者庁 食品ロス削減関係参考資料
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/efforts/pdf/efforts_200331_0001.pdf
エネルギーフロンティア
https://ene-fro.com/article/ef120_a1/
WWF パーム油
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/2484.html
SARAYA RSPO認証
https://www.saraya.com/csr/env/rspo.html
国際連盟広報センター
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/

 

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6月は環境月間。SDGs つくる責任、つかう責任。

沢目 晃誠

ロカボ(適正糖質)に関する情報はこちらから ・サラヤ公式HP(https://www.saraya.com/) ・ラカント公式HP(https://www.lakanto.jp/) ・ロカボスタイル公式HP(https://www.locabostyle.jp/)

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