今回の旬の野菜は1月に旬の「カリフラワー」です。
起源はブロッコリーと同様
大きく育った花のつぼみ、花蕾(からい)を食べるカリフラワーは、アブラナ科の1-2年草です。和名はカリフラワー、花野菜、花キャベツ、花ボタンとも呼ばれています。フランス語ではシューフルールと言います。
カリフラワーはヨーロッパの地中海沿岸でケールやキャベツ類の突然変異で作り出されたとされています。起源はブロッコリーと同様と言われています。
紀元前6世紀頃には既に栽培されていたとも。改良を重ねて、現在のように立派な感じになったのは19世紀の前期とされています。日本には明治の初めに渡来しましたが、一般的に普及したのは第2次世界大戦以降とされています。
形はブロッコリーでも栄養素はキャベツに近い
近年では、より濁りのない真っ白な美しい品種が数多く作られています。カリフラワーの可食部はカードと呼ばれていいます。これは、カリフラワーの花蕾は純白で、牛乳を凝固させてチーズをつくる時の白い塊のカードと似ていることからきているとされています。
日本では、カリフラワーの生産・消費量は1980年代半ばにブロッコリーに追い越され、今ではブロッコリーの10分の1程度になったと報告されています。
形はブロッコリーに似ていても、栄養成分はキャベツに近いものになっています。中でも、風邪予防や免疫力アップに効果があると言われているビタミンCが豊富で、キャベツのおよそ2倍、ミカン2個分以上含まれています。熱による損失が少ないのも特徴です。そしてカリウム、食物繊維ともキャベツを上回っています。カルシウム、リンも含まれています。茎の部分にもビタミンCが多く含まれているので、捨てずに上手に利用しましょう。
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カリフラワーの上手な選び方
つぼみの部分がこんもりと固く締まり、ずしりと重いものを選びましょう。また葉がついているものであれば、葉が青々としていて、ハリがあるものを。カットされているものは、つぼみや断面全体が均一に白いものを。鮮度が落ちると、変色したり黒い斑点が出てきたりするのでこういった古いものは控えましょう。
保存は茹でて冷凍もOK
ポリ袋に入れて野菜室で冷蔵しましょう。痛むのが早いので、2-3日で使いきれない時は、茹でて冷蔵・冷凍するといいでしょう。解凍後も歯触りをしっかり残したい時は、しっかりと水気を切ってから冷凍庫へ入れましょう。
茹でる時のコツ
茹で方を変えることで料理の幅も広がります。グラタンなどはやわらかく、サラダやピクルス、フライには硬めになど好みの茹で加減で。塩、酢やレモン汁を入れて茹でると、白く茹であがり、甘みも保たれます。そして、小麦粉を入れると沸点が上がり早く茹であがります。茹ですぎると形が崩れやすくなるので気をつけましょう。丸ごと茹でてダイナミックに食べてもOK。丸ごとの場合は、茎の切り口に十字の切れ目を入れてから茹でましょう。
ほかにこんな調理法がオススメ
カレーや炒め物にも適しています。また、天ぷらなども人気の高い調理法です。カレー粉を入れた天ぷらなどを試してみてください。茹でずにそのまますき焼きに入れると、ホクホクしてまた違った食感が味わえます。小房に分けたカリフラワーに塩、こしょう、お好きなハーブ、オイルをからめ、オーブンで軽く焦げ目をつくまで焼いて、焼きカリフラワーで召し上がってもいいですね。中華料理ならチリソースにも合います。
生でも食べられるので、スライスしてサラダに。アクが気になるようならば、水に少しさらしてから使うといいでしょう。酢で和えたり、ナムルにしてもおいしいですよ。
参考文献
・とれたて大百科 JAグループホームページ https://life.ja-group.jp
・『趣味の園芸 やさいの時間 2017年3月号』 NHK出版 2017
・『野菜の効用事典』 山口米子 大滝 緑 明治書院 2005
・『新・野菜の便利帳 おいしい編』 板木利隆 高橋書店 2016
・『七訂 食品成分表2016』 女子栄養大学出版部 2016
・『旬の野菜の栄養事典』 吉田企世子 エクスナレッジ 2016
・『簡明食辞林 第2版』 樹村房 1997
・『野菜園芸大事典 第4版』 養賢堂 1988
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