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今回の野菜は1月に旬を迎える「かぶ」です。
かぶはアブラナ科の1-2年草です。和名はかぶ、かぶら。ほかに諸葛菜(しょかつな)。その形が鈴に似ていることから、春の七草の「すずな」としても知られています。

歴史書にも記載がある「かぶ」

日本には、大根より前に、弥生時代の頃に伝わったと考えられ「日本書記」には、持統天皇がかぶの栽培を薦めたと記してあります。 諸葛とは、中国三国時代の蜀漢の宰相である諸葛亮のこと。かぶが好物で出陣に際して、常にかぶの種を携え、兵に種を蒔かせていました。戦が長引くとかぶは葉を茂らせて、やがて立派な根茎を付けます。このかぶのおかげで軍勢は食糧不足に悩まされることがなかったそうです。

東日本と西日本で異なる「かぶ」

小ぶりでつるっとした西洋型と、大きめで葉や茎に毛がある西洋型があります。
主に東日本は西洋型、西日本は東洋型が栽培されています。大まかに言うと、関が原を境にして分かれています。その境界線は「かぶらライン」と呼ばれています。
西洋型は、小かぶ、長かぶなど。東洋型は、聖護院かぶなど中~大型のものになります。地域に根差す在来種が多いのも特徴で、その数は80種とも言われています。

豊富な栄養を持つ緑黄色野菜です

根の部分は、水分が多く、大根とよく似た成分になります。消化酵素のアミラーゼが多く、ジアスターゼとも呼ばれます。消化吸収を助けるので胃もたれや、食欲不振などの改善にも役立ちます。ほかにもビタミンC、カリウムが含まれています。
葉の部分には、小松菜に近い量のカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、鉄、カルシウム、食物繊維が豊富に含まれています。実は緑黄色野菜です。

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おいしいかぶの選び方

かぶには大根と違ってからし油が含まれていないので、大根のような辛みやほろ苦さは少なめです。
根が長く、ひげ根は少ないもの。丸くてツヤと重さがあり、皮が白く、なめらがで変形していたり割れたりしていないものを選びましょう。葉や色が鮮やかで葉脈が左右対称のものがいいとされています。

長持ちさせるための保存方法とは

かぶは葉の方へ水分や養分を吸い上げてしまい、かぶそのもののうま味が薄れていきます。買ってきたら、すぐ葉を切り落として、乾燥しないように、冷蔵は野菜室で。根はポリ袋へ入れるとよいでしょう。葉は水で湿らせた新聞紙に包んでからポリ袋へ入れると日持ちします。
茎の間につまった土は、水に漬けながら竹串でかき出すときれいになります。

かぶ調理のポイント

肉質は大根より緻密で、組織が軟らかいので、火の通りが早いのも特徴です。皮はその内側に硬い繊維が通っているので、厚めにむくといいでしょう。小かぶは皮が薄めなので、そのまま使ってもいいでしょう。
煮物や蒸し物、炒め物によく用いられます。また、ピクルスや、そのまま切ってオーブンで焼いたり、スープに入れてもいいですね。

こんな裏技調理方法も!

スープはやわらかく煮て、ごはんを加えミキサーをかけて仕上げると離乳食、介護食としても食べられます。
大根の代わりにおろしても。アクが少ないので、生でもOKです。茎の柔らかいものは生で食べることで、ビタミンCを上手にとり入れられます。
葉もアクが少ないので、新鮮なうちに炒め物やきんぴらや浅漬けにしてもいいですね。さっと茹でてサラダや、ご飯に混ぜてもおいしいです。
いろいろな食べ方が楽しめるかぶ。旬の間にぜひお召し上がりください。

参考文献
・とれたて大百科 JAグループホームページ https://life.ja-group.jp
・『七訂 食品成分表2016』 女子栄養大学出版部 2016
・『新・野菜の便利帳 おいしい編』 板木利隆 高橋書店 2016
・『新・野菜の便利帳 健康編』 名取貴光 高橋書店 2016
・『旬の野菜の栄養事典』 吉田企世子 エクスナレッジ 2016
・『農家が教える産地のイチおし旬レシピ』 農山漁村文化協会 2015
・『地域食材大百科』 農山漁村文化協会 2010

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みんなのコメント( 1

    • 賀茂 明子
    • 賀茂 明子
      1254日前

      かぶって緑黄色野菜だったんですね!びっくりしました。

      拍手 1

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WRITER

「かぶ」の栄養素や歴史【管理栄養士監修】1月の旬の野菜の栄養学

小山 幸子

現在は病院、クリニックでの食事サポート、調理実習のほか、食コラムの執筆等。 『この食事が、人生で最後の食事かもしれない』を、モットーに業務に携わっている。 メカオンチのあがり症。 高校卒業後、会社員として8年間勤務後、26歳で栄養士養成校へ。 教員より年上の生徒だった経験を持つ異色の栄養士。 毎日書道会 会友 (雅号:小山 桃花)

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