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7月4日(土)、ローソンホーム薬局西蒲田店にて、今年度第1回目の「栄養と運動のセミナー」を開催しました。
今年度は4月からセミナーを開催予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていました。セミナーを開始するにあたって、厚生労働省の「通いの場に参加するための留意点」に従い、「3つの密」を避け、「人と人との距離の確保」「マスク着用」「手洗い」を心掛けました。定員人数を昨年度の15名から8名に減らし、感染予防対策をとりました。今回は、7名と多くの方にご参加いただき、うち3名が新規の方、4名が昨年度からの継続の方でした。

今回のテーマは「フレイル対策の食事のポイント」でした。新型コロナウイルスの影響で外出を自粛し、ご自宅に籠っている方が増え、フレイルが進行していることが懸念されたため、このテーマに決定しました。

感染症対策をしながらのセミナー

はじめに自己紹介を管理栄養士と参加者の双方で行いました。その後、メインテーマである「フレイル対策の食事のポイント」を管理栄養士からお話ししました。次に地域包括支援センターの職員様にご協力いただき、運動の時間を設けました。
セミナー終了後には、質疑応答ができる座談会を設けました。今回は感染症対策で試食や試飲、飲料の提供は中止とし、飲み物は各自でとっていただきました。

フレイル予防の3つの柱

フレイルとは、からだやこころの機能の低下によって、要介護に陥る危険性が高まっている状態です。元気でいきいきと生活できる期間、つまり健康寿命を延ばすためにフレイル予防が重要となります。フレイル予防には、「運動」「栄養」「社会参加」の3つの柱があります。
「運動」は習慣的に行うことがポイントです。骨や筋肉を維持するためには、歩くだけでは不十分です。散歩やウォーキングに、毎日少しの筋トレをプラスすることが大事です。セミナーでは、おすすめの筋力運動をご紹介しました。
参加者の中には、「筋力低下の予防に歩くようにしている」「退屈で家でゴロゴロしていた」と運動不足を実感されている方が多く、筋トレの重要性をお伝えしました。

「栄養」に関しては、多様な栄養素(特にたんぱく質)をとることがポイントです。今回は、2つの考え方をご紹介しました。まず1つめは、「食べポ」の10の食品群です。「さあにぎやかにいただく」の10の食品群から1日7種類(7点)以上の食品摂取が目標です。このスコアが高い高齢者は、栄養不足になりにくいほか、筋肉や骨がしっかり維持されて歩行速度や握力の数値が高いことがわかっています。食品の種類を増やす工夫として、常備しておくとよい便利品をご紹介し、参加者の方に「さあにぎやかにいただく」と復唱してもらいました。
2つめの考え方は、バランスのよい食事です。主食(黄)・主菜(赤)・副菜(緑)が揃った、彩りのよい食事を意識すると、バランスのよい食事の出来上がりです。主食はエネルギー源として重要です。毎食ご飯茶碗1膳分は食べましょう。
そして、主菜のたんぱく質はフレイル予防に特に重要な栄養素です。筋肉は絶えず合成と分解を繰り返していて、食事ごとのたんぱく質が不十分だと筋肉の分解が進みやすくなります。良質なたんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品)は大豆製品以外、動物性です。動物性たんぱく質を意識して摂るようにしましょう。参加者の中にも、「朝や昼の食事は簡単なもので済ませている」と、たんぱく質不足に気づいた方がいらっしゃいました。
副菜として、1日に摂りたい野菜は、350g以上です。実際に350gの野菜を用意し、参加者の方に目で見てもらいました。「この位は食べている」「加熱して食べた方がいいの?」と皆さん関心が高かったです。
その他、脱水や熱中症予防のために水分補給の仕方、食欲不振時の食事のとり方をご紹介しました。

3つの柱の最後の「社会参加」とは、社会関係が豊かな人ほど要介護や認知症になりにくく、健康寿命が長いことがわかっています。人やまちとつながりましょうとお伝えしました。







後半の運動では「パタカラ体操」を行いました。加齢に伴い筋肉が弱ると、お口の周りの筋肉や舌の動きが悪くなります。その予防・改善が目的です。食事の前に行うとさらに効果的です。パタカラ体操の後、椅子を使って、スクワットやかかとの上げ下ろしなど筋力運動を行いました。久しぶりの運動だと、皆さん意欲的に取り組んでいました。

今回のイベントのお土産

今回は大塚製薬様の「リハデイズ」をご紹介しました。
運動やリハビリ時には、普段に比べて必要エネルギー量が増えます。50㎏の人が1時間ウォーキングをすると160kcal消費します。たんぱく質(BCAAやロイシンなど)摂取と筋トレを併用すると、筋力向上に効果的です。また、摂取するタイミングは運動直後が効率的です。

大満足の参加者の皆様からの感想

参加者の方の自己紹介では、ひと言ずつとお伝えしてもたくさんお話ししたい方が多く、久しぶりの集会を大変楽しみにしていた様子でした。ご記入いただいたアンケートでも、「今までに学んだことの再確認ができました」「色々と勉強になりました。このような機会がなかったのでとても良かったです」「みんなとお話し出来てうれしかった」など、大変好評でした。
「食や栄養に関することで近くに相談する場所はありますか?」の質問に、半数以上が「ない」と回答されていました。今後も定期的にセミナーを開催し、地域の方にとって気軽に食の相談が出来る場所として、このセミナーが活用されると幸いです。

次回の日程

9/5(土)14:00~15:00 (8月は猛暑のためお休みです) 
第2回 栄養と運動のセミナー「買い物に行けないときの食事のポイント」
皆さんのご参加をお待ちしています。

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みんなのコメント( 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      49日前

      Eatreat編集部です。7月にローソンホーム薬局西蒲田店にて開催された「栄養と運動のセミナー」のレポートです。

      拍手 1

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WRITER

~顔の見える地域栄養士を目指して~第1回「栄養と運動のセミナー」開催

大塚 綾

総合病院の管理栄養士をしています。 糖尿病専門外来の療養指導などを担当しています。 フリーの活動では地域の方を対象に栄養講座や栄養相談会を実施しています。

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