管理栄養士・栄養士さんの1日のスケジュールを通して、お仕事内容を知るシリーズです。今回は、管理栄養士歴14年、厨房機器販売会社のコンサル室で、活躍しているイートリスタの米本そのこさんの1日を教えていただきました。
基本情報
お名前:米本そのこ
管理栄養士歴:14年
職業:厨房機器販売会社(コンサル室勤務)
お仕事内容について教えてください!
【1】どんなお仕事をされているのですか?
厨房機器の販売会社で、機器活用を目的とした調理に関するコンサルティングをしています。0歳児の娘を保育園に預け、春から短時間勤務にて職場復帰しました。
私は自分の得意分野と経歴から、特に病院や施設にお邪魔することが多いです。
【2】1日のだいたいのスケジュールを教えてください。
【3】調理に関するコンサルティングとはどんな仕事ですか?
食事提供に携わる方は、普段からもっと効率をよくしたい、おいしくしたい、新しい食形態の導入にチャレンジしたい…など、「今よりもっと良くしたい!」という強い気持ちを持っていることが本当に多いです。口に出さなくても、潜在的に何かしら、「こうしたい!ああしたい!」と全てのお客様が思っていらっしゃいます。
そこで私は、機器の導入や新しく作る厨房で、どんな食事提供が実現できるのか、そしてそのコストは見合っているのかについて、ご提案をしています。また、時には手法そのものを商品としてご提供する場合もあります。営業担当と厨房設計は専門の部署があるため、連携して提案することが多いです。
お話をするのは施設の管理栄養士さんが多いです。機器購入を目指し、一緒に施設運営の方を説得しましょう!という取り組みも増えています。その過程で、委託給食会社の方からお力を借りることもあります。
※管理栄養士さんと力を合わせて、運営側(事務長や理事長など)を説得する。その過程で委託さんとも力を合わせることもある、ということが伝えたかったです。
最近よくご相談いただくことが2つあります。ひとつはHACCP完全制度化に向けた準備は何をしたらいいのかです。もう一つは、人手が足りないが食事のクオリティはなるべく落としたくないが、どうしたらよいかということです。
こういったお悩みには、例えば、新しい機器を1つ導入するだけで、多くの課題を解決できたりします。
私の具体的な仕事内容としては、お客様にとって今までに使ったことのない機器を提案するわけですから、まずはどんな機器なのか、導入すると何が起こるのか、といった概念を伝えるためにパワーポイントで提案書を作成します。お客様に共感いただけたら、実際に調理デモをしたり、出来上がった料理を試食いただいたりします。さらに、導入にいたった際には、適切、かつ最大限にお使いいただくためのサポートや提案を続けます。
【4】お子様はまだ0歳とのことですが、仕事と育児の両立について、詳しく教えてください。
産育休合わせて、半年程度での復帰となりました。本当にこれは運が良かったのですが、娘は自宅近所の保育園に通うことができています。とても信頼していますし、娘自身楽しそうに通っています。娘に自宅以外の居場所やコミュニティがあるというだけで、子育てに対する私自身の精神的負担も非常に軽くなっています。
毎日大変ではありますが、「調理」「おいしいもの」そして「厨房機器」といった、自分の好きなものに触れる時間と、楽しい同僚たちと話す時間、そしてお客様とお話しするという貴重な体験が、生活をグンと豊かにしています。そのことで、家族と過ごす時間も密度が高くなったように思います。
【5】短時間勤務ということですが、どんな工夫をしていますか?
まずは、復帰時の上司に理解があったことに大変感謝しています。急遽休んだり早退してしまったりしても困らないよう、長期的なミッションを与えてくれ、自分の裁量で動けるような仕事の仕方をすることができています。
しかし、現状ロールモデルとなる同じ立場の社員は身近におらず、自分の生み出す成果の量が少ないことに対してもどかしさがあり、今後どうなっていくのか、今の自分の取り組み方は果たして正しいのだろうか?という不安は常にあります。
そんな中で、部署のメンバーにはいつも声をかけてもらい、「復帰してくれただけで、どれだけありがたいか」という言葉に本当に救われています。
自分に出来ることとして仕事の生産性を上げることがポイントだと思い、自分の抱える仕事と成果、自分のスキルを可視化することに注力しています。スマホアプリが使いこなせたら良いですが、アナログ世代なのと、ただでさえ連絡帳や仕事でデジタル画面を見ることが多く目が疲れるため(笑)、紙の手帳で管理しています。
とあるメーカーのノートを手帳として愛用しています。私がこだわっているポイントは、「全体」を見渡せることです。自分がやるべき仕事量や、今すぐに取り掛かれる仕事はどれか!?すぐに見つけられる仕組みはないかと試行錯誤した結果、これに落ち着いています。
【6】仕事のどんなところにやりがいを感じていますか?
これまでの経歴が活きていると感じる瞬間ですね。
会社としては初めて訪問する先でも、私とお客様が、実は旧知の仲であったりと、管理栄養士のネットーワークは本当に心強いです。
上部の写真に一緒に写っている管理栄養士さんとは、弊社のセミナーへご参加いただいたことが出会いでしたが、よくよく話してみると実は共通の知り合いがいたりして。それだけでぐんと距離が縮まり、話も盛り上がります。
私は一人の管理栄養士として、大量調理施設の食事品質を上げるべく、たくさんの人と会い、実はこんなことができるのですよ、ということを伝えたいのです。管理栄養士の皆さんが素晴らしい食事提供をするための、お助け隊隊長でありたいと思っています。
↑普段使っているお気に入りのアイテムたちです。
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