2020年2月15日(土)、ローソンホーム薬局西蒲田店にて、「栄養と運動のセミナー」を開催しました。今年度最後のセミナーとなり、皆さんが継続受講されている方々でした。
テーマは「高血圧対策&だしの飲み比べ」「呼吸法&椅子ヨガ」
高血圧予防のためには減塩が重要ですが、日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食塩相当量の成人の目標が男女とも0.5g/日ずつ引き下げられ、男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満と厳しくなりました。また、高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための量として、新たに6.0g/日未満が設定されました。さらに今後求められる減塩を高血圧対策の中心としてお話しました。
まず管理栄養士から、パネルを使って高血圧の病態を理解してもらい、食塩摂り過ぎチェックでセルフチェックを行いました。その後、薄味に慣れて美味しく減塩できるコツを伝えました。
高血圧はとても怖い病気
高血圧というのは自覚症状はありませんが、放置すると動脈硬化を進行させ、冠動脈疾患や脳血管疾患など、さまざまな病気が起こりやすくなるとても怖い病気です。高血圧は遺伝因子と環境因子が複雑に絡み合って発症しますが、環境因子として重要なのは、食塩、アルコール、肥満、運動不足などです。この中でも食塩の過剰摂取を是正することで血圧は下がりやすくなります。食塩摂取目標量は女性で6.5g/日未満です。計量スプーンを使い、小さじ1程度を実際に示すとイメージがつきやすかったようです。
食塩摂り過ぎチェックを実施
食塩摂り過ぎチェックでは10項目を読み上げ、該当する項目に挙手してもらいました。「1日2食以上汁物を食べる」「漬物・佃煮をよく食べる」の項目で該当される方が多くいらっしゃいました。
次に調味料に含まれる食塩量を確認しました。「ドレッシングよりマヨネーズの方が少ないのね」「コンソメにも意外と含まれているんですね」等、皆さんから気づきがありました。加工食品に含まれる食塩量を写真でお見せすると、「あじの干物は多いですね」「味噌汁と漬物食べたら1食を超えてしまいますね」「カップラーメンは1日分ですね」といった驚きの声が上がっていました。
薄味は慣れが肝心です。だしをきかせる、香辛料や香味野菜を上手に利用する等調理法の工夫を紹介しました。食べ方では、汁物は具沢山にして汁の量を減らす、調味料はかけるよりもつけて食べる、酢や柑橘類を利用するといったアドバイスを行いました。
椅子ヨガで身体を温める
後半の椅子ヨガでは座った状態で呼吸を意識して、手足を動かすことから始めました。椅子のポーズや三角のポーズなどゆっくり行うことでしっかりと負荷がかかり、身体が温まり効果が感じられました。
だしの試飲でうまみを味わう
今回は座談会時にだしの試飲を行いました。「荒節」「枯節」「昆布」とそれぞれのだしの特徴を説明した後、試飲を行いました。1つ1つにしっかりと旨味が感じられ、特に「枯節」は力強さがあり、参加者の皆さんから「美味しい」と大好評でした。かつおと昆布をブレンドすることでさらに美味しいだしが味わえました。だしをしっかり効かせることで味噌の量を減らしても美味しい味噌汁が作れることをご紹介しました。
今回は試飲会でも提供していただいたマルハチ村松より「やきつべのだし 鰹荒節だしパック」のお土産がありました。化学調味料、食塩無添加で鰹だし本来のうま味が感じられる商品です。
参加者の方から「味噌は発酵食品だから体にいいと思って味噌汁は全部飲んでいた」「味噌汁は数回分をまとめて作っていたけど、飲み過ぎはよくないのね」と気づきの意見が多くありました。だしのパワーを試飲を通して再発見でき、貴重な体験となりました。参加者アンケートでも「塩分を控えて食事に気を付けたい。ヨガもやります」「とても参考になりました。次回も参加したいです」といった好評の意見が多く寄せられました。
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