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今回の旬の野菜は7月に旬の「枝豆」です。

枝豆は大豆です

枝豆はマメ科ダイズ属です。野菜は利用面での呼び名なので、植物分類名と異なる場合があります。
枝豆の植物名は大豆です。幼い豆を食べる時は野菜で、完熟大豆は穀物になります。芽が出ればもやしです。日本では古くから豆を「麻米」と称していました。また「円実(まるみ)」が省略されたものであるなど、定説がありません。
「ダイズ」は「大豆」の音読みで、この読み方も一般的になったのは近年になってからです。現在も地方によっては、「マメ・オオマメ・ミソマメ・トウフマメ・キナコマメ」など様々なのです。
欧米では、SOYA・SOYなど「S」系の呼称が広く用いらえていますが、これは「菽(SOU)」が転化したものと考えられています。もうひとつは、「しょう油(SHOW-YU)」に由来するとも言われています。

枝豆の原産地は中国

原産地は、大豆と同じく中国北部。日本で枝豆として食べられていた歴史は不明ですが、平安時代にはすでに食べられていたと言い伝えられています。本格的に食用として利用されたのは17世紀末の江戸時代になってからと言われています。
夏になると、江戸の町には枝豆売りの姿も見られたそうです。枝つきで利用することからついた名前です。
旧暦9月(現在は10月)の十三夜を豆名月、栗名月などと呼びます。この豆は枝豆のことで、「月見豆(ツキミマメ)」とも呼ばれています。枝豆は秋の季語なのです。枝豆というと夏を連想しますが、本来枝豆は秋の野菜だったようです。

枝豆に含まれる栄養素

未熟であっても、枝豆は大豆と同様、またはそれ以上に栄養価の高い野菜です。
野菜の中でもたんぱく質が多く、糖質はオリゴ糖が多く含まれているのが特徴です。
大豆にはほとんど見られないカロテン、ビタミンCが豊富です。そして、パントテン酸、ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、葉酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄も多く、食物繊維は野菜の中でもトップクラスです。

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ビールに枝豆の理由

夏のビールには枝豆…という方も多いでしょう。枝豆のたんぱく質が、肝臓や胃を守り、アミノ酸のメチオニンがビタミンB1やビタミンCとともに、アルコールから肝臓を守る働きがあるからです。
少し横道をそれますが、ビールは明治時代に導入され、1955-1975年の20年間に、約10倍増加し、2000年代には減少傾向になっています。一方枝豆は1960-1980年の20年間で生産量が約3倍になり、2000年から減少気味です。
つまり、枝豆の生産は、ビールの消費量と同様に推移しているのです。おもしろいですね。

美味しい枝豆の選び方

枝豆は株の下の方から豆が太ってきます。全部のさやが太るのを待っていると、下のさやが黄色くなり、中の豆が硬くなって美味しい収穫時期を逃してしまうので、全体のさやが7~8割ふくらんだら、採り頃です。
さやの色が鮮やかで、ふっくらしているもの。うぶ毛が濃いもので、粒の大きさが揃っているもの。さやが短く、触ってみて実のよく入っているもので豆が太り過ぎていないもの。枝つきでは、枝に密生されているもの。枝つきの方が鮮度を保てるので、できれば枝つきのものを選びましょう。実が熟しすぎていて、パンパンに育ったものは硬く、風味が落ちます。
一般的にはうぶ毛が白い白毛種が多いのですが、品種によっては最初からくすんだ色をしていたり、うぶ毛の密集が多くて茶色っぽく変色したように見えたりするものもあります。特に茶豆系統には、こうしたものが多くなるので、すべて色だけでは判断できるわけではないのです。

枝豆の保存方法と調理法

収穫後は、ビタミンも糖度も減少していきますので、早めに使いきりましょう。保存する場合は、さやつきのものはポリ袋に入れて野菜室で冷蔵してください。
茹でてそのまま塩を振っていただくのもいいですが、夏っぽく夏みかんとおろし和えにも。ごはん、かき揚げ、炒め物、煮物にも活用できます。茹でてさやから出し、すりつぶして和え衣に。手間はかかりますが薄皮をとってすりつぶし、冷製スープにも。茹でずにさやごと焼いていただいも風味が増しておいしいです。茹でてつぶして甘みを加え、あんこの代わりとしてもいいのでおやつに試してみてください。

参考文献
・とれたて大百科 JAグループホームページ https://life.ja-group.jp
・『七訂 食品成分表2016』 女子栄養大学出版部 2016
・『野菜の効用事典』 山口米子 大滝 緑 明治書院 2005
・『新・野菜の便利帳 健康編』 名取貴光 高橋書店 2016
・『新・野菜の便利帳 おいしい編』 板木利隆 高橋書店 2016
・『野菜の仕入れ事典』 瀬戸達和 旭屋出版 2008
・『野菜の作型と品種生態』 山川邦夫 農山漁村文化協会 2016
・『野菜園芸大事典 第4版』 養賢堂 1988
・『原色食品図鑑 第2版』 建帛社 2008
・『地域食材大百科 第2巻』 農山漁村文化協会 2010
・『趣味の園芸 やさいの時間』 2017年4月号 NHK出版 2017
・『趣味の園芸 やさいの時間』 2017年7月号 NHK出版 2017

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みんなのコメント( 3

    • 山岸 奈緒美
    • 山岸 奈緒美
      111日前

      枝豆は最近海外でもとても人気があるようです。定番の塩だけでなくいろいろな味つけがあって、調べてみると面白いです!

      拍手 1

    • Eatreat 編集部
    • Eatreat 編集部
      126日前

      Eatreat編集部です! 今回の旬の野菜は枝豆です。今回も豆だけに豆知識が満載です。

      拍手 2

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「枝豆」の栄養素や歴史【管理栄養士監修】7月の旬の野菜の栄養学

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