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今回の旬の野菜は8月に旬の「みょうが」です。

みょうがの歴史

みょうがはショウガ科の多年草で、日本特有の香辛野菜になります。夏、秋に地下茎から出る花のつぼみと、春から初夏に出る若い芽を食べます。
原産地は中国ですが、食用のするのは主に日本だけと言われています。欧米では栽培されていないようです。食用の歴史は古く、平安時代の法令集である「延喜式」には、天皇の食べ物として栽培された記録があり、漬物にしたと記されています。

みょうがの言い伝え

みょうがを食べると、もの忘れをするという言い伝えがあり、「忘れ草」という呼び名もあります。もの忘れということから、市場では「バカ子」「バカ竹」とも呼ばれるようです。
そして、みょうがは漢字では「茗荷」と書くのですが、この由来には、お釈迦様の弟子にまつわる言い伝えがあります。
その言い伝えによると、自分の名前を忘れるほどもの忘れをする弟子に、お釈迦様が名札を下げさせていたそうで、この弟子が亡くなってから、墓から草が茂ってきたので、名札を荷ったという意味の「茗荷」という名前にしたと言われています。
さらに、この草を食べると目がすっきりして邪気が払われるという言い伝えから、目芽(メガ)→メウガ→ミョウガと変化したという説もあります。

みょうがの香りの成分と栄養素

つぼみ状のものを花みょうが、軟白した若い茎をみょうがだけと言います。みょうがは栄養価は高くありませんが、カルシウムを含んでいます。
香りの成分は、精油成分のα-ピネンをはじめ、精油成分だけで45種類も含まれているとされています。胃液の分泌を促進して、食欲増加にひと役かっています。そして、血行をスムーズにし、汗をかきやすくして体温をコントロールしたり、眠気覚ましになったりする効果もあります。α-ピネンはマツやスギ、ヒノキにも含まれる、さわやかな香り成分で、エッセンシャルオイルなどにも含まれています。 みょうがの赤い色素は水溶性植物色素のアントシアニンになります。
辛味成分は、ミョウガオールとミョウガトリオールで、強い抗菌作用があり、かぜの予防としても効果的です。
みょうがの辛味成分を発見したのは、東京都文京区の茗荷谷にあるお茶の水大学の森光康次郎教授です。「茗荷谷」という地名は、江戸時代にこのあたりまで広がっていたみょうが畑を見下ろす谷であったことに由来しているのです。

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おいしいみょうがの選び方と保存方法

花の咲く前で、よく実がしまっていて、ふっくらと丸みがあるもの。根元が赤みがかって、ツヤがあるもの。
花の先端が咲き始めていたり、花が咲いたあとのフカフカしたりしているものは、繊維も硬くなっていて、香りが少なくなっていますのであまりお勧めしません。
乾燥に弱いので、湿らしたキッチンペーパーに包んでポリ袋に入れて野菜室で冷蔵しましょう。いたむのが早いので、できるだけ早めに使いきりましょう。

みょうがの調理のコツ

アクがあるので、切って水にさらして使うこともあります。さらしすぎると香りが少なくなり、また、成分のアントシアニンは水溶性のため、切り口から流れていってしまいます。さらす場合には短い時間でさらすといいでしょう。
香り成分のαーピネンは揮発性が高いので、食べる寸前に刻むのが効率的です。
辛味成分は刺激性もあるので、生で口の中で違和感がある時は、油を使った炒め物にしてみましょう。
お薬味、サラダ、酢のもの、漬物、汁物、佃煮、白和え、天ぷらに。煮びたし、お好み焼きにもいいですね。お好み焼きは中の具と仕上げに甘酢漬けをトッピングにしたら、みょうがスペシャルの完成です。
郷土料理では、山形県の郷土料理「だし」にも使われています。いろいろな活用方法がありますね。

参考文献:
・とれたて大百科 JAグループホームページ https://life.ja-group.jp
・『七訂 食品成分表2016』 女子栄養大学出版部 2016
・『野菜の効用事典』 山口米子 大滝 緑 明治書院 2005
・『新・野菜の便利帳 おいしい編』 板木利隆 高橋書店 2016
・『新・野菜の便利帳 健康編』 名取貴光 高橋書店 2016
・『旬の野菜の栄養事典』 吉田企世子 エクスナレッジ 2016
・『野菜の仕入れ事典』 瀬戸達和 旭屋出版 2008
・『機能性野菜の科学』 佐竹元吉 日刊工業新聞社 2016
・『農家が教える産地のイチおし旬レシピ』 農山漁村文化協会 2015
・『簡明食辞林 第2版』 樹村房 1997
・『野菜園芸大事典 第4版』 養賢堂 1988

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みんなのコメント( 4

    • 田中 紗代
    • 田中 紗代
      74日前

      みょうがだけ は知りませんでした。確かに食品成分表にもありますね。 一度食べてみたい!

      拍手 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      87日前

      Eatreat編集部です。
      本日の旬の野菜は「みょうが」です。食べる寸前に刻むのが効率的など、知っておきたい知識が満載です。

      拍手 0

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WRITER

「みょうが」の栄養素や歴史【管理栄養士監修】8月の旬の野菜の栄養学

小山 幸子

現在は病院、クリニックでの食事サポート、調理実習のほか、食コラムの執筆等。 『この食事が、人生で最後の食事かもしれない』を、モットーに業務に携わっている。 メカオンチのあがり症。 高校卒業後、会社員として8年間勤務後、26歳で栄養士養成校へ。 教員より年上の生徒だった経験を持つ異色の栄養士。 毎日書道会 会友 (雅号:小山 桃花)

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